【胸郭出口症候群】
手や腕の痛みやダルさ、しびれ・・・・ときたら「頚椎症か?」と思いがちですが、ちょっとまって。
胸郭出口症候群かもしれないです。
*ジャクソン、スパーリングテストで陽性でも胸郭出口の可能性は30%程度あるとの報告もあり。なんと。
今日は胸郭出口症候群について。検査法を調べていて、数の多さにびっくりしました。
というのも、胸郭出口症候群の原因となる神経・血管絞扼ですが
発生しやすい部位が解剖学的に3つもあるので、それぞれをチェックするために数が多くなっているようです。学校ではここまで詳細にやらないからね。
小胸筋症候群→ライトテスト
斜角筋症候群→ハルステッドテスト(中斜角筋、肋鎖)、アレンテスト(中斜角)、アドソンテスト(全斜角筋)
肋鎖症候群→エデンテスト
また、脈管性か神経性かも問診からある程度判断できる。以下が指標。
脈管性→手や腕の腫脹、変色、皮膚温や質感の変化、拡張期血圧(上肢)の左右さが20mmHg以上ある、寒さや活動に対する不耐性
神経性→頚椎側屈に伴う痛み、神経分布に沿った知覚低下、末梢神経誘発テスト陽性
胸郭出口症候群は体の構造的な問題(なで肩や頚肋)によって発症しているケースも多い。
その場合、筋力低下や関節支持組織が弱くなるにつれ、悪化する可能性が高いので、鍼灸やマッサージでの施術で治療を頑張るよりも、まずは病院で精査してもらった方が患者さんのためになるだろう。
上に該当せず、筋緊張の緩和と生活指導で改善できるケースはそのまま治療を続けていってもよいと考える。
末梢神経障害の場合、時間経過でどこまで回復するのかが左右されるのでしっかりとした鑑別が必要になる、と実感した学びでした。
エデン、ハスルテッドテストで陽性になり、なで肩かつ細身。そして神経性症状が見られたらまずは病院へ!!