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「整える」 リレーコラム② - サチコ

文化放送部のリレーコラム、5月は「整える」で更新しています。2回目はサチコの番!ちょっと間があいての更新になってしまいましたがお読みいただければ嬉しいです!

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「整える」はいろいろな捉え方ができるので、このコラムでは「心の中が、何らかの原因によって、不調になったり乱れたりしている状態」「元の平穏な状況に戻し、健やかな心を取り戻すこと」だと定義します。

今年のゴールデンウィークは、じぶんの心が整った、と思える時間でした。そのことをふりかえりながら、わたしにとっての「整える」を考えてみました。

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心を実際の場所だと考えてみる

以前、父が会話の中で「心に庭を持つ」という考え方を教えてくれました。禅僧であり庭園デザイナーの枡野俊明先生が書かれた下記の本に、その詳細が書かれています。

父と話したときは本の内容を聞いたわけではなかったので、詳しい内容はここでは書けませんが、「自分の心の中に、庭のような場所を持つ」という考え方はとても素敵だなと感じました。それ以降なんとなく、自分の心を見つめるときは、実際の空間に例えて「今なんかものがごちゃごちゃしているな」「広々していて風通しがいいな」「土が耕されている感じがするな」などと、イメージすることが増えました。心の状況が捉えやすくなったように思います。


心の地面をならしてみる

こうして心の状態を把握したあと、次にすることとして思い浮かんだのは「砂ならし」。野球部の練習が終わったあとに校庭の砂をならす、あれです。心の地面をなぞりながら、心が今どういう状況なのか、どこかに穴が開いていないか、石が落ちていないか。ゆっくりゆっくりなぞっていきます。

元気が出ないとき、無性に不安なとき。やり過ごそうとしてもやっぱりスッキリしない。原因と向き合うのは怖いけれど、ちゃんと向き合って、「これが嫌だったんだな」「じゃあどうして嫌だったんだろう?」と考えてみること。落ちていた石をそのままにしないで、拾って見つめてみる。やってみれば意外と、楽になれるんだなあと気づきました。


庭を豊かな場所にするために

こうやって違和感を放置せずに、庭の手入れを繰り返していくと、自然と回復が早くなる気がします。何度も耕すことで、土も豊かになっていくし、愛着もわいていきます。

きっと庭をお手入れする方法は、人それぞれ。自分なりの方法をいくつか持っておくことが、きっとお守りがわりになるんじゃないかな。

最後にいくつか、わたしが普段していることを紹介してみます。皆さんも考えてみてもらえたら嬉しいです。

・信頼できる人に、ちょっと庭を見せてみる

わたしは信頼できる家族や友人に恵まれていて、割となんでも話してしまうタイプ。まとまっていなくても、汚くても、しゃべっちゃう。心の庭がぐちゃぐちゃでも一度、見せてみる。すると返してもらったことばに気づかされたり、「このままでもいいのかな」なんて思えたりして、すっと楽になることがあります。

・庭に栄養をあたえる

わたしは、絵、文章、小説、詩、映画、ドラマ、演劇、お笑い、プロレス.......などなど、人が作ったものを鑑賞し、その作品に込められたものを感じるのが何よりも大好き!どんなに忙しくてもこういったものにふれていれば、絶対に心が震える瞬間がある。それがわたしの心の庭を豊かにしてくれます。もちろん、ゆっくり時間を取れるのがいちばんですが、忙しい日々でも欠かさずに行なっています。

・"憧れの庭"のイメージを持つ

自分の心の庭をイメージするときに、「こんな場所にしたい!」とお手本になるような、憧れの庭を持つこと。「庭」ということばにとらわれず、自由にイメージします。行ったことのない海辺でもいいし、外国の街並みでもいいし、日本庭園でもいい。わたしのイメージは、わたしが生まれ育った実家の庭。素朴で、整いすぎていない、四季折々の植物がたくさんあるけれど、雑草も含めて愛せてしまうような。思い浮かべるだけで、安心できる、大好きな庭。きっとその景色が力をくれるはずです。

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ちょっと忙しくなると、小石を取り除くのに精一杯な日々になってしまいがち。どんどん土を豊かにして、整った心の庭に、どんな木を植えるのか、どんな花が咲くのか。その庭で、相手をどんな風にもてなすのか、どうやって過ごすのか。そんなことを考えながら生きていけたらいいな。

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次は、ディレクターのゆりさんです!

前回までのリレーコラムはこちらから

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