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何事も突然やって来るもの

ある日、会社の連絡網に「オンライン動画配信をしましょう」と電子鳩が飛んできました。既にはるか遠い過去の話のような「おうち時間」の最中、それ以前から生配信、録画配信問わず、インターネット動画配信が盛り上がっているのは、もちろん知っていました。そんな中、新型感染症によるエンターテイメント業界への経済打撃は深刻で、会場を借りて人が集うイベント開催が当面難しいと考えられる中、インターネットを利用した配信にエンターテイメント界も舵を切り、よりインターネット動画配信が盛んになるのは当然のことだと思います。

2014年からUSTREAMでSUNDAY SOUL BOOK(サンデー "ソウル" ブック)というマイペースな感じでゆるく音楽を紹介するディスクジョッキー番組を友人と個人的に配信しているのですが、私自身はあくまでも動画に関してはいち受信者側としか思っておらず、極論ですが、簡単に触れてはいけないもの、と考えていました。音だけの世界でも高サンプリング周波数、高ビット深度、の波はすでに押し寄せています。それとは比べ物にならない処理が動画に関しては必要で、ストレスなく満足のいくものが制作できる環境を構築するには膨大なマネーがかかります。海外の音楽用プラグインセール情報を毎日見て、あれのセール来た!BUY!とカタチ無いものに浪費している中、ぼんやり興味があっても天井が見える予算を映像関連につぎ込む気はさらさらありませんでした。しかし、人生、いつ何が起こるかわかりません。会社の業務で動画配信に、自分の意志とは関係なく、関わることになるのです。抗えないものに抗って心身消耗するのは本当に良くないこと、と思っているので、目の前に舞い降りてきたことは飛び込むしかないのです、他人の幸せを破壊するものでなければ。

何もその世界を知らないのに安易に携わってしまうのは失礼、という考えが心の深海部分にあります。会社が行う業務に必要な機材は会社が用意するもので、自分の予算を費やす必要はそもそもないことですが、自分でもやってみるかという気持ちの後押しには、身銭を切るのは非常に有効な行為だと思っています。後戻りできないように。そして辿り着いたのが、BLACKMAGIC POCKET CINEMA CAMERA 4Kです。安価なものから高価なものまで色々とある中で、このカメラにたどり着いくまでの道中はまた改めて。

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