日本のCO2排出量は増えている?減っている?【解説10】
1 前回のおさらい
前回は、世界各国と日本の排出量を比較しました。
少しおさらいするとこんな内容でしたね。
さて、今回は日本のCO2排出量の推移について見ていきたいと思います。
2 CO2排出量の推移?
まず、CO2排出量の推移を見てみましょう!
(このグラフは、メタンやフロンなどを含む温室効果ガス全体をCO2換算したものなので、CO2だけの数字よりも排出量が若干多くなっています)
2013年をピークに、右肩下がりに減少しており、2013年度比で−18.4%のCO2排出量を削減できています。
これは良い傾向ですよね!
そして、「「2013年度比」という言葉をどこかで聞き覚えが…」と感じた方は素晴らしいです。 2013年度比のCO2排出削減は、ゼロカーボン達成の目標に関係していましたね!
3 中間目標を達成できるの?
中間目標は、2030年までにCO2排出量を約半分(国は46%削減、北海道は48%削減)にする必要がありますが、達成できそうなのでしょうか?
実質排出量=CO2排出量−森林吸収による削減分
なので、森林等の吸収源対策の推移も見てみましょう!
こちらのグラフを見ると吸収量が年々減っていますね…。
これは森林の高齢化や国産材供給量増加に伴う伐採増などの影響によるものと言われています。
これから、森林再生や海藻等の吸収源対策に取り組むことも重要ですね。
4 まとめ
今回の内容をまとめると、
日本のCO2排出量は右肩下がりで減っており良い傾向ですが、2030年の中間目標の達成には、残り約8年で約30%のCO2削減が必要であり険しい道のりとなっています。
ですが、脱炭素化の動きは日を追うごとに加速しており、直近では前年度比約5%の削減が達成できていることなども踏まえると、私たちひとりひとりが脱炭素化に向けた行動をとることで、2030年の中間目標を達成する余地は十分にあると思われます。
ということで、今回はここまでです!
また次回もお楽しみに!
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