【しずチャリTouring ep4《安倍川を北上して山間部の「自転車の駅」めぐり》】SURUGA Cycle Journal Vol.128
静岡市さんとのコラボ企画「しずチャリTouring」。サイクリストにやさしい街・静岡の「自転車の駅」をめぐるポタリングに出かけます。
今回は静岡市の街中をスタートして、安倍川を北上しながら自転車の駅を巡っていきます。ナビゲーターは静岡市職員の城守さん(右)と朝比奈さん(左)です。
まずは駿府城公園北側の「駿府城ラン・アンド・リフレッシュステーション」をご紹介します。名前だけ聞くとランニングの方のための施設のようですが、駿府城公園に遊びに来た方や通勤・通学の方、もちろん自転車の方も、どなたでもご利用いただけます。
ロッカーやシャワー付きの更衣室が利用でき、スムージーやコーヒー、ホットサンドなどのカフェメニューも充実しています。
スムージーがおすすめと聞いて、おふたりは完熟バナナとベリーバナナ味を注文。甘味料・添加物不使用で、素材の味を生かした優しいお味です。
果物や野菜の皮や種をできる限りまるごと使っている、栄養たっぷりフレッシュなドリンクです!
朝早くから夜まで開館しているので(7:00〜21:00)、非常に使い勝手がいい施設です。ロッカーに荷物を預けられ、汗をかいた後にシャワーを浴びることができるので、サイクリングの拠点としてもオススメです。
サイクルラックのシールが劣化していたので、新しいものに貼り直しました。今回も自転車の駅を巡りながらメンテナンスも行っていきます!設置したラックの維持管理も重要ですね。
駿府城公園の中堀は1周約1.6km。信号がなくランニングやウォーキングの方々に人気のコースです。
通勤・通学等で自転車を利用される方や、車通りも多いので十分注意して走行してください。
それでは、次の自転車の駅に向けて元気にスタートです!
静岡県中部運転免許センター近くの、「QUATRE FRERES KOJIMA (キャトルフレール コジマ)松富店」さんにやってきました。お店の入り口正面にサイクルラックが設置されています。お店に着いてから『自転車どこに停めよう…』と、彷徨うことがなくていいですね。
1949年創業の老舗パン屋さんで、ケーキや洋菓子の販売もしています。撮影は12月初旬だったので店内はクリスマスモード。入り口ではサンタさんがお出迎えしてくれました。
パンの種類が豊富で、どれを買おうか悩んでしまいます。悩みすぎて店内を何周かしてしまいましたが、広々とした店内は通路が広くてゆっくりと選ぶことができます。
ショーケースに並んだケーキも美味しそうです。
人気のこだわりビーフカレーパンは、「揚げたてを食べてほしい」という想いから、少量ずつ揚げているそうです。売り場に並んでない場合は、店員さんにお声がけするとすぐに揚げてもらえます!
たくさん購入したので、テラス席でもぐもぐタイムしちゃいます。
ビーフカレーパンといちごのデニッシュをいただきます!他のパンはお持ち帰りです。
カレーパンは揚げたてアツアツ、デニッシュはサクサクで、中のカスタードと苺がよく合います。青空の下で作りたてのパンをいただける至福のひとときです。
安倍川を北上して、隠れ家のような池「鯨ヶ池(くじらがいけ)」に寄り道しましょう。池全体が釣り堀になっており、ヘラブナ、オイカワなどの魚釣りが楽しめます。釣りをする場合は遊魚料が必要です(1日600円)。
この池は、安倍川の流れていた跡または安倍川の伏流水が自噴してできたものと考えられている静岡市内最大級の天然池で、貴重な水辺空間となっています。
池のほとりには「鯨ヶ池弁財天」があります。自転車の駅ではありませんが、サイクリングの立ち寄りスポットにいかがでしょうか。
続いては、新東名高速道路の新静岡IC近くの「すずなりキッチン」さんをご紹介します。「鯨ヶ池」から自転車で約5分ほどです。こちらは、「すずなりキッチン株式会社」さんが営業するカフェ&レストランで、農場直送野菜の直売所にもなっています。
グループ会社の「株式会社 モスファームすずなり」さんでは、有名なファストフード店で使用されるレタスの栽培をされています。原料にこだわりのあるお店で使用されているということは、美味しいのはもちろんのこと、安心安全な証ですね。
農場の規模も非常に大きく、安定して生産されていることがうかがえます。レタスを買うために県外から来られる方もいるそうです。
ランチは野菜たっぷり、ここでしか味わえない体と心に優しいお食事がいただけます。ソフトクリームを食べに立ち寄るサイクリストの方も多いそうです。
「すずなりキッチン株式会社」さんの親会社にあたる「株式会社鈴生(すずなり)」は、複数のグループ会社を持ち、生産から物流・販売まで事業内容は多岐に渡ります。農業の人材育成にも力を入れ、農業の裾野を広げることに尽力されています。
「いろいろやっているけど、安心安全で美味しい物を多くの人に食べて欲しいという根っこは同じ。自分たちのできることを全力でやっている。」と、お店の方が熱意を持ってお話しされていたのが印象的でした。
清水区の就労継続支援B型事業所「Canvas(キャンバス)」の利用者の皆さんが作った、コーヒーのドリップバックもオススメ商品です。
※就労継続支援B型事業所とは…障がいのある方が一般企業での就労が困難な場合に、雇用契約を結ばないで就労する機会を提供するとともに、能力等の向上のために必要な訓練を行う福祉サービスのことです。
焙煎からパッケージデザイン、パッキングまで、ひとつひとつ丁寧に作られています。どれだけ時間と想いをかけて作られたんだろう、そう考えながら飲むコーヒーは一味も二味も違います。
サイクルラックのメンテナンスもバッチリです。お立ち寄りの際は「自転車の駅」の旗を目印にしてください。
「しずチャリTouring」のステッカーを貼らせていただきました。サイズがピッタリです。
お次は新安倍川橋を渡って、足久保茶の製茶工場に併設の「TEAWORKS CAFE(ティーワークスカフェ)」さんにやってきました。
サイクルラックは店舗前の広いスペースに設置されています。
こちらは、足久保の茶農家が約50軒集まり発足した「足久保ティーワークス茶農業協同組合」の直営店舗です。
こだわりの茶葉を贅沢に使用したドリンクや、茶葉の販売をしています。
テラス席では、茶畑を眺めながらドリンクをいただけます。靴を脱いでテラス席に上がったら、とってもリラックスしちゃいました。
この時期の人気No.1「煎茶フローズン」は、足久保の煎茶をふんだんに使用。さっぱりとした苦みと渋みが特徴で、お茶の香りが立ちます。
「はじまりの和紅茶」は、ほんのり甘みのあるスッキリとした味わいです。
日本一のお茶生産地として知られている静岡県ですが、足久保が静岡茶発祥の地と言われているのはご存じでしょうか?鎌倉時代、聖一国師(しょういちこくし)が宋(中国)より茶の種を持ち帰り、静岡市足久保に植えたと言われています。TEAWORKS CAFEさんで販売されている商品の「はじまりの~」という名前は、静岡茶発祥の地であることをイメージして付けられました。
足久保の地形は、足久保川を中心に左右が山に覆われており、東向きの茶畑は朝陽が当たり、西向きの茶畑は夕陽が当たります。どちらも日照時間が短く、また昼夜の寒暖差が激しく朝霧が立ち込めやすく、それが天然の遮光となり香り・甘みの強いお茶が育ちます。
次のスポットへの移動中、足久保川に架かる吊り橋を見つけたので寄り道です。
橋の名前はなんと「お茶の架け橋」。さすが静岡茶発祥の地と言われている足久保ですね。
「足久保茶をより盛り上げていきたい!」という想いからこの名前が付けられたそうです。
歩行者専用なので自転車は通行不可です。この辺りは山の斜面や平地にもお茶畑が広がり、美しい里山風景が広がります。
ここで、足久保エリアで新たに「自転車の駅」に登録された「新光明寺(しんこうみょうじ)」をご紹介します。
「新光明寺」は1232年建立の由緒ある浄土宗のお寺で、1977年この地に移転されました。足久保川が近くを流れ、周囲には茶畑が広がる自然豊かな場所です。
境内は広く、立派な本堂や書院裏の庭園、皮膚病にご利益があるとされる「瘡守稲荷荼枳尼天(かさもりいなりだきにてん)」など、見どころが多くあります。
参道両脇を見事な紅葉が彩り、紅葉の時期には多くの方で賑わいます。
ご住職はロードバイクに乗られたり、トライアスロンもされるそうです。梅ヶ島方面や、井川方面へのサイクリング拠点として、「新光明寺」を活用してほしいとお話しされていました(駐車場利用の希望は事前にご連絡ください)。サイクルラックは自転車の方が使いやすいようにと、設置場所も考えられています。心遣いがとても嬉しいですね。みなさまぜひお立ち寄りください!
次はいよいよお楽しみのランチです。お茶畑の景色を楽しみながら、美味しいランチを目指してもうひと踏ん張り!
高鳴るおなかの音とともに、静岡市の山間部「オクシズ」の玉川地区にある「Cafe Restaurant BOSCO(ボスコ)」さんにやってきました!
2020年4月にオープンしたイタリアンカフェです。メニューはパスタやリゾットが中心で、夏季にはかき氷メニューも登場します。
お店が少し奥まった場所にあるので、お越しの際は看板を見落とさないように注意してください。
「おいしいベーコンと野菜のオイルパスタ」と、本日のおすすめ「かぶとホエイベーコンのリゾット」をいただきます!
パスタにはベーコンと野菜がゴロゴロと入っていて、サラッとしたオイルとシンプルな味付けで素材の旨味を感じられます。
リゾットの上にはベーコンとカブの葉っぱが乗っていて彩り鮮やか。お米とシャキシャキの葉っぱの食感が楽しめます。そしてベーコンの塩気が絶妙です!
食後にコーヒーをいただきながら、あらためてメニューを見るとデザートも美味しそう。
フレンチトーストや本日のデザートのケーキなど、サイクリングの休憩で立ち寄るのもいいですね。
お店の目の前には中河内川が流れ、山に囲まれた大自然を感じられます。店主さんは川を挟んだ向かいの山に鹿がいるのをよく見るそうです。
最後は静岡市賤機(あさばた)都市山村交流センター 「安倍ごころ」さんをご紹介します。
こちらは都市と山村の中間にある、交流活動と情報発信の拠点となる施設です。安倍川流域の自然や文化を紹介したジオラマ・映像の展示や、農山村の文化に触れあう交流講座を開講しています。
入場は無料ですが、集会室や体験学習室等の貸切利用(専用利用)には施設使用料が必要です。展示コーナーには、静岡市のシンボル安倍川に関する情報が満載です!
安倍川の恵みをテーマに作成された大型模型や、水槽には安倍川に生息する魚たちが展示されており、子供も大人も楽しめる内容になっています。
今回は利用時間外のため入れませんでしたが、外には無料の足湯もあります!サイクリング途中に立ち寄って、足湯でほっこりするのもいいですね。
井川・梅ヶ島方面への玄関口にあり、トイレや自動販売機などの設備が充実しているので、休憩場所として是非ご活用ください。
今回は静岡市の中心部から安倍川を北上し、自転車の駅をご紹介しました!まだまだ北に長い静岡市。山間部にも自転車の駅があると安心してサイクリングを楽しめますね。次回はどのエリアを巡るのかお楽しみに!
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