琵琶湖から離れた山奥に置かれたテトラポットの役目とは【鮎河FW】
立命館大学理工学部3年の西野です。
11月25日(月)、当団体のオープニングイベントから参加いただいていた鮎河地域市民センターの地域マネージャーである中村さんに、鮎河地域~大河原を案内していただきました(↓画像の地域)
地域が抱える課題、たくさんある魅力を教えていただき、地域に触れて学んだこと、考えることがたくさんあるため、数回に分けてnoteに綴ろうと思います。
人が来るのは嬉しいけど、PRはやめてもらった
私たちが住んでいる甲賀市土山町黒川から、もうしばらく山を登ったところに鮎河という集落がある。鮎河の千本桜で有名なうぐい川では、6月ごろは知る人ぞ知る蛍の名所でもある。
自然の蛍が見える穴場スポットとしてこの地域を知ってもらうチャンスだから市をあげてPR!と思いきや、、
「年々たくさんの人に訪れていただくのですが、蛍の写真を撮りたい人が集まりすぎると景観や環境に影響してしまうので甲賀市観光協会のサイトからは写真を消してもらったんです」
なんと!?
地方に人が集まる=良いことだと思いこんでいた私は、PRを減らすという考えに理解が追いつかなかった。
滋賀県内で一番ホタルが有名な守山市はどうしているのだろうか。
中村さんによると、守山は「この地域に蛍をもう一度飛ばす!」という住民の環境運動により復活したホタルだそう。鮎河は、自然そのままの景色だから、これまでの環境から変化すると簡単にホタルの姿が消えてしまうかもしれない。
観光客を増やし、同時に環境に配慮した運動を起こしながらホタルを守るためには、地域に愛着のある若者やみんなの環境を守る気持ちが必須であると感じた。
管理できないから駐車場も閉めてしまった
鮎河からもっと山を登った、甲賀市で一番標高の高いところに来た。
三重県との県境が目の前にあるような場所である。
この近くには、今の時期ぴったりな紅葉の見どころがある。
・・・のだが、今は入れないようになっていた。木の管理が行き届かず、倒木の危険があるのが理由だという。
駐車場もテトラポットで封鎖されている。大きく隙間が空いているのは、紅葉を少しでも見てほしいという気持ちの現れだろうか。
そんな事情を知るはずもない紅葉の木は、今年もとても立派に色づいていた。今年は例年より二週間ほど遅いらしい。
国道477号線を走るドライバーの目に止まり、路肩に停車して写真を撮る者もいた。
自然は人のためにあるものではないけれど、人間の都合により見せ場を失ってしまった絶景はこの世界に多くあるのだろうなぁ…
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