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思い出とリンクする曲はあまり聴かない方が良い
誰でも、聴くと思い出す、懐かしの曲というのがあると思う。
聴いただけで、臨場感たっぷりに様々な記憶が頭を巡る。
風景や情景、喜怒哀楽の感情含め、曲と思い出がリンクする。
音楽好きでもそうでなくても、音とリンクした思い出。
大好きな曲はもちろん、その当時の流行歌、たまたま流れてたCM曲だったりの色んな音に紐付いた、聴覚と記憶の化学反応。
そういう曲はあまり聴かない方が良い。
音楽好きの困難
音楽好きで昔からずっと色んな楽曲を聴いてきた。
それこそ、曲とリンクしてる思い出なんて無数にある。
1つの曲と思い出から、次々と関連する楽曲が出てくるほど。
最近はサブスクで、最新の曲はもちろん、昔の懐かしの曲まで、クリックひとつで簡単に聴ける。
懐かしさにまかせてどんどん聴いてしまったり、そこから定期的に聴いたり。
強烈な印象の曲を常態化させてしまうと、思い出も薄くなる。
たまにだったり、久々に聴くからこそ、当時の記憶とリンクして鮮明に思い出せるものが、よく聴くようになると、普段の曲になってしまう。
一般的にはあまり起こらないが、音楽好きは陥りやすい。
だからダメって訳ではないけれど。
ずっと聴いてるキリンジ
象徴的なのが、デビュー時から大好きでずっと聴いてるキリンジ。
25周年を越えてるので、それだけ聴き続けていることになる。
当然、思い出とリンクしているキリンジの曲もたくさんある。
特に初期の頃の楽曲は、若い頃の思い出とリンクしてるものが多く、現在でも普通に聴くので、結構、思い出としては薄くなっているというか、こんがらがって来ている。
昔の思い出~最近の思い出まで、1つの曲に対しての紐付けが多くなると、最初の強烈な記憶では無くなって、どの時代の思い出も、平坦にまではならないまでも、並列で若干の強弱がある感じ。
聴き方を変える
そこで編み出したのが、キリンジに関しては、ニューリリースを除き、よく聴くのは、特定のアルバムなプレイリストだけ、と。
2014年発売のベスト盤的な「フリー・ソウル・キリンジ」。
このアルバムのプレイリストのみが、iPhoneにダウンロードしてあって、歩いてる時と車の運転時はこれしか聴かないを10年やっている。
偶然にも、31曲収録のこのアルバムには、強烈な記憶の思い出とリンクした楽曲が含まれず、それなりに大好きな曲が並んでいる。
いや、リンクしていたものが薄れてしまっているだけかも知れない。
自由に聴けば良い
本来、音楽なんて自由に聴けば良いし、好きならたくさん聴きたくなるのが常。
さっきの「フリー・ソウル・キリンジ」は外出時の縛りとして、10年も楽しんで聴いてるので、様々な風景や車窓とリンクしている。
ヘンな聴き方も自由。
思い出とリンクさせる曲として強烈に記憶に残しておきたいなら、絶対にあまり聴かない方が良い。
これから、そういう曲を作ろうと思うなら、印象的な経験をしたと思ったら、その時聴いてる曲を、しばらくたくさん聴いておくと定着するはず。
こんなこと意識的にするのはヘンな音楽好きだけだな。