傘づくりのはじまり #1
はじめまして、コラグラフアーティストのKATO YUIです。
傘アートブランド「SUSTO」のはじまりについてお話しようと思います。
始まりは2014年。もう5年前になります。
私が東京のデザイン事務所で働いていたときのことです。
事務所が渋谷センター街を通ったさきにあったことから、
京都出身の私は「都会で働いているなあ」と実感することがたくさんあり、
わくわくする毎日でした。
しかし、だんだん雨の朝が苦手になっていきました。
朝、事務所に向かって歩いていると、
賑やかな渋谷の夜の残骸がゴミとなって街中に散らかり、
雨に濡れた生ごみをカラスがつつきます。
もの凄く、汚かったです。
今でもあの風景を思い出すと、ゾッとしてしまいます。
さらに、雨の日はどんよりした顔の人が多く、
負の連鎖が起こっているように見えました。
「働いている人ってこんな顔してたかな?」
「仕事で大変なことは多いけど、
一体どこに向かっているの?」
そう、感じました。
クリエイターとして、私ができることはないだろうか...。
雨の日も晴れの日も、
私の周りの人たちが外に出かけたくなるような、
ひとを外に連れ出してくれるようなもの。
それを見ると元気になれるようなものをつくりたい!!
そう思っていた時に、雨の日のアイテム「傘」が頭に浮かびました。
傘をさすと、一瞬で目の前に自分の空間を作ることができます。
もし、その傘がかわいいものだったら。
傘が可愛らしい絵のようになっていて、
さすことが待ち遠しくなるような傘だったら。
私の想いは「傘」で実現できるのかもしれない。
こうして5年前、私の傘づくりがスタートしました。
#2に続く 。
サポートしていただいたお金は傘を制作するための口座に入ります。年々傘職人の高齢化、減少が進む日本で、熟練の傘職人は貴重な存在となっており、量産も困難です。SUSTOは、そんな数少ない国内の傘職人とともに、手作りだからこそできるこだわりの傘を少量ずつ丹精を込めて作り上げています。