【宮ぽた ep7《「鎌倉殿」の時代を訪ねて…富士宮史跡ツアー》】SURUGA Cycle Journal Vol.86
富士宮市さんとのコラボ企画「宮ぽた」。
E-BIKEのまち富士宮を気ままにポタリングします。
なんていいお天気なんでしょう!秋晴れの青空の中、山肌の模様までよく見える! 11月の富士宮にやって来ました。
今回は源平合戦の後に鎌倉幕府が誕生した「鎌倉殿」の時代を感じるスポットを巡ります。富士宮には鎌倉時代の史跡が多数あるのをご存知ですか?かの有名な源頼朝に関わりのある人物やそれに関連した事件にまつわるスポットがたくさんあるんです!
今回のナビゲーターは富士宮市職員の女性3人組!新村さん(右)、鵜藤さん(中)、小池さん(左)にお越しいただきました。歴史を感じつつ、ちょっと女子会気分でワクワクな旅になる予感!
それでは早速出発です。
最初のスポットは「音止の滝」です。天然記念物に指定されている「白糸ノ滝」のすぐ近くにあります。
静かな雰囲気の白糸ノ滝とは対照的に、豪快に流れ落ちる滝です。
ここで、今回の宮ぽたのキーワードとなる「曽我の仇討ち」についてご説明しましょう。
1193年(建久4年)、今から800年以上前のことです。曾我兄弟(兄:祐成(すけなり)、弟:時致(ときむね))が父親の仇討ちのため、工藤祐経(くどうすけつね)を討ちました。これを「曽我兄弟の仇討ち」と言います。
今回はこの曽我兄弟にまつわる場所がコースにたくさんありますので、背景のつながりにも注目してください。
音止の滝の名前の由来は、曽我兄弟が工藤祐経を討とうと計画し、その密議をして神に念じたところ、たちどころに滝の音が止んだため、と伝えられています。
戻る道中に白糸ノ滝にも寄り道しました。撮影日(11月下旬)は紅葉が見頃でした!美しい紅葉の中の白糸ノ滝、まるで1枚の絵画のよう。
白糸ノ滝は10月の宮ぽたでも訪れた場所ですが、季節の変化によって様々な姿を見せる、これぞ自然が作り出した芸術ですね。
次は「曽我兄弟の隠れ岩」に行ってみましょう!
木製の小さな吊り橋「曽我橋」をわたり、細い道へ入っていきます。
何やら大きな岩が見えてきました。
ここは曽我兄弟が工藤祐経の陣所(軍勢が陣を設けてしばらく駐在する場所)を偵察した場所だと言われています。「音止の滝」の伝承は、この岩の影での密談をしていた時に起こったことなのです。なるほど、話がつながりました。
脇の階段をのぼると、岩の上まで行くことができます!こうしてみると、ずいぶん大きな岩ですね。身を隠すのにはうってつけだったのかもしれません。
次は「曽我兄弟の隠れ岩」から歩いてすぐにある「工藤祐経(くどうすけつね)の墓」に行ってみましょう。
先程の隠れ岩から偵察していたとされる工藤祐経の陣所は、この場所に置かれていたと伝えられています。
木漏れ日の揺れる、弔いの場所です。
続いて訪れたのは「曽我八幡宮」。赤い鳥居と、脇にある大きな木が目印です。
仇討ちを果たした後、曽我兄弟はふたりを討とうと狙う者たちに襲われ、命を落としてしまいます。その後、1197年に曽我兄弟の意志に感心した源頼朝が、御祭神の応神天皇とともに、兄弟の英霊を祀らせたのが、この曽我八幡宮の始まりと言われています。
木々に囲まれた静かな境内。覗いた青空が爽やかでした。
続いてのスポットは「曽我兄弟の霊地」です。「曽我八幡宮」から歩いて2分のところにあります。
林の中、長い階段を登っていくと、小さな霊地に到着しました。
曽我兄弟の墓は、兄弟が討死した富士宮と、兄弟の育った曽我荘(現小田原市曽我)の城前寺(じょうぜんじ)にあります。非業の最期を遂げた兄弟の霊は御霊信仰と習合して祀られ、各地に曽我兄弟の墓が見られるのだそうです。
「曽我兄弟の隠れ岩」「工藤祐経の墓」「曽我兄弟の霊地」は、歴史とともに伝承されているんですね。
さて、そろそろお腹がすいてきた頃。お昼にしましょう。地元で愛される定食屋さん、「あざみ」さんにやって来ました。
こちらの名物は丼物!
肉厚なマグロやタコ・エビ・しらすなどさまざまな魚介がたっぷりのった海鮮丼。新鮮な魚介がまぶしい!
こちらはボリューム満点の海老天丼。かぼちゃ・白身魚の天ぷら、海老天は5本ものってるんです!
海鮮をお腹いっぱい堪能できる感動をぜひ一度味わっていただきたい…
それではここで、今月のアサヒ飲料さんの健康一口メモ!
機能性表示食品の「十六茶プラス 3つのはたらき」をご存じですか?「十六茶」に『内臓脂肪を減らすのを助ける』、『脂肪や糖の吸収を抑える』はたらきが追加された、さらに健康を支える十六茶なんですって。日々の食事のお供に「十六茶プラス 3つのはたらき」を飲んで、健康を意識してみてください!
ランチもすませ、元気がチャージされたところで次のスポットへ!「狩宿の下馬ザクラ(かりやどのげばざくら)」を見に行きましょう。
道中、ふと足を止めると美しい富士山!なんて贅沢なんでしょう。
1193年(建久4年)に源頼朝が富士の巻狩(ふじのまきがり:獲物を追い立て、馬に乗って弓で射る狩猟)を催した際に、馬からおりた場所とされていることから『下馬ザクラ』と呼ばれているそうです。
樹齢800年のヤマザクラ、満開の花を咲かせたところも見に来たいですね。狩宿の下馬ザクラは国の特別天然記念物に指定されていて、日本五大桜のひとつでもあるという桜の名所です。
壮大な歴史が刻まれている一方で、開花時期には多くの花見客で賑わい、現代でも多くの人が足を運ぶスポットなのです。
さて、今度は富士宮の秋らしい景色を求めて「天神山自然観察の森」にやって来ました。
この日はちょうど紅葉が見頃を迎えていました。青い空に映える紅い葉が美しい!園内は遊歩道があり、観察広場と東屋の2つのエリアに繋がっています。
東屋からの富士山の眺めが本当に素晴らしくて!そばにある紅葉との相性も最高です。
遊歩道に木々がトンネルのように生い茂り、紅葉の美しいグラデーションを見ることができました。秋だけに楽しめる特別な景色です。
今回もお疲れ様でした。今回のゴール地点、喫茶店「やまぼうし」さんに到着しました。
木の温もりを感じる店内。ランプの灯りがあたたかいですね。では早速、お疲れ様のティータイムとしましょう!
昔懐かしい固めプリン、上品なフォンダンショコラやアップルパイなど、ちょっと優雅なおやつタイムはいかがでしょうか。
そして、早速宮ぽたステッカーを貼ってくださいました。やまぼうしさんに来られた際には「宮ぽた」を見つけてみてくださいね。
すっかり日が短くなりました。帰る頃には、素晴らしく美しい、夕焼けに染まった紅富士を見ることができました。
今回の宮ぽたは「鎌倉殿」の時代、鎌倉時代から現代に残された史跡を中心にお届けしました。源頼朝に近しい人物にゆかりのスポットがこんなにたくさんあったなんて驚きです。
秋の富士宮の美しい風景も存分に楽しむことができました。
ありがとうございました!
次回の宮ぽたもお楽しみに〜!