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豆腐屋さんの奥様に勧められ読了

「○○(私)推理ものはお好き?」
「ええ、ホームズ、パウロ、コナン、金田一少年、007好きです♪」
「もしかしたら、はまっちゃうかもしれないわよ。私の愛読書。」

ということで、私はパート先の奥様から一冊の小説をお借りしてきた。紙は褐色になった年代物。
私は元来、人に勧められる本が大好き。そして、少しずつ読めないタイプ、とにかく一気読み派。一度読むと止められないので5時間ぐらい空白時間があった6月29日一気に読了。

カタカナの名前の登場人物が把握できないお年頃なので、紙を用意して相関図を書きながら読む。主人公のポリファックス老婦が時間を持て余し、生きる意味を見失いつつありそうなところに、国境を超えるスパイ業務が突如やってくる。普通の人が映画「ミッションインポッシブル」トムクルーズ並みのピンチに遭遇するので「え、こんなハードなことになっちゃうの??」と驚く私。
穏やかで退屈な日常スピードが長距離移動、命の危険、バトル、知的交渉術に一変するから私も休憩なしで読み進めてしまった。

50代になると、キレッキレで身体能力の高い有能な若い娘よりも素人おばちゃんが度胸と経験値で任務を全うする内容がリアリティを持って読めるな。おばさんだから失うものもないゆえの開き直りや厚かましさ、生活の知恵、忘却力、マイペースさも共感でき、笑ってしまいました。

なによりも究極のピンチで、判断できる力に感動。人としての自分を見失わず相手に配慮する思いやりもあったな。おばさんのベストを尽くした感。
今後私の身におこらないことを祈るけれど、50代のおばさんが緊急時に忘れてはいけない、もしくは生き残るに必要な視点を教えてもらった気がする。

紹介してくれた奥様の誇りも味わった気がした。
古典のシリーズものなので、またおばちゃまスパイにおばさんのかっこいいふるまいを教えてほしいときは読んでみようと思う、心が元気になる一冊でした。

本を返しにいったら韓国旅行に奥様はお孫さんと既に出発。スパイはないでしょうが、この本を愛読書にするぐらいの冒険好き、瑞々しい心で観てきた韓国のお話を聞くのが楽しみになりました!


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