
2050年 コーヒーが飲めなくなる日
【コーヒーの2050年問題】気候変動の影響で、コーヒーは2050年までに生産量が半減するという将来予測があります。
値段も倍以上に跳ね上がり、「コーヒーが飲めなくなる日」の到来も予想されるとか…。主要メディアでも、キーコーヒー、スターバックス、ネスレなどが危機感を募らせているという報道を目にします。
・・・「これはコーヒーに限ったことではないはずです。他の作物もきっと似たような道を辿ることでしょう。私たちはどのような行動を取ればこの動きを少しでも遅らせることができるのでしょうか?」
という問いかけからコーヒーの栽培方法を見つめなおし、「日常の一杯のコーヒーを通して気候変動の解決へ寄与する」ことを目指すコーヒー屋さんが登場しています。
Overview Coffee(オーバービューコーヒー)~おそらくは日本で初めて #リジェネラティブオーガニック のコーヒー豆をミッションの中心に掲げるコーヒー屋さんです。
昨秋、尾道(生口島)にある焙煎所を初めて訪れることができ、生まれて初めての貴重なリジェネラティブコーヒーを味わうことができました。本当に幸せだった。そして、うちのゲストハウスでもこちらのコーヒーをお出しすることにしました!!
スターバックスのキャンペーン名じゃないですが、心から「We proudly serve OVERVIEW COFFEE!!」という気分です(こんなに小口でもお取引くださり感謝です)。
創業者はパタゴニアのワールドアンバサダーであるプロスノーボーダーのアレックス・ヨーダーさん。アメリカで2020年にはじまり、翌2021年に日本でも焙煎所がスタート。
日本の代表である増田啓輔さんも、サーフィンやスノーボードを通して自然の変化への視点を深め、コーヒーに取り組み始めたという方。オーストラリアでコーヒーについて学んでこられたそうです。

公式サイトの文章の真摯でポジティブな姿勢にも打たれます。特に、2024年の取り組みのレポート「インパクトレポート2024」は感動もの。お手本のようなすばらしさなので、ぜひご覧ください 。

リジェネラティブな豆の調達にとどまらず、電気も全部再エネだし、ごみの量も計測していて、プラパッケージの削減や改良や回収にも取り組んでいるし、生ごみとなるコーヒーかす類の堆肥化と循環、コーヒー豆以外の食材の調達方針、紙コップ使用率の削減目標の設定など、お見事!!と👏したくなる内容。
↑こういう姿勢のお店や会社が増えることが社会の未来を変えてくれるのだと思います。↽だから支持が広がってほしい!
尾道の焙煎所からオンラインで買えるほか(古い蔵をうつくしく改修したカフェもおすすめ)、日本橋や千葉の一宮にもお店があります。末吉里花さん情報によれば、池尻大橋の @massiftokyo でも飲めるそうですよ♪
ゲストハウスでは、いろいろなお客さんが来る都合や豆の鮮度保持などの都合から、散々迷った結果、「コーヒーバッグ」でお出しすることにしたのですが(=ティーバッグのように気軽に飲める)、そのコーヒーバッグの素材もちゃんと生分解なのですが、それでも「理想的とは言えない。ただ、現状では環境負荷が低いと考えられる選択です」と丁寧に説明してくださり、外側の包装の素材についても詳しく教えてくださいました。
全方位、真剣に考えられているからこその姿勢だし、僕は「結果」よりもこうした「姿勢」にこそ信頼を覚えます。

コーヒーはもともと問題含みな飲み物で、最近はチョコレートとともに「フェアトレード商品」の代名詞のようになっていますが、裏を返せば、まだまだアンフェアトレードがベースということで、児童労働の蔓延も指摘されるし、環境破壊も深刻だそう。にも関わらず、一般に出回っているコーヒーはその点を明らかにしていないものが多く、暗い気持ちになることもしばしば…。
そんな中、希望を感じさせてくれるコーヒーの登場がうれしい。ぜひたくさんの方々に飲んでみていただきたいなと思います(もちろん、コーヒーの世界にはほかにもたくさんの希望の灯火があって、自宅の手焙煎コーヒー用の生豆にはまた新たな出会いがあったので、そんな話もまた)。