1分で発電開始!少しの水と空気だけで発電する次世代の非常用発電池「エネルシード」災害時の非常用電源供給として活躍します。小型・軽量のため持ち運びに便利で、保管スペースも最小ですみます。
非常時に使える10年保管可能な”発電池”
株式会社ドリームエンジン様がgreenfunding.jp で開始したクラウドファンディング
”エネルシード”が話題のようです。
災害発生時に水を120ccいれると約5時間にわたって発電し、スマホなどの情報端末へ給電可能です。
マグネシウムを利用した電池で、水を入れない限りは反応が進みにくく、10年もの間使用可能な状態で保管ができるところが強みのようです。.…?
10年保管? それでは規格電池の登場です。
さて、このファンディング、いささかムリ目な製品でして.…
10年という保管期間にフォーカスしてみると.…
エントリーナンバー1番
アメリカからやってきたこの電池保管期間は
なんと20年です。
えげつないですねぇ サイズも各種ありますんで心配無用。
この電池はリチウム一次電池という使い捨て電池
普通の電池よりも長持ちですから火災報知器とかはコイツで良いかもしれない.…
エントリーナンバー2番
パナソニックのちっこいロボットチャレンジでおなじみのあの電池
エボルタNEO
長持ちがイメージにあるこの電池ですけど実は
10年保管が効きます。
ブランド力、実績ともに信頼できる電池ですね
エントリーナンバー3番
兼松株式会社 防災電池です。
無駄のないデザイン 引き出しでゴロゴロ散乱しがちな電池ですがパケがそのまま容器として利用できるのでお便利。
エボルタと比べてゴリゴリにお安いので日常利用としてもお勧めできる。
こいつの保管期間は10年。
この値段とドストレートな名前、そしてパッケージデザイン。
スキデス
故事成語を思い起こさせる秀逸な製品
さて、ここまでなぜか規格電池の紹介をしてきましたが、話を戻しましょう
このクラファン製品”エネルシード”。
10年保管できるけど出来ないという意味が分からない製品に仕上がってるんです。
なぜか足されるモバイルバッテリー
このエネルシード、製品にモバイルバッテリーが含まれているんです。
そう、リチウムイオンバッテリーがセットです。
わー便利!!ではなくて.…これ10年維持するのはかなりめんどくさそうなんです。
リチウムイオンバッテリーを10年維持するとは.…
リチウムイオンバッテリー、実は繊細です。
よく大陸産のモバイルバッテリーが燃えたり爆発したりしてますねぇ
スマホが燃えるとき、その燃料はやはりリチウムイオンバッテリーです。
このタイプのバッテリー
満充電で放置=著しく劣化します
ゼロ充電で放置=著しく劣化します
中程度で放置=自己放電します
そう、置いとけないのですよ
全く使わないとしても、7割程度で充電を止めそこから数か月、遅くとも1年周期で残量を確認し、再び7割程度まで充電..…また残量確認.…
これを、災害が来るか、使用期限が来るまでやりますか?という事。
つまり矛盾
そう、この製品
メインは10年いけるけど、くっ付いてくるモバイルバッテリーは10年後使い物になんねぇという故事成語みてぇなシロモノだったのです。
さすがに10年あると、そのモバイルバッテリーを普段使いするから良いし!って使ってると製品寿命がきて捨てることになりますね。
一般販売価格2万5千円のこの”エネルシード”どうやらバッテリー部分だけの単品販売を計画しているのでまぁ買い換えればいいのですが.…
正直蛇足、イラネェの一言です。
そんで、この本体の電池部分はこのモバイルバッテリー専用設計だそうで..…
こういう囲い込み的なマインドはこの現代に合わないぜ.…
総評
長期の保管を目的としている製品に、長期の保管が難しいモバイルバッテリーを付属しているというどっかの故事成語のような素晴らしい製品。
50年保管できるレベルで仕上がったら起こしてくれ。
現状単三の規格電池で20年の製品があること、付属品に長期保管の難しいバッテリーを付属するという意味わかんない仕様。
買う意味は全くないと言える。
さいごに
ここまで来たら発電機でも買った方がマシなのだ。
個人的には兼松株式会社のイカした防災電池がいいな
電池はイイゾ だって普段使っていいんだかな
エネルシードは有事の際まで置物。