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UNDERGROUND名古屋(2024年3月23日,24日)


1.3月23日ポートメッセ名古屋初日

名古屋は、ラルクの場合、ガイシホールが定番だと思うが、今回ガイシが改装中…?なんだっけ。理由忘れたけど、とにかくポートメッセ名古屋が会場だった。
アプグレなし平民用入り口わからなくて、迷子になった。
平民の入り口がわかってからも、会場の周りを延々と歩かなければならなかった。
次のツアーはガイシが大丈夫ですように。

初日の座席は、Aブロ約50列のさらに後ろの階段席だった。
最果てであった。
幕張メッセ的がらんどうなので音響はどうなのかな〜期待できないかな〜と思っていたのだが、PA真後ろあたりだったせいか、めちゃくちゃ音響がよくて初っ端から驚いた。
ちょっとシャープネス強目というか、クリアすぎて金属的になるちょい手前くらいの音のバランスだったけれど、特に楽器隊の音がとてもクリアだった。ヴォーカルマイクはもう少し強めが好みだった。

2日目に記憶の大半を掻っ攫われて、それほど細かい記憶がないのだけれど、福岡と真逆だなぁって思って見てた。
特に真逆だと思ったのが叙情詩。
この日、会場暑かったんですよね。
天井の高いところでシーリングファンが回ってはいたけれど、全体的な換気が足りてない感じで、会場最果ての人口密度低めな階段席にいてさえ「ちょっと体調悪いかも」と錯覚するような息苦しさを感じていた。

はぃどちゃんも、後半になるにつれて、少し声量?肺活量?人体と発声のシステム的なことはよくわかりませんが、余裕がなさそうになって行った気がする。
実際、アンコール後に本人も暑いって言ってたし、あのだだっ広い会場の端でも暑くて息苦しかったんだから、真ん中でスポットライトを浴びて、動き回っていればそれは暑かったろうし、酸素も足りなかっただろうと思う。

その中での叙情詩。

「愛する輝きに溢れ 明日へ向かう 喜びは
 真実だから…」

苦しそうなのよ…。(でも、そこがいい!)
愛する喜びを歌っているはずなのに、苦しげに顰められた眉…。(だが、そこがとてもいい!)
なに、この福岡の、初恋か新婚さんみたいだった瑞々しいハッピーハッピー叙情詩と真逆のやつ…

「喜びは真実だから…」

がまるで、苦しみの中で一筋の光を見出すみたいな、歌に聴こえた。好き。
声にめっちゃ余裕があって、美しい幸せな歌も最高なのですけれど、こういうの大好き。
この変幻自在の表現、はぃどちゃんにしかできない。天才。

2.3月24日ポートメッセ名古屋2日目


⚜️THE BLACK ROSE⚜️


初めてのアリーナ正面側からのTHE BLACK ROSE。
福岡と真逆で、あ、今日声がちょっとヘンかも、って思った。
初めての正面側からの視覚情報が気になりすぎて、歌には今ひとつ集中してなかったかも。あまり詳細記憶にない。

⚜️EXISTENCE⚜️


イントロで、ギターの音が抜群に良いことに気づく。
まったく理解してないんだけど、あれは演奏が天才なのか、音響の調整が天才なのか、どっちだったんだろう。
めちゃくちゃクリアで、あの一節の末尾のちょっとねちっこい愉快犯的な響きがまたたまらなく良い。

「時計の針はすでに3周目に突入
 この部屋から出ていけよ いい加減に」

「突入」とか「いい加減に」が微妙〜にハスキー。なんかざらついた引っかかりのある声。
いつ気づいたか忘れたけど、モニターで見たら目もだいぶ充血していた。

あとどこか(たぶんBメロ)でステージのやや上手側で、ステージ中央側を向いて腰を低く落とし、左右にくねらせてる数秒間あった。
なんで今?
ねぺんてすはまだ先でございますが?
と思いながら双眼鏡でガン見した。

⚜️NEPENTHES⚜️


ねぺんてすアリーナ正面楽しみすぎて、双眼鏡で待機。
ヘドバンなかった?
中盤で、お立ち台に片足だけ乗せて、右手を腰に当てて客席見下ろしてる瞬間あった。

ついったにも書いたけど
Pouring my har〜ney♪
じゃなくて
Pouring my honey!
になったので…なんだろ…とってもhoneyが攻撃的だし、直線的だし、直接的。。
しかもはぃどちゃん、めっちゃ手を俺の棘にやるじゃん…
もうその姿勢で、その歌詞を、そういうふうに歌われると、もはや隠喩じゃないのよ。そのまんまなのよ。
は〜悩む。

てか代々木で「何コレやっば」と思ったけど、そのうちどこかで恥じらいを覚えたりするかと思ったら、どんどん開き直るじゃん。もっとやって!とは言ったけれども…。捕まるて…エロスの量が違法やて…

とにかく楽器隊の音が良くてラスサビ前のドドッドドッてとこに金属質な歪んだギターが被るとことか、迫力エグかった。

⏳砂時計⏳


この曲のけんちゃんのギター、マジのガチで聴いたことのない音だった!
基本歌声フォーカスで聴いてるけど、さすがにこの音「HA!?」ってなった。
これはギターの音なの?って。
前日までのはクリアできれいでも、ギターの音だなってわかる音だったけれど、なんだろう…カランコロンする鈴っぽいニュアンスがギターに加わっているような…(上手く言えない…正確な喩えが思いつかない)
そのせいで、音がステージから響いてくるというより、音の粒が空間全体に降り注いでいるような印象を受けた。
砂時計のイメージにぴったりすぎた。天才なの?

めちゃくちゃ余談なんですけど、わたしけんちゃんのギターってあまりにも音が違うから、10年くらい前まで「なんかそういう特別な音の出るギターなんでしょう?(←無知の極み)」って思ってたんですよね。
そして、いつぞやのビスパにけんちゃんが来た時、はぃどちゃんのギターで弾いてたらしいんですよね(←友達に教えてもらった)
けんちゃんのあの音だったんですよね。
「えっ…あれ技術だったの…?」って思いました。楽器のせいにしており、大変申し訳ございませんでした。

砂時計は歌声もだけれど、手の表情が豊か。
あの手や指の動きが、声や表現をコントロールするためのものであってほしい(願望)
手の動き先行で、歌がなおざりになることなど未来永劫決して起こりませんように(祈り)

(すぐ不安になるわたし、当時こんなことを言っておりますが、大丈夫な気がするね? そろそろはぃどちゃんのお歌が次の次元に上がったことを信じて良さそうな気がする/2025年2月追記)

砂時計はここ最近、なんだか2番からがヤバい気がするんだけど、何がどうヤバいのか思い出せない。
たまアリでちゃんと注意して聴こうと思う。

⚜️a silent letter⚜️


この日もっとも素晴らしかった曲の一つ。
この曲も、けんちゃんの至高のギターで始まる。
ギターというのは、あの細い弦がふるえる響きだけで音が生み出されているんだよね。
なんだか不思議だったな。音はギターを中心に波紋状に広がるんじゃなくて、音の糸が空間に漂い出ているみたいなの。

「ゆ びさき には もう とどか ない」

「指先には」の一音一音が、ごく微かに後追いのような、指が何かに触れて離れる一瞬、その表面にわずかな名残を残すような歌い出し。

「はるかな よぞらへ」は、細くてもすんなりと伸びて、流れ星の光の尾が消えてくみたいにきれいに消える。

「き ら めく ほしを ほどいて はなして あげよう」

2月代々木では丁寧に細い糸を紡ぐような、福岡では、注意深くけんちゃんのギターと合わせるような歌だったけれど、この日は細くても弧を描いてゆったりと飛んでいくような、指向性が強く伸びる声だった。

2番からのベースとドラム。
これだけundergroundに行って、ようやくヴォーカル以外が聴こえるようになってきたんだけど、この曲のここから入るドラムがなんとまあ、この静けさに満ちた曲を一切邪魔することなく、深みだけをあたえていることか。すごい。
宇宙の空間の深遠さだけを伝えるようなドラム。

「今日窓 あけたら 季節の 足音聴いたよ
 あぁ 君の仕草や笑顔が 僕のすべてさ
Stay with me どうしたらいい?
 優しい目が とぎれそうさ
迷子になった 幼いときのようだね…
 Ah さよなら…は」

ずっと代々木2月のa silent letter至上主義だったから、この曲には細くて、途切れそうで、不安定なのに美しい、そういう声や表現であって欲しいと思っていた。

でも、「今日窓開けたら」からが1番よりもわずかに太い(細いけれど)
「Stay with me, どうしたらいい?」で僅かにコントロールできない何かが漏れ出るような感覚。
「さよなら」で高まったものが、「…は」で空間に溶ける。
さよならは…のあとの湿度の高いけんちゃんのギターは、この歌の主人公の魂が、言葉でないものになって宇宙に彷徨い出たみたい。

「I have been thinking about you uh〜
Dear my love 遠い海原も
渡ってくよ この腕で
嵐の日も二度ともう恐れはしない」

このへんではぃどちゃんとは違うメロディで、同じようにぎゅいーんって歌っているけんちゃんのギターはユニゾンですか。何ゾンですか。
専門用語しらんけど、なんかすごく宇宙。眩暈を起こしそうな、渦に巻かれてるような感覚になる。

「Dear my love」が、この単語の意味と裏腹にとても虚無なのもいい。もうこれが決して届けられることのないa silent letterで、すでに失われたものだとわかる。

「Are you feeling
 波間に見上げた 星の渦が きれいだよ」

このAre you feelingは Are you! feeling…ってくらい強かった気がする。
Dear my loveの虚無感とは真逆の、漏れ出たような生身の感情。
このラストに向かっての情緒の盛り上がりは、The cape of stormsにも似たニュアンスを感じる。

叙情詩もだけれど、変わっていくの最高。歌声も表現も、聴き手が受ける印象も。

⚜️Ophelia⚜️


名古屋は音響のせいか、ほかの会場ほどはぃどちゃんのOpheliaの中低音が艶をもって低く響かなかったような…気がする。
とはいえ、この曲は安定して絶品。

「可憐なドレスに 包まれ 君は煌めく
 漂うカシスの 匂いは 甘く酔わせて」

毎回思うけど、「煌めく」「酔わせて」の声の幅が、リボンが幅広になっていくみたいに裾広がりに広がって消えるの好き。

My dearest Ophelia以下のとこ、

「Your lips as cold as ice」

「Falling into the dream」
が逆だった気がする。気のせい?その直前のとこはどうだっただろ。Your lipsじゃないところであれっ!?てなったからよくわからない…

「記憶を注いだ グラスを 君は泳いで
憂いを潜めた 仕草が 心を突き刺す」
なんだっけ。心を突き刺すのところ…
なんだか声のニュアンスがすごく良くて印象的だった気がするんだけどなんだっけ。

そしてこの後大好き。このツアーが始まって代々木以来100万回言ったけど、

「終わらない接吻を 滑らかなその肌に 
許されるなら君へ この愛を捧げたい
I wander far」

この一つ一つの語尾に丁寧にかけられるビブラートのなんッという美しさ。なんという深み。
あとこの日、「滑らかなその肌に…mm…」ってなんか低いフェイク入っていませんでしたっけ?
違うかなぁ…どっかで聴いたんだけどもうどの記憶か自信ない。
それからこれは自信を持って言えるけど
「I wander far」のfarは最初から2段階母音(far ahに近い)だったうえ、かつてなく厚みがある声だった。

「答えて ねぇOphelia〜」
の伸びはこの日も
「あの日のよう抱きしめて」の直前まで。

最後のI search in vainもヴェエinって感じだったけどfarに比べるときれいな発声が難しそう…
たぶんvainって単語の限界かも。
いやわからない…そのうちvainが大好きになっちゃうような歌い方してくるかもしれない。

⚜️Taste of love⚜️

金網越しの目線。
ピギャッて屠殺される豚みたいな悲鳴あげた。

金網に手かけてきて、こちらが檻に囚われているのか、はぃどちゃんが檻に囚われているのか、世界観に錯覚起こす瞬間あった。

あと、あの右肩から右胸から下へと身体をなぞるのレザーグローブの右手を、天才カメラマンがアップで追いかけるシーンあった。
ひ、ひぇ…その先は…
と思ったら、この日胸下あたりで手が止まった。
なんでだよ!昨日はもっと下まで行ったでしょうが!なんだその寸止め!(だが、そこがいい)

⚜️VOICE⚜️


ここまで張り詰めた濃密な地下世界だったのが、この曲から緩む感じある。
Aメロがとても暖かい。

⚜️Vivid color⚜️


このツアーの歌い方で急激に大好きになったけど、さすがにこの時もう前半が濃すぎてボーっとしてた。

⚜️flower⚜️


最初から調子よくはなさそうだったのに、
「同じことを!いう!んだ!ね」のところでは嗄れすぎていて、ドラえもんのモノマネか咳き込む寸前かと思った。
さすがにちょっと心配だった。

MC何喋ったか覚えてないけど、喋ってる時のほうがさらに声の調子良くなさそうで心配だった。
目も、いつももっと白目が大きくきゅるんきゅるんしてるのに、目頭側とかだいぶ赤かった気がする。

⚜️It's the end⚜️


少し掠れたセクシーハスキーヴォイスとあの曲の渇いたイメージと、乾いた外国の地のような映像がぴったりだった。

「全部詰め込んだら」

たぶん、この曲は、潤った声で余裕たっぷりに歌うよりも、この掠れたニュアンスから絞り出されるような「ら」の切迫感が似合う。

そもそもはぃどちゃんの声って、本質的には潤いたっぷりじゃないですか。
潤いがありすぎて、逆にデスボは、海外のデスボ得意勢(ITMのマリア様とかね。タバコ吸いすぎて喉がナチュラルに枯れてます、っていう雰囲気のセクシーヴォイス系)に比べると、ちょっと湿度のぶんいがらっぽく聴こえるというか。必ずしも気持ちよく響かないなって感じることがあるんだけど、

「つ めたく 冷めた」

の「つ」すらも、かすかにハスキーなニュアンスが混じるのが、この日のコンディションを完全に味方につけていたと思う。

⚜️blame⚜️


けんちゃんのイントロ入るところのギターがいつもより、ジャジャン、ジャラララジャラン、っていうのを長くやってた。

どうしてもこの曲ははぃどちゃんの声より楽器隊の印象が強い…
こんなことは初めてだ。わたしなんかアカペラではぃどちゃんの声聴くのが耳的最高くらいの単純バカ耳なのに…。

全然よくわかんないけど、なんか…ベース…すごい(2歳児)
なんか…ぬめって、うねうねしてて…地下にぶっとい蛇がいるみたい。
ベースとヴォーカルだけで聴いてみたい。
あとゆっきーのドラムの音。最高。
決して音が飛散しない。
狙った的(まと)がどこかにあって、ビシッて飛んでいく石つぶてみたい。
ほんと最高。ドラムにはこうあってほしい。
洗練の極み。

バンド音楽もここまでガチッと噛み合うと、バランスとか何とか論じるのがアホらしいレベル。
ここまで一体になって、一つの音のうねりになってると、もうバランスとかじゃない。純粋にひとつのうねり。
二重螺旋ていうより三重螺旋(v.g.b)とその息づく鼓動(d)って感じ。

あとこの間、映像は赤とモノクロの幾何学的なグラフィックになってるけど、すごい合う。
この数公演、blameはあまりにもあまりにもあまりにもなので、呆気に取られてるうちに終わる。

⚜️叙情詩⚜️


決して喉の調子は良くなさそうだったこの日。
中低音は素晴らしかったし、ときどき混じるハスキーなニュアンスもかえって良いくらいだった。
だが、叙情詩。

ねぺんてす側の私の席は、ステージの左側に、白シャツで前を向くはぃどちゃんが真横から見える位置だった。
暗転したステージで、一人だけライトの中にいる姿を固唾を呑んで見ていた。

「季節は 色を変えて 幾度巡ろうとも
この気持ちは枯れない 花のように 揺らめいて
君を想う」

嘘でしょ…って思った。
どこからその声は持ってきた…?
なんっっっていう深く美しい響き。。。
信じられない。

なめらかで潤いに満ちた、絶好調の声とは違ったんだと思う。
でも、どこにもひっかかりのない質感より、少し摩擦を感じる質感の方が色が深みを増すように、かえって深く心に響いた。
(一瞬で涙腺崩壊)

「はしゃぐように 懐い た 柔らかな風に吹かれて
なびく 鮮やかな君が僕を奪う」

ここ歌詞も大好きだけど、表現が天才すぎて夢。

「はしゃぐよぅに」は軽く、「懐いぃた」で沈む。
「柔らかな」は再び軽くはずみ、「風に吹かれてeh」でまとわりつくようなニュアンス。
からの
「なびく」が急に直線的に、そして「鮮やかな君が僕を奪う」の目が覚めるような強さ。はぁーーーーー天才。
なんだこの…フワフワまとわりついていた優しい風が、急に強風になりビャーって飛ばされるようなドラマティックな展開は(語彙力なさすぎて泣きたい。ほんとはもっとすごい)

そこからのサビよ。

「季節は色を変えて 幾度巡ろうとも
 この気持ちは枯れない 花のように
夢なら夢のままでかまわない
 愛する 輝きに溢れ 胸を染める
  いつまでも君を想い」

やっぱりサビは苦しそうだった。
でも、わたしはただキレイな歌が聴きたいんじゃないんだなって実感した。
福岡は喉も絶好調でキラキラしてたけれど…感動的で強く情緒を揺さぶってきたのは名古屋だ。

前日の叙情詩もそうだったけれど、名古屋の叙情詩は闇の中に一筋の希望を見出す、みたいな。
愛って本質的に苦しいものだよね、みたいな。
そんな感じの叙情詩で、好きすぎてむしろこれが叙情詩の本質では!?このように苦しげであるべきなのでは!?って思った。

🔷クイズ🔷
最近難しい。2問目くらいで間違えた。
あまりにもわたしの射程圏外の問題ばっかりで、問題すらもう何も思い出せません。
歌詞の問題を出せ!!!!!
わたしが答えられるのは歌詞の問題と腹筋がどの公演で出たか!それだけだ!!

⚜️GLMW⚜️


叙情詩で疲れてぐったりしてた。
この辺からようやくライトを振り始めた。

⚜️麒麟組⚜️


腹チラしないかどうかが気になって集中できない。ゴロンってするタイミングで腹チラせいっ!て念じてるけどしない。ままならない。

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以上でメモ帳の感想は途切れる。
中途半端ですみません。読んでくださった方ありがとう!