課題の発見と解決へ導く考え方。
問題と課題の違いは?
問題は目に見える事象で、課題は問題を解決しうる論点。
例えば、雨漏りに例えてみると、
大雨が降った日に家に帰ってきたら、家の中がびしょびしょになっていました。
家の中に水が入ってくるのを防がないと寝れなかったり、家の仲が臭くなってしまったりと、大変なことがあるな〜。
どこから家に水が入ってきているのだろうか?
屋根の部分かな?窓の隙間かな?
この話の中で、問題と課題を分けるのであれば、問題=雨で家の中がびしょびしょになっていること。課題=どこから水が入ってきているかわからないことです。
先にあげたように、家の中がびしょびしょになっていることは目に見える事象で、現時点でどこから水が入ってきているかわからない部分、目に見えない部分が課題となります。
この課題となっている、水の入ってくる場所を工事などを行い改善することで、家の中がびしょびしょになっているという問題は解決へ向かいます。
意外と勘違いしがちなのですが、問題はまず解くものではなく、問題を解決する重要な課題(イシュー)を特定することから始める。
イシューから考え、イシューから始めること、これが意外にも難しいと大籠さんさんは言っていました。。。
L&Gの頭脳でもあり、ロジカルモンスターの大籠さんでも一筋縄ではいかないようですね(笑)
今回はそんなL&Gが行っているホテル経営講座の第2回目の「クリティカルな課題発見・解決のためのロジカルシンキング」からです。
気になる方はこちらから!
イシューから始めよ
いきなり問題を解いてはダメだという話しがありましたが、なぜいきなり解いてしまってはダメなのでしょうか。
→アウトプットのバリューを高めるため。
いきなり解いてはいけない利用はこれに尽きます。
先程の雨漏りの例から考えてみると、イシューから始めず、問題解決から始めることになると、どこが壊れているかわからないけど、窓と天井の修理から初めてしまおうとなります。
しかし、原因がここでなかった場合にはその効果は無駄になりますよね。
また、修理を始めてしまっていている途中に他の部分が原因だったことに気づいた場合は、修理のお金や時間が無駄になってしまいますよね。
ですから、問題を把握分析し、問題が解決する確率が高い部分から解決していくことに尽きます。
良いイシューの条件とは
1.本質的な選択肢であること
→答えが出ると、そこから先の方向性に大きく影響する
2.深い仮説であること
→「常識を否定している」「新しい共通性・関係性・グルーピング・ルールを発見している」
3.答えを出せること
→「現在の自分の技術・状況で答えを出すことができる」
イシューの探し方
ここでは、仮説思考と網羅思考に関して説明されています。
・仮説思考 今ある限定された情報から、仮の結論を設定し、それを基に情報収集や検証を進める思考法
・網羅思考 できるだけ情報を収集してあらゆる可能性を知り、それを基に結論を組み立てること
基本的には網羅思考であらゆる可能性を考えてから、結論を組み立てる方が確実に問題の解決に向かうこともありますが、ビジネスという時間がボトルネックになる環境では、全ての情報収集や分析を行う網羅思考に頼るのはよくない。
自分の解決しようといている問題は、どのくらい時間やお金をかけられるのか。そういったことを意識していけるとより良い成果が出せていけますよね。
うまいやり方としては、簡単な情報収集など、時間がかからない範囲内で網羅思考を利用すること。また、全体構造を把握できるので、領域に理解がないときは後々思考を立ち返ることができるようになる。
立ち返れる状況をつくってから、仮説思考で深化する。これを自分自身の強い領域や弱い領域など状況により、バランス的に使用する。
具体的なやり方
ここではロジックツリーを使うと良いという。
ロジックツリーとは、論理的に問題の原因や解決策を見つけること目的とした、事象や問題をツリー状に分解するフレームワーク。
ロジックツリーを行う前に、ロジカルシンキングに関しても振り返れればと思います。
ロジカルシンキングは、論理的に物事を整理し、矛盾がないように結論に導く思考法。物事を主張したり、理解を深めたりするのに役立つ。
ロジックツリー
ここではロジックツリーの書き方について解説されています、ツリーにはそれぞれの用途があります。
1,Whatツリー
目的:構造化、問題箇所の発見
分解方法:足し算分解
問題の発生箇所の把握や、構造の把握を目的とする。
包含関係で分解し、足し算のみで分解していく。
ex.)経営する飲食店の直近3ヶ月(3月~5月)の売り上げが非常に悪かった。原因はどこだ?
Whatツリーは同じスタートでも切り取り方によって色々なツリーができます。2つ目の例として出したツリーでは、ランチ、カフェタイム、ディナーを先に持ってくることもできます。
ここでの2つ注意点です。
①ただの構造化
どのような順で検証すると、効率的か考える。
②問題発生箇所を特定する時
どこにありそうか網羅思考で仮説を持って行う。
つまり、適当にツリーを作ってしまっていては、検証に時間がかかる場合があるので、どのようにすれば、検証しやすいか、問題解決は向かうかツリーを作りながら常に考えられると良いということです。
2.Whyツリー
目的:(構造化)、原因の究明
分解方法:足し算分解、因数分解(積の形)
問題の発生の原因を見つけることを目的とする。
因果関係で分解し、掛け算分解も使用。
ex.)飲食店の売り上げが減少している。原因はどこだ。
ex.)Youtubeの再生回数が減少している。原因はどこだ。
ちなみに分解の仕方によっては仮説検証が大変になってくるので、そのあたりも考えながら作っていくと、後ほど有用なツリーができるという。
3.Howツリー
目的:解決策の検討
分解方法:足し算分解、因数分解(積の形)
問題解決ツリーといい、解決したい問題に対して改善策をあげていく使い方をする。
ex.)昨日は早く寝たのに、朝起きたらとても眠かった。原因は睡眠の質が低いことだった。
若干Whyツリーとかぶる部分にもなるが、その辺りは気にしなくても良い。しかしながらHowを問うことによって出てくるものもある。
課題を突き詰めていくと解決策に行きあたる。その策だけでは、効果的でないのであれば、一個上の階層から解決策を考える。
また3つのロジックツリーは違えど、繋がっている。どちらをどのようにどこまで使うかは状況次第。
優先順位
ここではスピード×重要性で考えると良いといいます。
有名なスティーブン・コヴィーさんの「7つの習慣」にも登場している「緊急度と重要度のマトリクス」に近いものでした。そういえば昔大籠さんさんにこのお話しを1on1面談の時に指定ただいたことを覚えています。(笑)
まあ、このマトリクスのどこからやっていくのがいいのって話しです。
普通に考えると重要度が高くすぐ終わる①を最初に片付けますよね。
で④は明らかに最後でいいこともわかるでしょう。
そして残った②、③をどう処理していくかになりますが、大籠さんのおすすめは③⇨②の順だそうです。
確かに心理学的に考えても、タスクが終わっていないという感覚に陥っているとタスクを進めていても、そのタスクが気になってしまいマルチタスクになるでしょう。そういった面からも手持ちのタスクを減らす方に重きをおくほうがよいでしょう。
ここでの注意点を一つ個人的に上げるとすれば、手頃のタスクを完了させまくると人間は時にタスクの数をこなしただけで仕事してるぜ感が出てくるので、その辺りは注意が必要、
PDCAとSTPD
・PDCA
実行時のポイントとしてPDCAを挙げられていました。
いわゆるPDCAなので説明は省きますが、最近読んだ孫社長シリーズが良かったです。
・STPD
個人的には初耳だったのですが、この辺りの記事を見ていただけると良いかもです。
ここのあたりを終えたところから、
仮説思考は、1,状況分析 2,仮説の設定 3,仮設の実行 4,仮設の修正 と進んでいきます。
などの仮説思考の話しであったり、
ロジックツリーたちを使っても解決で機内課題にぶち当たった時の解決法だったりの解説になってきます。
その辺りはぜひ実際に体験してみてもらえると良いかなと思います。
この講座を受けて使えそうだなと思ったほんに関してはここに残しておこうと思います〜!