大文字の他者

 ラカン(J. Lacan)派の提唱する精神分析学における概念の一つ.大文字の他者は「象徴界」(l'imaginaire) での絶対的他者を指す.世界に生まれたすべての人間が参入する象徴界とは、シニフィアン(言語など)が織りなす複雑なシステムのことである.象徴界で生じるどのような人間関係も、この言語の場を共通する第三者として受け入れなければならないことから、ラカンはその力場を大文字の他者と呼んだ.Grand Autre.

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