【伊豆ぽたでサイクリング「11月の海街散策 やっぱり下田の海が好き!」】 SURUGA Cycle Journal Vol. 88
伊豆急行さんとの共同企画「伊豆ぽたでサイクリング」。
レンタサイクル「伊豆ぽた」に乗って、伊豆急沿線の素敵なスポットを巡り、ご紹介していきます。
伊豆ぽたも第9回目となりました。今回は下田を舞台に、「やっぱり下田の海が好き!」と思わせるような素敵スポットを巡ります。
「伊豆急下田駅」で伊豆ぽたをレンタルして、元気よく出発!今回のナビゲーターは、伊豆急行の木田さん(左)と春田さん(右)です。
いつも海が近くにある下田ならではの景色がたくさん見られるコースになっていますので、時間ごとに海の様子が変わるところにも注目してくださいね。
時刻は午前8時前。まずは朝の海を見に行きましょう。
下田は「伊豆の踊子」の作中、主人公と踊り子の別れと舞台となった町です。
ここは「別れの汽船のりば跡(別れの波止場)」と呼ばれており、小説「伊豆の踊子」の別れの場所とされています。
この場所は踊り子が主人公を見送りに来た乗船場所でした。小説に描かれた場所は今でも点在しており、「踊子ウォーキングコース」というものがあるようです。修善寺から下田まで、長い道中が描かれていたのですね。
所々で下田らしさを感じるものがありましたよ。小さな屋根のついたなまこ壁の道標、港町らしく碇の模様の柵…なんだか可愛らしいです。
朝も早いのにはワケがあります。港の近くの干物定食が美味しいお店があるらしい…朝ごはんを食べに行きましょう。
やってきたのは「らんぷはうす」さん。「朝定食」と大きな看板、これはもう食べるしかないでしょう。
さぁさぁ、入りましょう。
中に入ると、まるで実家のような安心感…女将さんはボランティアガイドや踊りの先生など、マルチに活躍されている方。「卵は目玉焼き?生卵?」と聞いてくださったり、厨房からは支度の音…どこか家庭の温かみを感じます。
注文したのは看板メニューの干物定食。こんなに豪華で600円?!
ふっくらしたアジの干物、朝にはやっぱりのご飯とお味噌汁、小鉢のおかずもたくさん。スタートからこんなに大満足でいいのか?と言うほど、感動とほっこりの朝定食でした。
さて、続いては「神新汽船下田営業所」さんにやって来ました。こちらは船の発着所で、「フェリーあぜりあ」に乗って伊豆諸島への旅やワンデークルージングが楽しめます。
けれど残念…撮影日は強風により欠航でした。乗ることはできませんが、港の風景をお届けします。
こちらが「フェリーあぜりあ」です。船体に描かれているのが「アゼリア」でツツジ科の花です。
港の景色はいいですね…不思議と晴れやかな気持ちになります。
「フェリーあぜりあ」の他にもいろいろな船が停泊していました。そして波止場といえば…このポーズ!
風邪か少し冷たかったなぁ。周りの視線も…
さぁ(気を取り直して)、続いては「下田海上保安部」に行ってみましょう。神新汽船下田営業所さんから歩いてすぐの場所にあります。
海の街・下田にはかかせない、海の安全を守る海上保安部。海での事件・事故の時には『118番』に通報、何も無いことが1番ですがもしもに備えて覚えておきましょう。
それでは、少し海沿いを走りましょう!神新汽船下田営業所さんから「ベイサイドプロムナード」という海のそばの遊歩道をのんびりポタリングです。
海風に吹かれながら、水平線を眺めて自転車に乗る。これぞ下田サイクリングの醍醐味!途中に休憩にもぴったりなベンチのスペースもあります。コバルトブルーのオーシャンビューが目の前に広がり、気持ちも開放的になります。
堤防の向こうに見えるのは犬走島(いぬばしりじま)です。島を巡る遊覧船のツアーがあるくらい、下田には島がたくさんあるのですね。
犬走島には渡りませんが、いくつかワイルドな島をご紹介していきます。
しばらく走っていくと、吊り橋のかかった島が見えてきます。
こちらは「雁島(かねしま)」という海に岩が突き出しているような小さな島です。
島の周りの通路、階段など、足元にはお気をつけください。
吊り橋から手軽に渡れる島で海の景色もまた格別。「きんめだい魚霊碑」という金目鯛で有名な下田らしい慰霊碑も見つけました。
何度見ても美しい海ですね。空の青とは違う海の蒼、波の音と海風。陽光が海面に反射して、いつまでも眺めたくなるような風景が広がっていました。
ベイサイドプロムナードをさらに進んでいくと、「下田海中水族館」さんに到着しました。
こちらのエントランスでは大きなウミガメさんがお出迎えしてくれました。
ただのウミガメさんじゃないんですよ。実は伊豆急オモシロ駅長のひとり、「ウミガメ駅長」を務めているんです。こうして近くで見ると可愛らしいお顔ですね。
ここで少しブレイクタイム。やって来たのは喫茶店の「つぼや」さん。
レトロな雰囲気の店内。カウンターの後ろには驚くほどたくさんの種類のタバコが販売されていました。
注目メニューは、あふれんばかりのクリームが浮かぶウィンナーコーヒー。底にはザラメが沈んでいて、層ごとに違った味わいが楽しめます。
喫茶店といえば、クリームソーダも魅力的ですよね。
カップやグラスも がメニューによってさまざまなチョイスになっているのも醍醐味のひとつ。ちょっとした休憩に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
それはそうと、入口に気になることが書いてありました。「水着でどうぞ」…?
実はつぼやさんの向かいには「鍋田浜海水浴場」があるんです。
こちらは下田市街に最も近く、ファミリーに人気のビーチ。入江なので波がほとんどないんですって。
ビーチでたっぷり楽しんだ後は、「つぼや」さんでそのまま温水シャワーを浴びたり、水着のまま食事もできるようですよ。
続いては、「道の駅 開国下田みなと」です。
定番の顔ハメ看板は下田の有名人が豪華に集結!半分は外国人なのが、また開国の街って感じですね。
こちらには下田観光案内所があり、伊豆半島の観光スポットや、下田地域のアウトドア・自然体験など、伊豆のさまざまな楽しみ方を発見できる場所です。また、伊豆の大きな魅力のひとつ、「ジオパーク」に関する情報もたくさん!地形の成り立ちや仕組みなどを詳しく学べるエリアです。
お次は「道の駅開国下田みなと」の中にある「ハーバーミュージアム」です。下田の成り立ちを歴史を当時の写真や復元模型で見ることができます。
あっ!これは我らが伊豆急行さんの下田駅開通の時の写真じゃないか!
美しい自然や下田の町がたどった歴史を学べるので、「こんなに駅に人が集まったんだ…」「今はここが道になってるんだね」と、今の下田の様子を比べながら見て回るのも楽しいですね。
そのまま順路を進めると、「JGFAかじきミュージアム」に直結します。こちらでは毎年下田で開催されているカジキ釣り大会の歴史を紹介しています。等身大カジキのレプリカは迫力満点!
「引いてる引いてる!」な気分が味わえるセットや、カジキの種類や特徴の解説もありました。
さて…そろそろお腹がすいてくる頃。下田に来たら一度は食べていただきたいグルメがあります。やって来たのは「Ra-maru」さんです。
こちらは「下田バーガー」で有名なお店!下田名物の金目鯛のフライをドーンとサンド。サクサクのフライ×ソース×チーズの相性抜群です。思いっきりかぶりつける少し大きめサイズで、ボリュームも十分。
こちらは「道の駅開国下田みなと」内にあります。ぜひご賞味ください。
さぁ、いよいよ今回最後のスポットとなりました。「恵比須島(えびすじま)」にやって来ました。海沿いなので風が強い!!!
こちらは橋で渡ることができる小さな島で、島を一周できる遊歩道があります。より海の近くで見ることができるので、景色もまた違った美しさ…手前は透き通り、奥に行くにつれて蒼が深くなっていく下田の海、なんてきれいなんでしょう。
ジオパークの1つである恵比須島。遊歩道に面した島の崖のような岩肌にはきれいな縞模様が。これは軽石や火山灰が作った地層で、伊豆半島がかつて海底火山だった名残なんですよ。
また、島の周りに浅瀬のような低い部分にある岩の足場は「千畳敷(せんじょうじき)」と呼ばれています。波が削った浅瀬が隆起によって海面上に現れたもので、地殻変動により今でも変化し続けているのだそうです。
伊豆半島が海底で形成されて、その名残を何十万年も経った現在でも見ることができるなんて不思議ですね。それを身近に、ポタリングの途中でも立ち寄れるほど気軽に見ることができる場所、ぜひ実際に確かめてみてくださいね。
今回もお疲れさまでした。無事、伊豆急下田駅に帰ってきました。伊豆ぽたSTATIONの前でゴールインの1枚。小さなのれんがいい味出してます。
今回の伊豆ぽたは下田の海を眺めながらのお散歩スポットをお届けしました。どこを歩いても海が近い、景色に必ず蒼がある、時がゆっくりと流れるような、爽やかな海街散策。いちどいらしてみてはいかがでしょうか。
ありがとうございました!次回の伊豆ぽたもお楽しみに〜!