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【湘南シェアサイクル 東海道旅 Ep1《宿場町藤沢と鎌倉紀行》】SURUGA Cycle Journal Vol.165

新企画「湘南シェアサイクル東海道旅」が始まりました! かつて江戸と京を結んでいた東海道。神奈川県内にも宿場町が点在していました。この企画では、東海道の軌跡を辿りながら、湘南をサイクリングで楽しみ尽くす素敵なスポットをご紹介していきます。

全6回にわたって、湘南を中心に展開されているシェアサイクル「SHONAN PEDAL」に乗って、鎌倉市から二宮町までのサイクリングをお届けしていきます。記念すべき第1回のテーマは『宿場町藤沢と鎌倉紀行』!藤沢宿ゆかりのスポットと、歴史情緒あふれる鎌倉をめぐるポタリングに出かけましょう。

まずは、藤沢市にある「遊行寺(清浄光寺)」からスタートしていきます!ナビゲーターは鎌倉市観光協会職員の大川さん(左)と、藤沢市職員の小島さん(右)のコンビです!

遊行四代呑海(どんかい)上人の開山以来、遊行上人(ゆぎょうしょうにん:遊行寺の歴代の住職)が住まわれるお寺として「遊行寺(ゆぎょうじ)」の名前で親しまれています。

遊行寺は東海道随一と言われる木造本堂をはじめとした伽藍(がらん:寺院の建物)の多くが有形文化財に登録されている貴重な寺院です。

参道の「いろは坂」を上った先を左へ進むと、緑豊かな庭園の中に、徳川家ゆかりの「放生池(ほうじょういけ)」があります。

「生類憐みの令」によって、金魚銀魚の放流命令があったと伝わっています。由緒あるこの池に金魚や鯉などを放生すると、家内の繁栄や長寿を保つと言われていたそうです。

放生池の傍にある中雀門(ちゅうじゃくもん)は、境内最古を誇る木造建築物です。

1859(安政6)年建築で、市の重要文化財に指定されています。大棟に皇室との繋がりを示す菊の御紋、屋根の下に徳川家の家紋である三葉葵が刻まれています。細かな彫刻なども、よく目を凝らして観察してみましょう。

また、遊行寺の本堂は、東海道最大級の木造本堂とされており、国の有形文化財に登録されています。広大な境内には、本堂を含め10の有形文化財があります。その他にもいくつもの伽藍や史跡、文学碑などがあり、遊行寺の公式ホームページにはおすすめの散歩コースも掲載されています。

謂れを見ながら、ゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。

遊行寺は、2025年に開山700年を迎えることを記念して、現在境内整備を行っています。境内にある犬猫慰霊塔と宇賀神社については、現在改築が行われており、犬猫慰霊塔は2023年9月末、宇賀神社は2023年12月に新たに公開される予定です。(2023年9月現在)
宇賀神社は整備された参道を彩る植物も新たに植えられる予定ですので、一新された境内を散策するのが今から楽しみですね。

さて、遊行寺境内にあるシェアサイクル「SHONAN PEDAL」のポートで自転車をレンタルしたら、次のスポットに移動しましょう!SHONAN PEDALは専用アプリで簡単に借りられて、別のポートにも返却ができるので、短距離のお出かけにも長距離のサイクリングにも、好きなスタイルで気軽に利用できます。

「遊行寺」を後にし、次のスポット「ふじさわ宿交流館」へ向かいます。途中、藤沢宿の歴史が書かれた看板を発見しました。

かつて、東海道の江戸日本橋から数えて6番目の宿場だった藤沢宿。ふじさわ宿交流館ではその歴史や、東海道五十三次に関する資料が展示されています。

江戸時代の藤沢宿の特色のひとつは、多くの道が集まる場所であったことです。メインの東海道を南へ下る江の島道、遊行寺前で東へ向かう鎌倉道など、東西南北の主要な道が交わる、流通の中心地でした。

江戸時代から人々が集まり賑わう街なのは、現代にも引き継がれているのかもしれませんね。

浮世絵のイラスト付きの記念スタンプを発見!来館の記念にどうぞ。

さらにこちらでは、3DCGで再現した藤沢宿と江戸時代の街並みをコントローラーで操作しながら散策することができます。資料、模型、CGとさまざまな角度から藤沢宿の姿を見てみてください!

続いては藤沢宿と関わりのある「旧桔梗屋(きゅうききょうや)」にやって来ました。

ここは藤沢宿で茶・紙問屋を営んでいた旧家です。

市内に現存する唯一の店蔵(みせぐら:防火などのため土蔵造りにした店)および主屋と、隣に建てられた文庫蔵の3棟が国の有形文化財に登録されています。

店蔵は外観や内部の梁など、建築当初の姿が残っています。そして店蔵の北側に主屋が接続して建っており、「千人扉」で中から繋がっています。扉の奥からは生活スペースになっており、当時の暮らしを垣間見ることができるようになっています。

敷地の西側に建つ文庫蔵は、当時桔梗屋に隣接した質屋の蔵として建てられたものを譲り受けて使われていたようです。藤沢宿における江戸期の建築が現存する、数少ない貴重な建物となっています。

旧桔梗屋の内部は、一般公開はされておらず、今回特別に中に入らせていただきました。
しかし、定期的にアートイベントや作品展示などのイベントを開催されており、一般の方でも中を見学できる機会があります!

ぜひ旧桔梗屋の高い建築技術や旧東海道藤沢宿の魅力を感じに来てください。

さて、今度は旧桔梗屋から海に向かって南下していきます。駅周辺は車通りが多いので気をつけて走行しましょう。

続いては、すばな通り沿いにある「湘南韓国料理GOKAN」さんにやってきました。

地元湘南の和の食材を使用した本格韓国料理店で、辛いものが苦手な方でも楽しめるバラエティ豊かなランチメニューも展開されています。おふたりはビビン麺と冷麺にそれぞれミニカレーが付いた定食を注文しました。

夏はさっぱりとした冷麺が人気ですが、キリッとした辛さが効いているビビン麺やスンドゥブも好評です!セットのカレーは、自慢の黒毛和牛カレーです。

韓国料理らしく、器大きめでお料理がボリューム満点なのがうれしい!単品メニューもあるので、一品をじっくり味わいたい方にもおすすめです。

さて、GOKANさんを後にして、今度は海沿いを東に進んでいきます。ここから先は鎌倉市に入っていきます!

続いてやってきたのは「かきや本館」さん。お店に面した道路は、江ノ電が路面電車のように走る区間なので、こんなベストショットが撮れました。

かきやさんは旅館としらす料理のお店を営まれており、江ノ電開通と同時期に開業された老舗です。

お食事は、しらす料理・地魚料理・自家打ちそばが自慢。イチオシは「しらす三昧セット」です。しらす丼、しらすのかき揚げ、小鉢の生しらすなど、その名のとおり、しらすをたっぷり堪能できます。

こんなに贅沢でいいのかしら!腰越で採れた新鮮な生しらすは、日によって入荷しないこともあるそうで、食べられた時はラッキーですね。プリプリのしらすをぜひご賞味ください!

お腹も満たされたところで、再び海沿いを走ること20分ほど。こちらは、江戸時代から300年以上にわたって続く老舗和菓子屋「力餅家(ちからもちや)」さんです。

力餅家さんの和菓子は、創業当時から無添加の自家製法。1番人気は鎌倉名物「権五郎力餅(ごんごろう ちからもち)」です。

お餅を甘さ控えめのこし餡でくるんだ和菓子です。お餅ができたてなので、賞味期限は当日中!長年地元で愛され、手土産にも喜ばれる逸品です。
ちなみにこの時は白いお餅でしたが、2月~4月は期間限定の草餅に変わります!
(店内での飲食はできません。)

権五郎力餅の名前は、力餅家さんのすぐ近くにある御霊(ごりょう)神社の御祭神である、平安時代後期に活躍した武将、鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)に由来しています。鎌倉ならではの伝統あるお菓子が今も守られています。

鎌倉市では、「鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例」を制定しています。
混雑した場所で歩行しながら飲食を行わない等、周囲には十分配慮のうえ、観光を楽しみましょう!

続いてやってきたのは「井上蒲鉾店 由比ガ浜本店」さんです。

1931(昭和6)年創業、鎌倉で培われた魚本来の味わいと、上品な後味が楽しめる蒲鉾やはんぺんなどが販売されています。

ショーケースの中にはさまざまな種類の蒲鉾がズラリ。

ここでプチおやつタイムにして「梅花はんぺん」と「小判揚」を購入しました。

鎌倉の野に咲く紅梅白梅の可憐な姿を表現した「梅花はんぺん」は、モチモチとした歯ごたえ。見た目も可愛らしく、お料理にも花をそえてくれそうですね。

「小判揚」は銭洗弁財天の縁起にちなんで作られました。しっかりとした肉厚の歯ごたえと純正胡麻油の香ばしさがポイントです。

蒲鉾やはんぺんは1個から買うことができます。季節限定商品や詰め合わせなども揃っているので、贈り物にもぴったりです。

海沿いを走っていると、やはり近くで海が見たくなります。ここで「材木座海水浴場」に立ち寄りました。 明治期に海水浴場となり、夏目漱石の『こころ』に描かれたことで一躍有名になりました。

2023年は7月1日~8月31日まで10か所の海の家がオープンし、海水浴を楽しむ人々で賑わっていました。

今年度から、子どもたちを中心として海の魅力を学べる場となるよう、「ソフトボードエリア」(ソフトサーフボード、ソフトニッパーボード、フィン付きボディボードなどを使用できる専用エリア)が新たに設置されました。遊泳エリアと分かれているので、安心してマリンスポーツを楽しめるのは嬉しいですね。
(2023年度の海水浴場開設は8月31日で終了しました。)

それにしても空の青と海の碧が美しいですね。晴れた日には西側に富士山も見えます!

このまま東側に進むと「和賀江嶋(わかえのしま)」が見えてきます。

「嶋」と名前がついていますが、ここは現存する日本最古の築港(ちっこう)遺跡です。鎌倉時代、材木座海岸は日本各地から鎌倉に入る船で賑わっていましたが、遠浅で船荷の揚げおろしに不便で難破する船も多かったため、「勧進上人往阿弥陀仏(かんじんしょうにん おうあみだぶつ:仏教への勧誘、寺院や大仏の建立などの寄付を募る人)」が北条泰時の協力を得て、伊豆石などで島を築いたのが始まりです。

1968(昭和43)年10月に国の史跡に指定され、島の基部にあたる磯辺に記念碑が建っています。満潮時には、島全体が水に沈んでしまうのですが、干潮時になると海面から姿を現します。よく目を凝らして見つけてみてください。

さて、今回の旅のラストは「鎌倉海浜公園 稲村ガ崎地区」にやって来ました!

鎌倉海浜公園は由比ガ浜地区、稲村ガ崎地区、坂ノ下地区の3つに分かれています。中でもこの稲村ガ崎地区は、展望台から海を見渡すことができ、夕陽のビュースポットとしても人気のスポットです。

西側には江の島と、この日は少し霞んでいましたが富士山も見えます!比較的波が高いことが多いそうで、岩場に降りると目の前でダイナミックに飛沫が上がります。岩場に降りる時には、足元には十分気をつけてください。

西日の差す展望台で湘南の海を眺めつつ、今回の旅を終えていきました。

東海道藤沢宿の趣を残したスポットから、鎌倉市の名産・銘菓、海の景色を堪能する満喫コースはいかがでしたでしょうか。今回の相棒の自転車、シェアサイクル「SHONAN PEDAL」は電動アシスト付きなので、今回のように市を跨いでのサイクリングも気軽に楽しめます!東海道の軌跡をたどりながら、湘南のお気に入りスポットを探すサイクリングに出かけてみませんか?

それでは今回はここまでです。次回の湘南シェアサイクル 東海道旅もお楽しみに~!

【Information 1】
▼藤沢市
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp

▼藤沢市観光公式ホームページ
https://www.fujisawa-kanko.jp/

▼鎌倉市
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp

▼鎌倉市観光協会
https://www.trip-kamakura.com

▼HELLO CYCLING
https://shonanpedal.hellocycling.jp/

▼SHONAN PEDAL
https://www.enoden.co.jp/shonanpedal/

▼遊行寺
http://www.jishu.or.jp

▼ふじさわ宿交流館
https://fujisawashuku-kouryukan.com

▼旧桔梗屋
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/keikan/kyu-kikyouya.html

▼湘南韓国料理GOKAN
http://wakasa-ishinabe.com/gokan/

▼力餅家
https://www.chikaramochiya.com

▼井上蒲鉾店 本店
https://www.inouekamaboko.co.jp/index.html

▼材木座海水浴場
https://www.trip-kamakura.com/article/159.html

▼和賀江嶋
https://trip-kamakura.com/place/241.html

▼鎌倉海浜公園稲村ガ崎地区
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/koen/p_kaihin.html

【Information 2】
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https://www.surugabank.co.jp/reserved/landing/road_bike/index.html?ad=shonan_tokaido

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