「熱意」の取り扱い説明書
人の心を動かすもの
それは実績や理論と様々な要素がありますが
やはり「熱意」なのだと思います。
どんなに実績があっても
どんなに理論的な話をしても
「熱意」がなければ、相手に響くものも響かなくなってしまいます。
逆に、実績がなくても、理論的な話じゃなくても相手の心に響かせることができます。
そういった意味では
勢いだけの人
というのは実は強いです。
しかし、今回言いたいのは
「熱意」は正しく使わないと、組織や人を間違った方向に導く危険性があるということです。
先述の通り、「熱意」があれば人の心を動かすことができます。
そして、心が変われば行動も変えることができます。
しかし、その「熱意」のある話に
善悪の正しい判断や正義が含まれていなければ組織はどんどん「熱意」ある悪行へと走ることになります。
特にこれは人を動かす機会の多いリーダーは注意しなければなりません。
人を動かせる人、その経験が多い人は
やはり「熱意」の使い方がうまく
相手に感動を与える話をするのが得意です。
だからこそ気をつけなければいけません。
「熱意」のある人の話は
この人に付いていこう
この人のやり方が正しいのだ
と聞き手に思わせます。
それが正しい道理であれば問題ないのですが
ただ自己の利益しか考えておらず
周囲に悪影響を与える思想を
「熱意」を持って伝えるのであれば
非常に罪深いことをしていると自覚した方がいいでしょう。
何が厄介かというと
発信者自身が
その「熱意」に何の間違いもない
と勘違いしていることです。
だからこそ
自分の「熱意」の方向性が正しいのか
客観的に見定めなければならないし
自分の近くに、公平なジャッジをしてくれる人を置いておくべきでしょう。
しかしながら「熱意」を使いこなすのは簡単ではありません。
「熱意」の伝え方は才能でもあります。
一番危険なのは
周囲にイエスマンしかいない状態です。
誰も間違いに気付かず
大きな過ちを犯した後ですら
何が間違ってたの?
となってしまい、その結果同じ過ちを何度も繰り返してしまうからです。
教育者である私自身常に気を付けてることではありますが
今現在、リーダーとして生きている人
これからその立場を目指す人
リーダーに従う立場の人
全ての人が
「熱意」を見極められる目を鍛えなければいけません。