ハロウィンで荒れ狂う道頓堀をゴミ拾い
治安、悪かったぜ。
2023年10月31日。
ハロウィンで荒れ狂う街、道頓堀。
僕たちは大阪を拠点に週1でゴミ拾いをするギャング。
そんな僕たちがゴミで溢れかえるであろうハロウィンに活動しない理由はありません。
ということで、No Costume(私服)、終電~始発の時間帯に、オールナイトで道頓堀周辺をゴミ拾いをしてきました。
この記事を書いているのは11月1日。
活動は昨夜のことなので熱が冷めやらぬうちに振り返ります。
ゴミ、ゴミ、そしてゴミ
こちらが道頓堀ハロウィンの中心地、ひっかけ橋の動画です。
本当にゴミだらけでした。
ゴミが散乱していて、場所によっては臭い。
何かがこぼれているのか、歩いているだけで靴の裏がぺたぺたする。
割れたガラスが転がっていて危ないし、それを平気で楽しそうに蹴飛ばす人たちもちらほら。
救急車が呼ばれていたり、橋の上でみんなが飛び跳ねたりするから橋が揺れていて危なかったりと、とてもじゃないけど誇れる文化じゃないなぁという気持ちになりました。
たった1枚のBefore→Afterですが、いかにゴミが多いか伝わったでしょうか。これはほんの一部で、全体の1%にも満たないと思います。
このようなゴミが溜まったスポットが100箇所近くある感じで、僕たちが全部に手をつけるのは無理だなぁとすぐに気づきました。
そして、悲しかったこととしては、ゴミ拾いしたエリアに数十分後に戻ってくるとまたゴミが落ちているという無力感を味わったことです。
夜中に行わずに、朝方の人がいなくなってから行うべきだったかなぁと考えさせられました。
数字で見るゴミ拾い結果
結果としては、
活動人数: 3人
活動時間: 約5時間(休憩時間引いて)
ゴミ袋: 16袋
といった感じです。
普段の大阪難波でのゴミ拾いでは、大体2人で2時間近くゴミ拾いして2袋とかなので普段の3倍のペースで拾えたことになります。
今回はオールナイトということで休憩を多く取ったのですが、それでもハイペースで拾えたなぁと実感しています。
印象に残ったこと
①「ゴミは受け取らないんです」熱いグータッチお兄さん
ゴミ拾いをしていると、
「あ、このゴミもお願いします」
と通行人が自分のゴミを渡そうとしてくる場面が何度もありました。
そういった時に僕たちは、
「ポイ捨てゴミを拾ってるだけなんで、持って帰ってもらってるんすよ」
と断るようにしています。
僕たちはサス(サスティナブル)なことをしたいので、「自分のゴミは持ち帰るべき」という考えを持っています。
なので、受け取って感謝されるのは簡単で気持ち良いのですが、必ず断るようにしています。
そんな中で、
「え、じゃあ僕がいまここでポイ捨てしたら拾ってくれます?」
と若いお兄さんが聞いてきました。
(まじか…)と思いながら、
「もちろん拾いますけど、お兄さんの魂はそれでええんすか?て話です」
と訴えると、ハッとした顔をして、無言で拳を差し伸べてきてグータッチをするとゴミを持ってどこかに行きました。
「治安悪い人かと思ったら熱い奴なんかい」と思わず笑っちゃいました。
②「いい活動しているなと思って……」手伝ってくれる方々
活動していく中では、
「ええことしてますね〜!」と褒めてくれる人もいて、
「まぁ僕らは格好良いと思ってやってるんで!褒められるためにやってるんじゃないんですけどね!あざす!」
て具合にやっぱり褒められると嬉しくなったりします。
その中でも一番嬉しいのは、ゴミ拾いを手伝ってくれる方々です。
「いい活動してますね!これその辺に落ちてたやつです!」
とわざわざ声をかけてきてくれて、さらにゴミ拾いにも少し協力してくれた時が「一番やっててよかったなぁ」と思える瞬間でした。
ゴミ拾いをするギャングから見たハロウィン
ゴミ拾いをするギャングから見たハロウィンはどうだったか。
ハロウィンの是非なんて偉そうに語るつもりは毛頭ありませんが、No Costume(私服)でイベントや飲み屋にも参加せず、ただゴミ拾いだけをしに行った非参加者としてハロウィンがどう映ったかを話します。
正直、「サスなイベントではない」という一言に尽きます。
確かに参加者は楽しめて、多少の経済効果があるかもしれません。
しかし、近隣住民の方々が騒音に悩んだり、周辺店舗の方々が翌朝出勤した時に自分の店の前にある大量のゴミを見たらすごい悲しいだろうなと考えると手放しで賞賛できるイベントではありません。
参加者に関しても、痴漢や暴力などのモラルのない行為が起こりやすかったり、人混みによって起こる様々な事故が発生する可能性も考えられます。
「渋谷みたいに厳しい規制をした方がいいんじゃないだろうか?」と思う気持ちさえ芽生えてしまいました。
ただ、この非日常のお陰で「明日からも頑張ろう」とパワーをもらっている人がいるのも事実です。
参加している人みんながポイ捨てをしたりしているわけではなくて、ゴミ拾いを手伝ってくれた人がいたことからも「おいおい…節度持って楽しもうぜ…」と考えている方もいるはずです。
ハロウィンに参加した人=モラルのない騒ぎたいだけのダサい人
とならないよう、参加したことを誇れるようなハロウィンにするために一人一人が意識を持つことが大事なんじゃないかなと思いました。
まだまだ始まったばかりのギャング活動ですが、いつかはハロウィンをはじめとしたイベントになにか貢献できるような活動ができれば嬉しいです。