主題統覚検査

 Thematic Apperception Test、TATとは、モーガン(C. D. Morgan)とマレー(H. A. Murray)が報告した心理検査である.様々な受け取り方ができる絵を見て、被験者がそれについて自由に物語るという方法で行われる.その物語の分析を通して、被検者のパーソナリティを明らかにするものである.

 TATはマレーの欲求ー圧力理論に基づいている.彼によると、パーソナリティは、個人と環境の相互作用であるエピソードによって把握でき、そのエピソードは、個人のさまざまな内的な欲求と、環境が個人に与える外的な圧力との関係から成り立っている.マレーはその構造を主題と呼び、個人が知覚したものを意味づける心の働きを統覚(Apperception)と呼んだ.そこから、個人が知覚し語った物語を分析すれば、パーソナリティが明らかになるという考えが背景にある.原版の図版には様々な受け取り方ができる図版30枚と白紙図版1枚の計31枚からなる.各図版は少年用、少女、成人男性、成人女性用に分かれている.TAT.

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