Music Station 出雲大東駅③ リアルミュージックステーション
初めて、地元の駅でライブをしてみて、とても良い空間だなと思った数か月後、この駅でまたまた新しいイベントの話が立ち上がっていました。
島根県雲南市を走っているJR木次線の出雲大東駅。
島根県の松江市から南下し、広島県庄原市までを走るローカル線。
線路は雲南市や奥出雲町の山々をかいくぐる様にくねくねと進んでいきます。
暖かい季節はその間をトロッコ列車奥出雲オロチ号が観光列車として走っていて、その景色は地元の風物詩にもなっています。
僕が数年の間、音楽活動の拠点としたのはこの路線の駅で、この時に既にこの駅を人々が集まる拠点にしようと定期的にイベントが開催されていました。
飲食ブースや雑貨ブース、そして駅の待合室ではステージイベントが行われるお祭りが定期的に開催されていました。
そして、このお祭りを更にバージョンアップしようと、今までこの駅に関係した人たちが集められたのです。
僕もその内の一人でした。
それが2015年、春。
自分の住んでいる町の駅が盛り上がり、何だか面白い駅になりそう・・・
そんな予感でワクワクしたことを覚えています。
定期的にこの駅で行われていたお祭り、この年はお祭りのテーマを「ホタル」にしようという企画が立ち上がりました。
この出雲大東駅がある雲南市大東町は古くからホタルがたくさん見られる場所として有名でホタル用の観光バスも出ます。
そして、出雲大東駅はそのホタル観バスの発着所。
ホタル観バスに乗るお客様をみんなで盛大にお迎えしよう!
そんな企画も立ち上がり、お祭りの実行委員会が発足しました。
そしてその会の名前が「雲南せいねんだん」と決まりました。
僕らの親の時代はこの「青年団」という組織が活発で若者が集まって、イベントをしたり、音楽をしたり、地域で楽しんでいたと話を聞いたことがあります。
組織としてはその青年団としては関係ないのですが、今の時代に新しい形で集える場所やグループが出来たらと考え付けられました。
「雲南せいねんだん」
そして、それがこの後、僕がやるバンドのバンド名にもなっていきました。
そして、そのお祭りの企画会議の途中、お祭りのテーマソングを作ったら?
というアイディアが出て、僕がホタルをテーマに曲を作ります!
と手を上げました!
そうして、この駅で行われる祭りを音楽で盛りあげることになり、この場所が音楽の拠点となっていくのでした。
僕が東京に住んでいた頃は、駅にはストリートミュージシャンがたくさんいて、駅から音楽が聞こえることが多々ありました。中には駅内にちょっとしたライブスペースがあるスポットもあって、駅と音楽は相性が良いイメージがありました。
田舎の駅だけど、駅を音楽で盛りあげたら面白ろそう!
リアルなミュージックステーションにならないかな!
そんな思いが芽生え始め、駅からの情報発信をしてみようと
「UNNAN MUSIC STATION」という企画を始めました。
通称Мステです。(笑)
この頃、インターネットで個人で発信する環境が整い始めていて、ネット配信の配信スタジオ兼ライブ会場みたいな場所にしたら!
ということで、出雲大東駅でМステが始まりました。
この時も、初めは半分冗談みたいな話で、「駅でМステって面白くない?」
「リアルミュージックステーション⁉」ってノリで始めたのですが、雲南せいねんだんのメンバーがそれ、面白い!とノリに乗ってくれて、実際に動き出すことが出来ました!
この時の学びですが・・・
ちょっとしたアイディアでもビビッときたら口に出していってみよう!
もう、これに尽きます。
その一言が何を生み出すかもわかりません。
言うことはただ(無料)です!
ホント、口に出してみるって大事だなと思います。
その後、6月に行われるホタルの祭りまで、イベント告知用にMステを行い、その祭り後もこの駅で行われる音楽イベントは通称Mステとして開催されることになりました。
待合室だけじゃなく、ホームで歌ったり、トロッコ列車の中でサプライズ演奏をしたり、まさに僕にとってホームステーションと呼べる場所になりました。