見出し画像

『可愛いもの好きだよね』って言われた話。

嬉しくて、びっくりした話をします。

4月から週1回、学校に通いはじめて、だいたい1ヶ月が経ちました。

新しく知り合った仲間と環境にも少し慣れ、お昼を食べながら雑談をしていたとき、好きな映画の話になりました。その友人は海外映画が好きで、一覧を見ながらこの俳優さんはこんなとこが良いとか、ちょっと難しい話だけど好きとか、エミネムの顔がマジでいいからおすすめとか、色々な話を聞かせてもらってた。

わたしも人並みに映画はすきです。海外の映画も観たら良いなってなる。そんなことを思って楽しく話しながら、ふと『やっぱりわたしはディズニーすきかな〜』って。

基本的にわかりやすい王道がやっぱりだいすきで、難しいものもすきだけど『単純で深い』はすごいなと思ってる。ディズニープリンセスとかもすごくすきで、誰しもそういうとこあると思うけど、大人になってもやっぱり女児みたいな……(笑)!

いちばん好きなお話はシンデレラです。トトロとか千と千尋もそうなんですが、子供のころビデオが家にあって、何回も繰り返し見てた作品には思い入れがあります。きらきらした夢のあるお話に憧れるところはずっとあったし、そんな意味で『やっぱ、、シンデレラかな』って……素直に言った。そしたら友人たちからの返答はこう。

『可愛いものが好きなんだね』

もうその瞬間、天と地がひっくり返った。だって言われたことなかったんだよ。あなた、可愛いもの、好きなんだねって!自分はずっと可愛いの好きだったけど!

去年まで学校に行ったり行かなかったりしながら、じぶんのことに向き合う日々を送ってきて、わたしはずっと『好きなものがわからない』もしくは『あるけど言えない』という……言わば病気でした。否定されてきたことを忘れられなくて、心を許せる少数の人か顔の見えないインターネットにしか、自分の好きなものを明かせなかった。

それにはっきりと気づかされたのは、誕生日プレゼント選んでくれた人が、何選べばいいかわからんよね、何好きなの??って言ってきたときでした。部活の友達で仲良かった人たちに長いこと無趣味みたいに思われていて、いつも貰うものが(もちろんとっても嬉しかったけど、それはそれとして)じぶんの好きなものとはぜんぜん違って、似合うと思われているのかな?客観的に見たら似合うのかしら、と思いながら……使ったりとかしてて(笑)

そんな自分がまさか、知り合って1ヶ月しか経たない、週1回しか会ってない友人に、可愛いもの好きなんだねって言われるとか思わないじゃないですか。

しかもその日、授業中にも似たようなことがあって。コラージュの参考作品を見てたんです。1冊の雑誌から切り抜いた写真や文字でコラージュ作品をつくる、っていう課題があったので、それで今までの生徒さんの作品をみんなで鑑賞してたら、お昼のときとはまた違う友人が『これとか好きそう』って言って指さしたやつ。

まさかの『LARME』(知らない方は……特に女性誌を読まれる方は、あーこれね!ってなると思うので、検索してみてください)。もう……天と地がひっくり返ったよ。2回ひっくり返ったから元に戻っちゃってるけど。わたしがこれを、きらきらのふりふりを……好きだって分かってくれる人がいるなんて。

そんな話、ぜんぜんしてないんです。たとえば服装とか、自分のつくるデザインの作品とか、そういうもので判断されてるとしたら、自分はすごく変わったってことです。だって服装や言葉や色彩感覚とか、そういう自分の中のいろいろを『かわいいのが好きなんだね』って思われることは本当になかったし。

それだけ自分の好きなものがわかって、表現する力もふえたんだなって、わたしは嬉しくなった。体感としては服装がいちばん如実に出てるとこかなと思います、持ち物の趣味などもガラッと変わったので。

一気に変えることはむずかしくても、地道にすきだと思える服を増やして、ひとつひとつ自分が心から愛せると思う持ち物をあつめて……自分とたくさんお話しした結果、こうやってわたしのなかのわたしと、誰かのなかのわたしの造形が前よりも一致する瞬間が出てきました。

それってすごく素敵なことだよね。
うれしいな〜〜。好きな服いっぱい着よ!

いいなと思ったら応援しよう!