【しずチャリTouring ep5《安倍川の起点・梅ヶ島温泉へ》】 SURUGA Cycle Journal Vol. 144
静岡市さんとのコラボ企画「しずチャリTouring」。サイクリストにやさしい街・静岡の「自転車の駅」をめぐるポタリングに出かけます。
今回は、オクシズ(奥静岡)の安倍奥エリアと呼ばれる、大河内地区・梅ヶ島地区の自転車の駅をめぐります。豊かな自然に囲まれた山間の地域では、ゆったりとした時間の中で人々の生活が営まれています。茶畑やワサビ田の美しい景観が今も多く見られます。静岡市を流れる一級河川・安倍川の起点がある梅ヶ島温泉を最終目的地として、癒しのオクシズ旅に出かけましょう。
今回のナビゲーターは、静岡市職員の城守さん(右)とスルガ銀行のヒラタ(左)です。まずは梅ヶ島温泉に向かう街道沿いの「真富士の里」からスタート!
相棒の自転車はデイトナポタリングバイクです。今日は坂が多いですが、電動アシストをフル活用してグイグイ進んでいきましょう!
「真富士の里」は、梅ヶ島温泉へ向かう街道沿いにあり、ドライブの休憩場所としても多くの方に利用されています。
「自転車の駅」に置かれているサイクルラックには、お手洗いや休憩所、自動販売機など、ここで利用できるサービスと、工具や空気入れなどのメンテナンスの道具等のアイコンシールが貼られています。途中の休憩や自転車の整備に、お気軽に利用できますので、このアイコンにも注目してください。
店内では、新鮮野菜やお茶、味噌、漬物などの加工品を販売しています。手作りの「よもぎまんじゅう」は、長年変わらぬ味で愛され続けています。
まず自転車で走り出す前に、腹ごしらえをしておきましょう。売店奥の食堂で自家製そばをいただきます。
丸ごとのしいたけと野菜天ぷら入りの「平野そば」と、山菜・生卵・海苔で具沢山の「とろろそば」をいただきましょう。たっぷりのお出汁が体に染み渡ります。
「平野そば」の天ぷらには旬の野菜を使用しており、撮影時(3月下旬)は春菊の天ぷらでした。特製の味噌をからめて食べるおでんは大根と手作り蒟蒻です。
体が温まったところで、次の目的地に向けて出発です。
続いては、標高600mほどにある有東木(うとうぎ)地区の「うつろぎ」さんにやってきました。
有東木は、わさび栽培発祥の地と言われています。徳川家康公にわさびを献上した記録も残っており、その栽培には長い歴史があります。
サイクルラックは入口左手にありますので、お気軽にご利用ください。
「うつろぎ」さんでは、地元のお茶やわさび漬け、農産物を販売しています。蕎麦や地元食材を使った定食メニューも充実。
あら、美味しそうなものがたくさん並んでいますね。店内でひと休みして、手作りの「ほおばもち」をいただきましょう。
ピンクのおもちは、雑穀の「ほもろこし」を使用しています。粒あんは甘さ控えめで、2個でも3個でもパクパク食べられちゃいます。緑茶はセルフサービスでいただけます。温かいおもてなしが嬉しいですね。
自慢の逸品「わさび漬け」を、元気なお母さんたちに教わりながら作れる「わさび漬けづくり体験」も行っています(要予約)。
さて、続いては標高約700mの山の頂上にある「梅ヶ島天空ファーム」さんを目指します。大自然の中で原木しいたけ・お茶・トマトの栽培を行っています。
原木しいたけは味と香りが強く、肉質がしっかりしているのが特徴です。ハウスの中を見せていただくと、原木からニョキニョキとしいたけが生えていました。
4月から11月の期間限定で、このハウスでしいたけ狩り&バーベキューを楽しむことができます(前日までの予約が必要です)。原木からしいたけを収穫し、その場で炭火焼きにして食べられます。
バーベキューの後は大自然の中で遊びましょう。
自慢の手作りブランコにぜひ乗ってみてください。高さ約14m!林に向かってのダイブは大迫力で大興奮です!
思ったよりも、結構ダイナミックです。しっかり掴まってチャレンジしてみてください!
木と木の間に吊るされたハンモックでお昼寝もできちゃいます。
サイクルラックはバーベキューができる建物の入口左側にあります。
ここからさらに坂を上って行きましょう。梅ヶ島天空ファームさんのある梅ヶ島大代地区は、は「静岡のマチュピチュ」と呼ばれています。
山の斜面を利用した茶畑と集落。まるで南米ペルーの天空都市マチュピチュのようです。息を呑むほどの絶景が広がります。
ふもとから天空ファームまでタイムトライアルで訪れるサイクリストも多いようです。ホワイトボードにお名前とタイムが記載されていました。
ヒルクライム好きな方はぜひチャレンジしてみては。道が狭いので道中はお気をつけください!
ここから安倍川をさらに上流へ進み、「cafe kokorade」さんでひと休みしましょう。
ログハウス風の建物がとってもお洒落。お店の看板と同じ青と黄色で塗られたサイクルラックが可愛いですね。
緑いっぱいの大自然の中にあるカフェで、パスタや唐揚げなどのランチメニューもあります。オートバイ好きな店主さんがおひとりで営業されており、ツーリング途中に訪れる常連さんも多いそうです。
開放感のあるテラス席でコーヒーと和紅茶をいただきました。ドリンクはテイクアウトも可能です。梅ヶ島温泉へ向かう街道沿いにあるので、お気軽にお立ち寄りください。
cafe kokoradeさんを後にして、続いては「赤水の滝」を見に行きましょう。宝永大噴火の際に、安倍川が堰き止められてできたと言われている滝です。
1707(宝永4)年に発生した大地震と大洪水によって、大谷山の山嶺が周囲4kmに渡り崩壊し、日本三大大崩れと言われる大谷崩れが起こりました。崩落当時は山肌を削る褐色の濁流が流れ続け、村人たちが「赤水の滝」と呼んだことからこの名が付けられました。
落差50mの大きな滝は、梅ヶ島街道からも見えますが、展望台まで行けばより近くで見ることができます!ダイナミックに水が流れ落ちる様子を真正面からご覧ください。
引続き坂道をどんどん上っていき、日帰り温泉施設の「黄金の湯(こがねのゆ)」に到着しました。
広々とした駐車場に、サイクルラックも完備されています。
黄金の湯のお湯は無色透明で、とろっとしているのが特徴です。お風呂上りのお肌が、しっとり&つるつるになると好評です。オクシズの爽やかな空気の中、ゆっくりと温泉に浸かれば、日頃の疲れが吹っ飛びますね。
温泉でさっぱりした後は、お食事・お土産処の「黄金の里(こがねのさと)」へ。オクシズ産の本ワサビ丼、梅ヶ島旬菜の天ぷら蕎麦など、地元食材を使用したお食事がいただけます。人気No.1メニューは、店内で手作りしている蒟蒻。手作りならではのもっちりプルプル食感!黄金の里の手づくり味噌だれをかけてお召し上がりください。
敷地内にはバーベキューやキャンプができるスペースもあり、楽しいこと盛りだくさんの施設です。
いよいよ今回のしずチャリ最終目的地「梅ヶ島温泉」に到着です。
随分坂を上ってきましたね。静岡駅から約45km、標高1,000mの雄大な山々に囲まれた秘湯。安倍川沿いに10数件の旅館・民宿が集まり、温泉街を営んでいます。旅館や民宿が身を寄せあうように立ち並ぶ様子はとても風情があります。宿泊してゆっくり温泉に入り、夜や早朝の温泉街を散策したいですね。
梅ヶ島温泉の歴史は古く、一説には約1,700年前に遡るとも言われています。砂金取りに発見された説、仙人に発見された説など、温泉発見にまつわる逸話が数多くあります。単純硫黄泉で、神経痛・関節痛・疲労回復などに効能があり、長い間湯治場として多くの方に親しまれてきました。
最後は「おゆのふるさと公園」を散策します。
赤い橋を渡った左手にサイクルラックが設置してあります。
公園内の山全体が梅ヶ島温泉の源泉となっており、ここから各旅館・民宿に硫黄泉の温泉を供給しています。
山から流れ落ちる「湯滝」は、古くから人々の心を清め・和ませてくれる温泉の守り滝とされています。
源泉が湧き出る洞窟「岩風呂」は、かつては市営日帰り温泉として入浴できたそうです(現在は立ち入り禁止です)。
温泉街を散策した後は、のんびりと温泉に入って疲れを癒してください。
豊かな自然に囲まれた山間の地域には、茶畑やワサビ田の美しい景観が多く見られましたね。まだまだ広い静岡市。次回はどのエリアに行きましょうか。次回もお楽しみに!
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