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「明るく楽しく真剣に」危険を伝えるために普段からできること | ウェザーニュース 宇野沢達也さん

サステナビリティを継続的に学ぶラーニングコミュニティ「Sustainability College」。

月に2回の授業のうち、1回は多種多様なフィールドで活躍されているゲストをお招きした「講師回」、そして2回目は生徒同士の交流や知恵を交換し合う「ゼミ回」を行っています!

本noteを含む「#サスカレ授業参観」マガジンでは、講師回のダイジェストをお届け!講師による45分間の講義とそれを受けた生徒たちからとめどなくあふれる質問…。「Sustainability College」が普段どんなふうに学びを高めているのか、その様子をレポートしていきます!

株式会社ウェザーニューズ 気象予報士
宇野沢 達也さん


大学卒業後、自治体職員として防災行政に従事。その後、株式会社ウェザーニューズに入社し予報や防災行政向けサービス企画・開発を行う。現在は、予報の精度評価と改善に携わるとともに、自社メディアであるウェザーニュースLiVEで、気象・防災・減災の専門解説を行っている。また、内閣官房国土強靱化推進室と連携しナショナルレジリエンスコミュニティを立ち上げ、より多くの人が防災・減災に関心を持つようになるための取り組みも行っている。

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東日本大震災から11年が経つ2022年3月の講師回へお越しいただいたのは、「ウェザーニュース」の宇野沢達也さん。「ウェザーニュース」は「Allways WITH you! 天気は眠らない」をモットーに24時間365日、天気や防災に関する情報を発信しつづけています。

ウェザーニュースのHP

天気や防災と言われると、一見「サステナビリティとどんな関係があるの?」と思われるかもしれませんが、気候変動によって予想される「災害」と、それらから自分や大切な人を守る「防災」は密接に関係しています

今回は、視聴者から信頼され、愛される宇野沢さんが防災を身近に感じてもらうために、そして、いざ災害が起きたときに視聴者に避難の重要性を伝えるために、日々工夫していることについて、多くの問いが投げかけられました!

Q1.「人はなぜ逃げないのか」を考えたときに、「まだ大丈夫だろう」という認知バイアスが働きやすいからなのかなと想像します。危機をしっかりと伝えるために、宇野沢さんが意識していることを伺いたいです。

講義スライドの一枚目は「人はなぜ逃げないのか?」という問いかけで始まりました

まずは、どれだけ自分(宇野沢さんご自身)の存在を身近に感じてもらえるかが大切だと思っています。たとえば、自治体からの避難指示にまったく従わなかったおじいちゃんが、孫に「死なれたら困る!」と訴えられるとすぐ逃げたという話はよく聞きます。それは孫が大切な存在であるのはもちろんですが、やっぱりすごく身近な人だからというのが大きいのではないかと。

身近な存在であるためには、親しみやすさが大切ですよね。いつも眉間に皺を寄せていたら、近寄り難い。平時は穏やかな表情で天気と関係ない話をあえて挟んでみたり、楽しい時は思いっきり楽しそうにするんです。それで、避難しなければならないシビアな場面では思いっきりシビアな表情で出ます。その幅をどんどん広げることで、「あ!あのいつも穏やかな宇野沢さんがすごく真面目な顔をしてるってことは、やばいんだ。逃げないと」って思ってもらいやすいのかなと。

Q2.伝え方の苦労という側面では、「サステナビリティ」も一緒だなと思います。サスカレ生の中にもこの気候変動をどう伝えるか、に悩んでいる人がすごく多いです…。

一番大事なのは「明るく、楽しく、真剣に」です。肩に力を入れすぎると誰も一歩を踏み出せません。一方で、楽しい場所には自然と人が集まりやすいですよね。

僕たちもいろいろ試行錯誤していて。一つは防災に関するイベントそのものを参加型にする。もう一つは、一見防災とはまったく関係のない楽しそうなイベントのひとつのコンテンツとして防災を紛れ込ませるという手法です。どちらがいいかまだ答えは出てないですが、「明るく、楽しく、真剣に」だけはブラさない軸になっています。

3.「どう伝えるか」も大切ですが「誰が言うか」も大切なのだろうなと話を聞いて思いました。宇野沢さん個人としての発信でも何か意識されていることはありますか?

最初は専門家としてかなり硬い表情でやっていましたよ。でもそれだと人がついてこないんです。今は素の自分をどんどん出すようにしています。たとえば、僕は「鹿島アントラーズ」の熱狂的なサポーターです。天気の解説の中で「これは鹿島からくる風ですよ」と言うと、「これは話長くなるぞ!」って視聴者からツッコミがたくさん届くんですよ(笑)。

もちろん、素の自分を出すことによって好き嫌いが分かれるとは思いますが、真面目に伝えていた時よりも話を聞いてくれる人が増えた気がしていますね。

ただ、最初にお伝えしたように、いざという危機の時には真剣な顔で出ていく。普段の親しみやすさがあるからこそ、このギャップが響くようになると思っています。

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「Sustainability College」の講師回では、毎回講師からの宿題が出されます。今回は、こちら!

災害はもちろん、自身の仕事や生活におけるリスクを洗い出し、それに対して個人・組織・社会でできることをゼミ回までに各自考えてくることが宿題です。(サスカレの宿題は強制ではありませんよ^^)

ぜひこの記事を読んでくださったあなたも、考えてみてくださいね!

次回の「#サスカレ授業参観」では、TABETE 川越一磨さんの回をお届けします!お楽しみに。

【おまけ】今月のサスカレニュース

サスカレの受講生や学級委員長の最近の取り組みなど、ちょっとしたニュースを毎月お届け!

・newRイベントレポート「ファッションを悪者にしないために今できること」~生活者の力で服の一生をより長く」

・BONUS TRACKイベントレポート「3/6(日) What's Sustainability? by サスカレ」

執筆:佐藤 伶

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