【南伊豆㊙︎ぽたりんぐ Ep3《みなみの桜と菜の花まつり》】 SURUGA Cycle Journal Vol.145
伊豆半島の最南端に位置する南伊豆町は、豊かな自然に囲まれた伊豆半島の秘境の地。そんな南伊豆町の素敵なスポットを自転車でめぐっていく企画です。
2回目となる今回は、南伊豆町の春の大イベント「みなみの桜と菜の花まつり」のご紹介と、おまつり会場周辺の素敵なスポットを自転車でめぐります。
ナビゲーターは南伊豆町職員の山田さん(向かって左)と、谷さん(向かって右)のコンビ。元気なおふたりと楽しくお届けします!そして相棒となる自転車は、デイトナポタリングバイクDE01です。パワフルな電動アシストでスイスイ進んでくれます。
撮影時(2023年2月16日)の南伊豆は春真っ盛り!ちょうど下賀茂温泉の青野川沿いでは「みなみの桜と菜の花まつり」が開催されていました(2023年2月1日から3月10日まで)。
およそ800本の河津桜と菜の花が温泉街を彩ります。桜のピンク色と、菜の花の黄色が青空によく映えます。可憐な花々は見る人の心にも花を咲かせてくれますね。青野川の河川敷を歩きながらお花見するのもオススメです。
おまつり期間中は夜桜のライトアップも行っています(18時から21時まで)。
青野川の水面に映った桜と、温泉街ならではの湯けむりが幻想的です。
竹に穴を開け美しいデザインを施した「竹灯り」も綺麗ですね。
2月~3月は夜も冷えますので、暖かい服装で夜桜のお花見もお楽しみください。
さて、翌日、青野川沿いを歩いていると、「お花見人力車」を発見しました。これは乗るしかない!ということで、さっそく乗らせていただきました。
人力車に乗ると目線が高くなるので、より近くで桜を見ることができます。風を感じながら桜のトンネルを通り抜けるのは爽快。
人力車のスタッフさんとお話しながらのお花見はきっと素敵な思い出になります。
今回は5分間の体験コースでしたが、他にも20分コースや状況により20分以上のコースも受付しているので、現地でご相談ください。乗り場は道の駅「下賀茂温泉 湯の花」近くの青野川沿いです。元気なスタッフさんがお待ちしております。
道の駅「下賀茂温泉 湯の花」には、キッチンカーの出店会場があります。購入した商品は食べ歩きしても、会場のテーブルでいただいてもOKです!
「BLUE LaIZU」さんの「いちごパンケーキ」を購入。お花見しながら外でいただくスイーツは格別ですね。ぜひお立ち寄りください。
お花見で歩き疲れたら、日帰り温泉の「銀の湯会館」でひと休みできます。内湯、露天風呂、サウナ、寝湯などの入浴施設の他、休憩室や食事処があります。
下賀茂温泉は開湯から400年以上が経つ、歴史ある温泉地です。傷ついたトビが傷を癒していたことから、温泉が発見されたのがはじまりと伝えられています。
現在は、温泉街のあちらこちらから湯煙が立ち上る「湯けむりの里」です。
銀の湯会館入口で「銀の湯地蔵《金運》」を発見しました!
こちらは、道の駅「下賀茂温泉湯の花」を中心に安置されている「福地蔵」のひとつです。愛嬌のある可愛いお地蔵様6体と、白坂地蔵を加えた計7体あります。今回は福地蔵もめぐっていきます!
▼福地蔵めぐりマップ
http://www.kakaritsukeyu.jp/files/course/20130321_000000037/doc/37.pdf
道の駅「下賀茂温泉 湯の花」には「仲良し地蔵《家内安全、無病息災》」があります。
続いては銀の湯会館南側の高台にある「温泉神社」にやってきました。
鳥居の下を温泉パイプが横切り、汲み上げられた源泉は温泉施設に運ばれていきます。
鳥居の奥へ続く階段を登っていきます。トレッキングのようでワクワクしますね。足元が悪い場所もあるのでお気をつけて!
頂上には小さな祠(ほこら)がひとつ。木々の間から青野川の桜並木が見渡せます。
湯けむりが立ちのぼる温泉街を探検してみてください。
続いては、下賀茂温泉エリア西側の「東京大学付属樹芸研究所」にやってきました。
入口には下賀茂温泉「福地蔵」のひとつ、「学問地蔵《学問成就》」が祀られています。
こちらの研究所は、熱帯・亜熱帯産樹木の研究施設として設立されました。現在は温室と総面積247ヘクタールの研究林を利用して、さまざまな特用樹木の育成とそれらを教材とする教育プログラムを提供しています。
温室では、約250種の熱帯・亜熱帯の植物を栽培しています。温室の熱源として温泉の熱を利用しており、豊富な源泉を有する下賀茂温泉ならではです。
温室の中心にはチョコレートの原料になるカカオの木が!馴染み深い熱帯植物がどのように実をつけ、加工されるのかを学べます。
※温室の見学は事前申込が必要です。
ランチは「小さなレストラン しいの木やま」さんへ。2022年5月にオープンした、地産地消と手作りにこだわったレストランです。
緑色にペイントされた外観と、可愛いイラストの看板が目印です。
地元の新鮮な季節の食材を取り入れたパスタ、カレー、自家製パン、スイーツなどなどメニューが豊富。
今回は「伊豆牛のミートソース」と「駿河湾産桜えびとじゃこのペペロンチーニ」をいただきました。見た目からもう美味しそう。食器選びや盛り付けにもこだわりを感じます。生パスタと地元食材をふんだんに使用しています。
食後には「せっかくだからのんびりして行って」と、ハーブティーをいただきました。南伊豆で栽培したレモングラスのお茶で、知り合いからのいただきものだそうです。心遣いがとても嬉しいですね。
そんな優しくてお話好きの素敵なご夫婦が営んでいるお店です。美味しい料理と素敵なおふたりに会いに来てください!
店内のミニギャラリーでは地元作家の方々の作品を展示・販売しています。お気軽にお立ち寄りください。
ランチの後はアクティビティを楽しみましょう。青野川沿いを上流へ向かって走っていると、下賀茂温泉「福地蔵」を発見!
前原橋のすぐ横に「繁盛地蔵《商売繁盛、子孫繁栄》」。こんなところにお地蔵様が!よく見ていないと見過ごしてしまいそうです。お地蔵様の持っている大福帳に触れて祈願してください。
道路を挟んで向かいにある、前原橋のたもとには「白坂延命地蔵《交通安全》」。手をあわせて祈願しましょう。
少し寄り道をして、目的の「伊豆下田乗馬クラブ」さんに到着しました!
施設のすぐ隣には青野川が流れ、南伊豆の美しい自然の中にある乗馬クラブです。
今回は、初心者向けの引き馬体験をさせていただきました。スタッフの方が手綱を持って馬と一緒に歩くので、乗馬が初めての方もご心配なく!
㊙ぽたりんぐのパネルは怖がられちゃうかな?と心配でしたが全く動じず。とっても大人しいお馬さんです!
安定感抜群!片手を離して手を振る余裕もあります。安全のために手綱はしっかり握っていてくださいね。
おふたりを乗せてくれた「サウスチェリー」は、この道20年の大ベテラン。日野の菜の花畑で行われていた「菜の花結婚式」で新郎新婦を送迎してきた名馬です(菜の花結婚式は2022年を最後に廃止となりました)。
穏やかな性格で、小さなお子様でも安心して乗馬を楽しめます。
経験者の方や、上級者向けのコースも充実しています。下賀茂温泉中心部から自転車で10分ほどの距離なので、乗馬を楽しんだ後に温泉で汗を流してゆっくりできます。
乗馬を楽しんだ後は、「Baby Berry Farm」さんでいちご狩りをしましょう。
静岡県生まれのいちご「紅ほっぺ」を30分食べ放題できます。
ツヤツヤと美しい苺はまるで芸術作品のようです。甘い香りが漂い、食べ始めると美味しくて止まらなくなります。甘さの中に適度な酸味があり、とっても果肉が柔らかいんです。
流通の過程で潰れたり傷んでしまう可能性が高いので、いちご狩りで採れたてをいただくのがオススメです!いちごの甘さを味わってもらうため練乳は出していませんが、持ち込みはOKです。お好みでお楽しみください。
どなたでも安心していちご狩りを楽しめるよう、ハウスの中はバリアフリーになっています。
高設栽培(腰の高さの位置で栽培し、作業・収穫をしやすくした栽培方法)で通路幅が広く、ちょうどお子様の目線の高さにいちごが実ります。大人も体を屈めなくてもいいので楽ですね。
いちご狩りのシーズンは年末からGW頃まで。お店のホームページをご確認のうえ、予約してからお越しください。
続いては南伊豆町のパワースポット「三島神社」にやってきました!平安時代初期に創建されたといわれている由緒ある神社です。鳥居の奥に見えている木は、樹齢1000年以上とも言われているクスノキです。
隣り合う2本の木の根が地上で固く結ばれ、まるで仲良く手を繋ぐ夫婦の姿に見えることから、「夫婦クス」の名称で親しまれています。
クスノキの大木が並立している事例は県内では珍しく、静岡県の天然記念物に指定されています。
この先もずっと手を繋いだまま、仲睦まじくこの町の人々を見守っていて欲しいですね。
そろそろおやつの時間ですね。「531 Coffee&Bake」さんでひと休みしましょう。
お店は青野川沿い、下賀茂熱帯植物園のすぐ裏にあります。
可愛いコンテナハウス型のコンパクトな店舗に開放感のあるテラス席。時間を忘れてのんびり過ごせる場所です。
コーヒー、焼き菓子、サンドイッチやピザなどの軽食メニューをご用意しています。全商品テイクアウトOK!テイクアウトして、お気に入りのお花見スポットでいただいてもいいですね。
今回はテラス席で桜を見ながらコーヒーブレイク。ハンドドリップで1杯ずつ丁寧に淹れる本格的な味わいです。
豆の種類が選べるので、お好みの1杯を見つけてみてください。国産小麦を使用した焼き菓子も人気商品です。甘いものとコーヒーの組み合わせは最強ですね。
ひと息ついた後、青野川沿いを下流に向かって進み、「慈雲寺(じうんじ)」にやってきました!
400年ほど前の「ガマ袈裟(けさ)」の話が伝わり、通称「ガマ寺」と呼ばれ親しまれています。
「昔むかし、境内の池に住んでいた一匹の大きなガマガエルが、青野川の氾濫により流されてしまう。遠い地に流れ着いた蛙は、住職のお経を毎日聞いていたご利益により人間に姿を変えていた。人間になれたお礼として、住職に立派な袈裟を手渡した。」
これが「ガマの袈裟」のお話です。袈裟は実在し、寺の宝として大切に保存されています。
入口には下賀茂温泉「福地蔵」のひとつ、「ガマ地蔵《恩がえし》」が祀られています。
慈雲寺のすぐ近くには、「子宝繁栄地蔵《子宝》」が祀られています。子地蔵たちに優しく触れて祈願してください。
これで下賀茂温泉の福地蔵7体をコンプリートしました!それぞれご利益が違うので、温泉街を散策しながらすべてのお地蔵様をめぐってみてください。
道の駅「下賀茂温泉 湯の花」から自転車で10分ほどの距離にある、「日野(ひんの)の菜の花畑」にやってきました。お花見しながら青野川下流へ進めば、あっという間に到着します。
およそ3ヘクタールの敷地に広がる菜の花畑。見渡す限り黄色のじゅうたんです。
菜の花を高い位置から見渡せるウッドウォークや、菜の花に埋もれて歩ける迷路になっています。お花を踏んでしまわないように、足元に注意しながら歩きましょう。
フォトスポットの可愛らしいドアを発見しました!素敵な写真が撮影できますよ。
日野のバス停にもご注目!菜の花のデザインの反対側はひまわりになっています。
実はこの菜の花畑、夏にはひまわり畑になるんですよ。「元気な百姓祭」という休耕地に種を蒔く活動で、春は「菜の花畑」、夏は「ひまわり畑」となります。菜の花は3月上旬まで見頃が楽しめます。
最後は「Gluten Free Cafe Perry Berry(グルテンフリーカフェ ペリーベリー)」さんへ。店名のとおり、メニューはすべてグルテンフリー(小麦不使用)です。(※ビールは除く)
『小麦製品が体に合わない友人に、美味しいパンケーキを食べさせてあげたい』そんな店長さんの想いから、グルテンフリー商品の開発が始まりました。
試行錯誤を重ね、小麦粉やベーキングパウダー等を使わずに、美味しくてふんわりとしたパンケーキが完成して友人も大喜び。 共に試行錯誤し、喜びを分かちあったその友人がのちに店長さんの人生のパートナーになりました。こんな素敵な物語があるお店です。
おふたりは「伊豆いちごケーキ」と「チョコバナナパンケーキ」をいただきました。
どちらも国産米粉を使用して作られ、ふわふわで美味しい。小麦不使用だと言われなければ分かりません!
いちごは「南伊豆ファーム」さんからの直送です。
店頭ではグルテンフリー食品の販売もしています。食生活について考えるきっかけにもなるお店です。
桜の季節を楽しんだ今回の南伊豆㊙ぽたりんぐはここまで。まだまだ広い南伊豆。次回はどのエリアをめぐるのかお楽しみに!