
脱(ダッ)センしました。
脱線とは、線路から車輪が外れること。
列車は脱線するともう走れなくなる。
でも、私はそうじゃない。
10年続けた中学校教員の職を辞した。
脱線ならぬ、脱セン(脱先生)である。
別に病気だったわけでもない。
教員の仕事が嫌いだったわけでもない(むしろ好きだ)。
ただ単純に、
自分で事業を始めたくなったからだ。
よく社会人経験者(一般企業に勤めていた)が教員になったケースを聞く。
かくいう私も、かつて1年間だけ、新卒で一般企業に勤めた人間だ。
このケースの人材は社会経験が豊富なだけあって、大学即採用教員とは違う雰囲気を醸し出し、独自の教材と指導スキルを持ち合わせている。
そして、ひとたび教員という面白い(または経済的に安定している)職業に就いてしまうと、転職という選択はかなり稀なのかもしれない。
そのハードな労働内容から、心身に支障をきたして退職するケースはあるが。
異なるキャリアを進むために脱センしたケースは私の周りにはほとんどいない(定年退職組は除く)。
でも、自分は選択してしまった。
2021年3月、10年間の教員生活を終えて、新規事業を始めようとしたのだ。