【SDGs関連 読書録】中小企業でもできるSDGs経営の教科書
中小企業でもできるSDGs経営の教科書
藤田源右衛門 (著) あさ出版 (2021/1/24)
タイトルからはあまり想像できませんでしたが、SDGsはパートナーとつながる接着剤といい、17番目の目標にフォーカスしています
と言い切るところは、中小企業(の中でも大きくないほう)におけるマインドを改めて考えさせられました
第3章第4章で紹介されているいくつかの企画・事例には、よい意味でSDGsの色を直接的には感じません
パートナーシップにより「地域貢献型」の取り組みを実践した結果としてのSDGsとなっています
中小企業診断士としての支援のしどころも改めて考えさせれます
パートナーシップを組むとき、うまく回すときのご支援
(個々の事業者に対し)
・ 自社の強みを分析しておく
・ 課題・ニーズを洗い出す
・ コラボSWOTを作り、パートナー候補との補完関係を検討する
(パートナーシップの場において)
・ 目的を一致させる
・ コミュニケーションの円滑化
・ 目標達成の指標の設定と理解の支援
これらを金融機関、商工会議所・商工会、商店街組合・商店会とともに伴走支援することが考えられます
ここでは特に古典的な経営理論とは異なる
『競う部分と共働する部分を分けて考える』が重視されるようです
これは日本では理解されにくいので、支援者としても念頭に置いておかなくてはなりません
しかしながら、考えてみれば以下のようなことはあります
・ MicrosoftとGoogleは競合ではあるが、技術的な連携可能部分は多い
・ 最近ではローソンとファミマが共同配送を始めた
第5章の取り組みを知ってもらう方法では、第三者に認められてこそ意義があると言い切り、「自社でのアピールよりも、マスメディアによる報道に載ることを目指す」方法は、コスト・体力面や効果面で実践的と思えました
【SDGsってなんとなく環境にイイこと】とは、全く異なる視点を与えてくれる内容でした