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2025.01.29 ドラマ『御上先生』第二話。金八先生の影響から考えたこと
私は高校時代、教師になりたかった。
ただし、それは世界を全然広く認識できておらず、盲目的な選択だったのを今でも覚えている。
高校生時代、今まで生きてきた中で、誰かの人生に少なからず影響を与える機会が与えられる仕事として、短絡的に魅力を感じていただけだった。
短絡的な判断をした一つの背景には、国民的ドラマだった金八先生の影響もあったろう。
そういう意味で、この第二話で吉岡里帆さん演じる是枝先生の反応は多くの人も同じ感覚があったのではないか。
先生といえば生徒のことを考える熱血な教師であれ。
金八先生を観ていると、そのような教師像が刷り込まれる側面があると思う。
もちろんそれは良い側面もあったろう。是枝先生のようにそれに憧れて教師になられた方も大勢いらっしゃるはず。
しかし、その裏では金八先生のようなスタイル以外の生徒への接し方が排除されてしまった側面もあったろう。
先生の個性にあった、それぞれの指導の仕方、生徒との接し方があったはずで、それを画一的なものにしてしまった事が、ドラマの中で描かれたことで、とても大事な事を受け取れた。
それはある物事を判断する時に、メリットとデメリットをしっかりと自分の頭で判断する事だ。
影響力のある誰かの言葉を盲目的に信じられる事が今の世の中には多く見られる現象だと思う。
その代表的な例が兵庫県知事選だと認識する。
知事という私たちの生活に影響力のある人を選ぶ時、誰の言葉を信じて投票するのか。
一見すると信じてしまいたい発言をした人はどんな立場の人なのか。その発言はどこまで正しいのか。
こういった自分の頭で考え、確認する作業を面倒だと思う人の弱いところをうまく突いただけの陣営が選挙で勝ったのだと認識している。
こういう状況を引き起こしてしまったのは、日本の教育の失敗がその一つの要因だろうし、社会としての課題が明確に浮き彫りになったと自覚する。
子どもがどんな社会で育つのか。
それは親の私の行動にその責任の一端があると自覚して、ドラマから気づかされた事を頭に留めながら、どんな社会にしたいのか、まずは自分自身がいろんな情報を自分の頭で咀嚼しながら、日々の行動を考えたい。