【東急ホテルズ自転車旅 Ep3《三島発!狩野川ゆったりポタリング》】SURUGA Cycle Journal Vol.170
東急ホテルズ&リゾーツさんとのコラボ企画「東急ホテルズ自転車旅」。ホテルを拠点としたサイクリングの魅力と、ホテル周辺の観光情報を紹介していきます。2回目となる今回は、富士山三島東急ホテルを拠点とした「狩野川ポタリング旅」です。自然豊かな狩野川沿いをのんびりと走りながら、道の駅や観光スポットに立ち寄ります。
ナビゲーターは前回に引続き、サイクリングプランナーの田代恭崇さん(左)と、サイクリングガイドアシスタントの佐野朋子さん(中央)です。富士山三島東急ホテルの広瀬さん(右)が見送りに駆けつけてくれました!
広瀬さんからエントランスにあるロゴについて説明を受けました。
旅の相棒は、今回も富士山三島東急ホテルでレンタルしたE-BIKEです。電動アシストの力を借りて、元気いっぱい自転車旅を楽しみましょう!
出発前に、「富士山三島東急ホテル」のご紹介をします。
ホテルはJR三島駅南口の隣にあり、伊豆箱根鉄道三島駅直結の好立地。新幹線をはじめ、公共交通機関でのアクセスが抜群で、狩野川ポタリングの拠点としてベストなロケーションです!広々としたお部屋でおくつろぎいただけますので、ぜひとも自転車旅の前泊・後泊にご利用ください。
「富士を感じるベースホテル」をコンセプトとし、富士山ビューの客室や温浴施設、地元食材を活かした食事をお楽しみいただけます。
最上階には温浴施設「富士の湯」があり、自然豊かな眺望が楽しめる大浴場と、風が心地いい露天風呂、そしてサウナもご用意されています。
ゆっくりとお風呂に浸かって旅の疲れを癒し、富士山や箱根山麓、駿河湾の眺望をお楽しみください。お車でお越しの方は、ホテル敷地内の提携駐車場「タイムズ東急三島駅前ビル」が便利です。(※先着順のため予約不可です。)
富士山三島東急ホテルが入っているビルの1、2階には、商業施設「ミトワみしま」があります。「ミトワ」は「水(み)の都」と「和・輪(わ)」をつなげた造語です。水の都である三島に住む人・訪れる人の「広域観光の交流拠点」としての役割を果たし、伊豆地域活性化に繋がることが期待されています。飲食店やカフェ、お土産店もありますので、お気軽にお立ち寄りください。
南側の出入り口には、市内を中心に展開するシェアサイクル「ハレノヒサイクル」のステーションがあります。そして、富士山三島東急ホテルのフロントはビルの2階にありますよ。
ホテルのすぐ近くには、国の天然記念物・名勝に指定されている「楽寿園(らくじゅえん)」があります。緑豊かな森に囲まれた、自然豊かな公園です。
三島駅南側は、約1万年前の富士山の噴火で流れ出した溶岩流の末端にあたると考えられており、楽寿園内ではあちこちに露出した溶岩流を見ることができます。そして、溶岩流の中を流れてきた地下水は三島市街地に湧き出し、美しい街並みを作り出しています。
そんな水の都・三島を代表するスポット「源兵衛川(げんべえがわ)」に立ち寄りましょう。楽寿園に湧き出す富士山の伏流水を源流として、三島の市街地を流れる全長約1.5kmの農業用水路です。
楽寿園南出口付近からは、川の中に飛び石やボードウォークなどの散策路が整備されており、せせらぎを感じながら散歩することができます。
源兵衛川の水温は年間を通じて15~16℃とほぼ一定で、夏は冷たく、冬は暖かく感じます。初夏の夜には蛍が舞い、夏場は子どもたちが水遊びを楽しむ賑やかな声が聞こえてきます。源兵衛川の他にも富士山の湧水から成る小川が街中に流れています。美しい水の都・三島を散策してみてください。
続いては三島市のお隣、清水町の「柿田川公園」にやってきました。富士山三島東急ホテルから自転車で約15分です。柿田川は全長1.2kmの日本で最も短い一級河川であり、高知県の「四万十川」、岐阜県の「長良川」と並ぶ日本三大清流の1つです。
水源は富士山の豊富な伏流水で、柿田川湧水群として名水百選に選定されています。園内の展望台からは、年中変わることなく水が湧き出る「わき間」を見ることができます。
第2展望台から見えるのは直径5m、水深3.5mの巨大な青い穴!昔は紡績工場の井戸として利用されていたため、このように丸い形をしています。
水が青く見えるのは、光と水の性質によるものです。赤い色は浅いところで吸収されて穴の深いところまで届かないため、残った青い光が反射して水が「青色」に見えています。
吸い込まれそうな美しい青色。川底の砂を巻き上げ、こんこんと水が湧き出る様子に見入ってしまいます。
柿田川の上流部にあたる第1展望台からは、複数の「わき間」を見ることができます。ここから柿田川が始まり、狩野川と合流した後、駿河湾へと注いでいきます。
柿田川公園から県道を南下し、徳倉(とくら)橋付近から狩野川サイクリングロードに入ります。狩野川沿いは、起伏の激しい伊豆半島でも平坦区間が続くポタリングに適した道です。辺りを見渡せば山・川・田んぼ、そしてサイクリングを楽しむ人やジョギング・散歩中の人たち。のどかな風景が広がります。
柿田川公園から約6km走ったところで、狩野川右岸に道の駅「伊豆ゲートウェイ函南(かんなみ)」が見えてきました。伊豆旅の出発点として、そして伊豆の人や情報が集う場所として「ゲートウェイ(門)」という名前が付けられました。
道の駅へは、狩野川サイクリングロード直結の歩道橋を渡ってアクセスできます。狩野川沿いにある便利な立地条件から、地元サイクリストたちの集合場所にもなっています。敷地内には伊豆の食材を味わえる飲食店、伊豆の魅力が詰まった物産店、観光情報案内所があります。
せっかく立ち寄ったので、函南町産のブランド牛乳「丹那牛乳」を100%使用したソフトクリームをいただきます。濃厚ですが後味すっきり!甘さと冷たさが疲れた体を癒してくれます。手軽に食べられるのでサイクリングと相性ぴったりですね。
狩野川サイクリングロード右岸を更に上流へ向かって進みます。10kmほど走ると、左手に道の駅「伊豆のへそ」があります。狩野川サイクリングロードから道の駅への行き方ですが、大門橋から県道136号方面へ繋がる道へ進み、すぐ右折して道なりに走ると到着します。または、大仁中央IC交差点の横断歩道を渡って地下道を利用してもアクセスできます。
道の駅「伊豆のへそ」には、敷地内にスポーツサイクルブランドMERIDAの自転車を展示・レンタルしている施設や、伊豆の新鮮野菜やお土産品を取扱う農産物販売所、源泉掛け流しの温泉が自慢の宿泊施設などが併設されています。「買う・遊ぶ・食べる・泊まる」が丸ごと楽しめる複合型道の駅です。
今回は、いちごの和洋スイーツが楽しめるいちご専門店「いちごBonBonBERRY 伊豆の国factory」さんで、色鮮やかな串スイーツをいただきます。購入したのは「いちごとシャインマスカット串(いちごアメ)」と、「大粒いちごとシャインマスカット大福串」です。(※シャインマスカットは期間限定です)
見た目がキュートで食べるのがもったいなくなってしまいます。ソフトクリームと同様、片手で食べられるので手が汚れない&テイクアウトにぴったりです。店内のカフェのいちごスイーツやドリンクでゆっくりと休憩もできます。
道の駅「伊豆のへそ」から約7km、伊豆最古の温泉と言われている、伊豆市の「修善寺(しゅぜんじ)温泉」にやってきました。地名の由来にもなっている「修禅寺」は、空海(弘法大師)によって開創されました。
修行のためにこの地を訪れた空海は、修禅寺前を流れる桂川で病気の父の身体を清める少年の姿に心を打たれます。そこで、持っていた仏具で川の岩を打ち砕き温泉を噴出させ、その湯に病気の父親が浸かると病気はたちまち癒えたといいます。熱湯が湧き出た場所は、独鈷(とっこ)の湯として観光名所になっています。(※現在は入浴不可)
桂川に架かる鮮やかな赤い橋は全部で5つあり、5つすべての橋を願いをかけながら渡ると恋が実ると言われています。最も上流側にある瀧下橋から最下流側の渡月橋まで片道500m程度なので、温泉街を散策しながら恋の橋めぐりもお楽しみください。
独鈷の湯の対岸にある「独鈷の湯公園」には、東京2020オリンピックの大会レガシー銘板が設置されています。修善寺温泉街で聖火リレーが実施されたことを記念して作られました。
独鈷の湯公園から桂川上流に向かって進むと、竹林に囲まれた散策路「竹林の小径(こみち)」があります。
見事な竹が立ち並び、石畳が美しい道です。竹林中央にある大きな竹の円形ベンチに座れば、竹林を通り抜ける爽やかな風を感じられます。日没後はライトアップされ、幻想的な夜の散歩を楽しむことができます。
竹林の小径近くの桂橋(別名:結ばれ橋)から眺める桂川も風情があります。
竹林の小径から自転車で約3分の位置にある、「食堂 富士屋」さんでランチをいただきましょう。少し奥まった場所にあり、隠れ家的な雰囲気が素敵な蕎麦屋さんです。
入口に掛けられた木のメニュー表がいい味出してます。蕎麦の他にも「合鴨の親子丼」「肉シチューごはん」など、気になるメニューの数々。
冷たい緑茶を飲み、ひと息ついたところでセットのお通しが運ばれてきました。漬物・金山寺味噌ご飯・サラダチキンのちょこっと盛りが嬉しいですね。お通しを食べながらメインの蕎麦を待ちます。
おふたりは「鴨とキノコのせいろ」と「キノコせいろ」を注文。細くてコシのある手打ち蕎麦は喉越しがよく、暑い日のサイクリングにぴったりです。
中伊豆産ワサビの爽やかな香りと辛味がいいアクセントになっています。
食後にはデザートの蕎麦羊羹と蕎麦湯をいただきました。蕎麦湯がドロッとしてかなり濃厚なんです!つけ汁とあわせて最後まで蕎麦の風味が楽しめます。
ごちそうさまでした!美味しい蕎麦と温かいおもてなしが心地良い「食堂 富士屋」さんでした。
ランチの後は、涼を求めて「旭滝(あさひだき)」にやってきました。修善寺温泉街からは約4kmです。朝日が昇る時、正面から光を受けて輝くため旭滝と呼ばれるようになったそうです。
溶岩が冷えて固まる過程で作られた柱状の割れ目・柱状節理(ちゅうじょうせつり)の断面の上を滑るように流れている滝で、伊豆半島ジオパークのジオサイトに指定されています。人工的に積み上げられた石垣のように見えますが、すべて自然に造られたものです。
滝の中段辺りに続く遊歩道が整備されており、柱状節理の断面を間近で見ることができます。
旭滝の入り口にある「大平(おおだいら)神社」には、天地を生成する力を持つ神様がお祀りされています。大地の力によって生成された旭滝とともに、パワーを感じるスポットです。
のどかな中伊豆の田園風景の中を走り、修善寺駅に到着しました!旭滝から修善寺駅までは約4kmです。撮影日は残暑厳しい8月末でしたが、黄金色に輝く稲穂を目にすると、秋の訪れを感じました。
ここからは狩野川サイクリングロードを走って三島方面に戻ります。狩野川沿いは右岸と左岸、両岸を走れるのでルートの選択肢が多いのが特徴のひとつです。狩野川大橋から修善寺駅までは、狩野川左岸の堤防下を走るのがおすすめです。車は通行不可の道なので、安全に走れて大仁橋もアンダーパスで通過できます。
修善寺駅から狩野川大橋までは、狩野川右岸をぜひ走ってみてください!緩やかな弧を描いて流れる狩野川を左手に見て、前方には伊豆の国市の城山(じょうやま)をはじめとした静浦山地がそびえる、素晴らしい景色が広がります。春にはサイクリングロード沿いの桜並木が見事です。
そのまま狩野川右岸を走り、「韮山反射炉」にやってきました。修善寺駅からは10kmほどで到着します。
反射炉とは、金属を溶かして大砲などを鋳造するための溶解炉です。韮山反射炉は実際に稼働した反射炉として国内で唯一現存するもので、明治日本の産業革命遺産として2015年に世界遺産に登録されました。反射炉近くの橋を渡ると正面に反射炉物産館があります。
物産館の正面にあるフォトスポットでパシャリ。反射炉をバックに、反射炉の築造に携わった江川英龍像と記念撮影できます。
物産館で購入した富士山コーラとサイダーで乾杯。ここまでに約50km走っているおふたりは喉がカラカラです。
冷たい飲み物を飲んで一気に回復しました。暑い日の炭酸飲料はなんて美味しいんでしょう。ゴールの富士山三島東急ホテルまであと少しです。
韮山反射炉から三島駅まで約15km。田んぼ道や狩野川サイクリングロード、一般道を経由して富士山三島東急ホテルに戻ってきました!
あちこち立ち寄っていたらあっという間に夕方になりました。所要時間7時間30分、総距離約65kmの旅となりました。
長めの走行距離になりましたが、電動アシストのおかげで無事に完走できました。
今回メインで走った狩野川サイクリングロードは、ほとんど信号がない平坦な道です。普段運動されない方でも快適にサイクリングを楽しめます。のどかな狩野川沿いの風景や、すれ違うサイクリストたちと挨拶を交わすのもひとつの楽しみです。
渋滞や待ち時間がなく、自由度の高い自転車を移動手段の選択肢に入れてみてください。そしてその際は、ぜひ富士山三島東急ホテルを拠点としてご利用ください。サイクリストフレンドリーなスタッフさんがお待ちしています!次回もお楽しみに!