見出し画像

UNDERGROUND代々木 2024年3月7日

こんにちは。しゅるりーです。
年末みなさまいかがお過ごしでしょうか。
Mステラルクかっこよかったね!HYDEソロの会報を読んでから、来月に向けてワクワクが抑えきれないわたくしですが、無事にアプグレは落選いたしました。
いつになったら、わたしのクズすぎるチケ運が上向く日が来るんだろうか。来世?

さて、先日投下した鬱感想の翌日3/7代々木の感想文です。
情緒が谷底から一瞬でエベレスト登頂。
以下、今回も超絶長いレンガ🧱だけど、読んでくださっても時給は発生いたしません。


全編が最高に最高。
信じ難いほどの素晴らしさ。
最初抑え気味なのかなと思ったけれど、砂時計あたりから急激に声の伸びも良くなり、最終的に史上最高だった。一曲たりとも凡庸なものがなくて、もう全曲の全編がすごかった。自分史上最高満足度のラルクでのはぃどちゃんの歌だった。

BLACK ROSE

最初、声が前日に比べて抑えめで、「調子良くないからこういう抑制の効いた歌い方をしてるのかな?逆にこういう歌い方めちゃくちゃ好きだけどな」と思ったけど、調子が良くないわけでは全然なかった!むしろすごく良かった!

前日の開放的な歌に比べて、注意深く、神経を張り巡らせて入った一曲めという感じ。

It is the black rose 嘲笑う
 scattered roses 暴き出せ

たぶん、伸ばそう、響かせようとしたらもっといくらでもできるところを、あえて控えめに手前で切ってた。

この後の砂時計やTaste of loveのAメロは恐ろしいくらいの深みのある中低音だったけれど、
この曲は浅い響かせ方で、それが地を這うような、この曲の不穏さを際立たせてた。
素晴らしかった。天才。

EXISTENCE

この曲のけんちゃんのギター、なんかえっちですよね。最初のイントロがもうえっちだし、「take away existence」の間に入るギターがすごくえっちじゃないですか。なんなん?

ってずっと脳内再生に耳を傾けていて気付いちゃったんですけど、これは、あのギターが

奴が来たら更に状況は悪化

の「奴」だね?

I'll make you watch the documentary movies every single night

の「I」だね?
(※気付いたとか言ってるけど、個人の勝手な解釈です)

そう考えると、あの追いたてるような、嗜虐的な、でもときどき愉快犯的なギターとても納得というか…
つまりそれは、けんちゃんがはぃどちゃんを追い詰め、追い立ててるのね?
そして、はぃどちゃんがいくら向こう行けって言っても追い返せないのね?そういうお話大好き!もっと聴かせて。

それで、はぃどちゃんの歌がもうすっごい良かった。
友達4人で並んで観てたけど、この曲終わったあたりで「ねぇ!今日すごい!!」「今日は良い!」って叫びあった。

そしてここでねぺんてすが始まってしまう…

THE NEPENTHES

Mさんのこの曲の感想だけまとめた最高に狂った記事(←最大級の賛辞)があるから探してください。
2月代々木3日目に比べると、伸びなどは控えめ。2月の解放感と酩酊感の代わりに、何かドス重い迫力とエロスが。

砂時計

あぁ、今日はとても素晴らしいライブになるのかもしれない、と予感したのはこの曲から。

このまま何も変わらずに 時が過ぎればいいね

「このまま」の冒頭から来る底なしの深みに冒頭から圧倒され、「何も」の語尾の深く丁寧な響かせ方に震えた。
音程の低さ以上に、もしかしてワンオクターブ低いんじゃないかと錯覚するほどのこの深みは何?

気づきたくない 何もかも 試されてる自由も

もうずっと深い。ずっと深海の底にいるよう。

全てのものに例外なく訪れるだろう 迷路に身を委ねていても

Bメロもとても抑制の効いた声と、手や指の表情で「丁寧に紡がれていく物語」のような歌。
そこからのサビのカタルシス。

幸せを望むことがその悲劇を呼んでる
 悲しみと引き換えた 笑顔

この「笑顔」の「え…」のあとにほんの少しの軽い溜めを作ってからの僅かに後追い気味の歌い方とか。
1Bメロは禁欲的・抑制的な語り部風だったのが、2Bでぐっと情緒的になる物語性が最高。天才。

そして最後に十字を切りながらの
「神の裁きまで」
映像で砂が流れるようなエフェクトが入っていたけど、この声がまさに風に吹かれて砂が消えるみたいな終わり方。
完璧な起承転結…あまりの見事さにため息が出た。天才。

a silent letter

これだけはすまん。代々木2月11日のほうの素晴らしさがまだ忘れられない。
あちらの方が繊細で、か細いのに不思議にクリアに聴こえるかんじだった。
3月7日は、もっとある意味安定感のある歌だった。

ところで、流れ星的なピコピコ音、代々木最初から入っていたでしょうか。
音響バランスのせいもあるかもしれないけれど、ちょっと大きすぎた。ていうかこの曲には余計な演出はいらんのよ〜。むしろギリギリまで削ぎ落としてほしい。声と楽器だけで宇宙だから。

Ophelia

個人的にはぃどちゃんにサックスの上手さは求めておらず、大阪でちょっとお歌が微妙になったのはサックスの練習しすぎたせいじゃねぇかと内心イライラしていたのですが、サックスすごく上手くなってた。
お歌もサックスも完璧ならそれに越したことはないわけで、イライラして申し訳ございませんでした。

一言で言ったら神だった(IQ3)
完璧だった。

可憐なドレスに 包まれ君は煌めく
 漂うカシスの匂いは 甘く酔わせて

「可憐な ど、れ、すに」は、小気味良く刻んで、包まれ君は「煌めく」で決して張り上げてはいないのにゆったりと裾広がりに広がる声。
隅々まで抑制の効いた、細部まで神経の行き渡った歌い出し。

My dearest Ophelia,
     what's the reason for your silence
 Your lips as cold as ice

My dearest Ophelia
     will you speak to me no more?

このno moreだったかだと思うのだが、あえてあまり伸ばさずにぱっと音を消して、一瞬の無音を作り、その後のけんちゃんのギターに繋げたところが劇的な効果を生んでいて息を呑んだ。
あとMy dearest〜は気だるげな艶のある声で歌い上げてからの、歯切れの良いYour lips as cold as iceとのコントラストとか。もういちいち良い。あまりにもうっとり。

あと、たぶん最初の方の

I wander far

のfarの声、個人的はぃど絶品声セレクション殿堂入り。
ふわんって柔らかく膨らんでから、するんって消えて、余韻のあまりの美しさに息を呑んだ一瞬後、もうサックスが始まってて、意味がわからなかった。
なんだあれ。

あとあと、

終わらない接吻を やわらかなその肌に
  夜に浮かんだ君は あまりにも遠すぎて

で、一節毎に響かせてくる低いビブラートが、あまりにも心地よく、あまりにもうっとりで。
とにかくしゅごかった。天才。

Taste of love

なんで大人エロティックでありながら超絶お洒落なOpheliaの後に、この曲が来るの。
ブルーノートTOKYOでお洒落デートした後にヤバいクラブ連れてこられた気分だが。最高。

てとぅやさんのエロいベースで始まり。
この曲のけんちゃんはエロスよりも疾走感担当かな。
イントロ部分ではぃどちゃんがUh!とかAh!とか言ってくる。

その美しくも細くしなやかな指
優しく滑らかな動きはまるで 蝶のよう

もうこの始まりから良い。もう無理。
「優しく」の「さ」の音の母音のふくらみから溢れ出てとまらないエロスとか、そうかと思うと「まるで」の語尾を暴力的に強く響かせてきたりとか。
とか一瞬一瞬で、声の厚みと深みがマリアナ海溝みたいな響き挟んでくる。
この艶のある低音、世界無形文化遺産に登録しよう。

あとさぁ、はぃどちゃんのレザーグローブが艶のある黒で、あの手でこの歌にあわせてひらひらされると、エロティックでとてもいい。

たとえば あなたの目が見えなくなれば
 私が目となり一生そばに いられる のに

「たとえば」は割とドライにタタタタッ!って刻んでくる声。なのに「そばに」以下でめちゃくちゃウェットに沈んで、沼に足を取られたような不安定な揺らぎ。
からのエッジの効いたlike a dogで振り回される。一生振り回されたい。好き。

あなたが殺めて欲しければ、殺めよう

の「殺めよう」が実際には力を抜きながらの「あぁやめよう」
その後の「愛している」も「あぁいしている」っていう、とにかく母音で攻めてくる。罪深い。

全体的に湿度がめちゃくちゃ高い曲だと思うんだけど、奇跡的なバランスと疾走感。
けんちゃんのギターはもっと湿度高い時もあるし、いくらでも湿度高くできそうなのにカッコよさに全振りしている。
そして、ゆっきーの揺るがないドラムが楽曲全体を洗練されたものにしている。
ゆきひろさんのドラムは、都会的で、洗練されていて、なんなら近未来でさえあって、全ての楽曲を格上げする力があるんだなって、最近気づいた(遅い)。

音源のほうは、喩えるなら泉鏡花の文学作品で、美しいけど湿度エグっ、て感じだけど、今のは…なんだろ…エログロなのに不思議とエッジが効いてセンスがいい映画みたいな仕上がり。最高。

Vivid colors

この曲は呼吸できる曲のはずでした。

列車は今日彼女の街を 越えて
 知らない景色を連れてくる
 この色彩に映された僕は何色に見えているのか

あまりに自然にされてるんで気づかなかったけど、何と申しますか、、この壮大ではない、誰もの日常や過去にあったはずの景色の身近さと、はぃどちゃんの声の「美しさ」や「ドラマチックさ」をあえて控えた歌い方のバランスが天才。
そこにそっと忍ばせてくる切なさが天才。

昔の歌い方だったら気づかなかった。
この何らかの別れを経験したあとに、それを越えて先に進もうとしている気持ちと、列車で彼女の街の先まで行き未知の景色を眺めている光景との比喩の美しさと切なさと、でも前向きな気持ちとか。

はぃどちゃんが本気出すと、胸に沁み渡り具合が酷い。天才。

flower

…軽い感じで歌うのよ…
たしかに楽しい感じもある。ライトは可愛い黄色だし、モニターにもいつになく(失礼)お洒落で素敵な色彩のお花が咲いている。
なのに…なんか…すごく情緒的なのよ…
わぁ〜い、flower楽し〜♪と思ってるんだけど、ところどころ胸をチクチク刺してくる。好き。
でもギリ泣かなかった。

「いう!んだ!ね!」
のとこだけ、もう歌じゃなくて花道横の人に絡みに行ってたけど、一瞬後にまたあのお歌なの何?
わからん。もうわからんわ。

blame

なんか凄かった。
なんか凄くて…何が凄かったのか…凄すぎて…言葉にならなかった。
てとぅやさんのベースがガンガンに鳴ってて、けんちゃんがめちゃくちゃあっちの世界に行ってる感じでギターかきならしてて、ゆっきーのドラムがその枠をビシッと画していて、はぃどちゃんのお歌も最高で…
ほぇ?ここはどこ??地上???
って感じだった…
IQなくなた。

叙情詩

blameが凄すぎたの。
とにかく信じ難いほどの一体感と熱量。
瞬きを忘れるって、ほんとにああいう事態を言うんだと思う。
曲が終わって瞬きしたら,初めて涙が零れた。
茫然自失ですよ。『バンドサウンドの究極のカタチ』みたいなのを見せられた直後にですよ、荘厳なイントロよ。叙情詩は待ってくれないわけですよ。

季節は色を変えて幾度巡ろうとも
 この気持ちは枯れない花のように
         揺らめいて 君を想い

このアカペラが、かつてないほど衒いのない、限りなく優しく、なんの力みもなく、素直な歌声だった。
「巡ろうとも」
あえて響かせようとはしていない、空気の中に溶け入っていくような語尾。
たとえばMSGとか。わたしの最愛の黑ミサTOKYOでも。もっと声を張って、深く響かせてきていた(素晴らしかった。#黑ミサTOKYOの円盤化を諦めない。絶対に)
あの音圧の物理でぶん殴られるような感覚も大好きなのですけれど。
このタイミングでこんな表現来る?意外すぎるでしょうよ…あのblameのあとにもっとバァァーンと来るかと思うでしょうが…別人でしょう…もう何…いきなり優しくされると泣くんだけど…(一発で号泣した人)

奏で合う言葉は心地よい旋律
    君がそばにいるだけで いい
 微笑んだ瞳を失くさない あぁ為なら
    たとえ 星の輝きが見えない夜も

この日の叙情詩は、なんだか風のような歌だったな。
とにかくとても自然で…なんて素晴らしい声だろうって思って聞き惚れて、その一瞬を忘れたくないと思って手を伸ばしても、するっとすり抜けて、でも次の瞬間には次の声に包まれているみたいな。

降り注ぐ木漏れ日のように君を包む
  それは僕の強く変わらぬ誓い
夢なら夢のままでかまわない
  愛する輝きに溢れ 明日へ向かう
  喜びは 真実だから

もう100億回言ったけど歌詞が天才すぎる。
星の見えない夜に、木漏れ日のように君を包むの?
星の「輝き」が見えなくても、愛する「輝き」に溢れる心は真実なの?
何その無償の愛……眩しすぎて明日が見えない…

代々木2月11日もとても良くて、愛と誓いの決意表明みたいな力強い歌だった(凄く凄く素晴らしかった)
3月7日のは、あまりにも自然に日常的に自分の心の中にある愛を、何の力みもなく、当然のもののように語りかけてきた。

【クイズ】

このタイミングでクイズて……一周回って天才だね。
ほんと、ここで呼吸させてもらわないと、壊れてしまうところだった。
何も覚えていない。なんか数字の問題。

killing me

なんかね……、ようやく息ができて…油断してて…
そしたらね…なんか…胸の風穴をもうどうしようもないってとこでね…
モニターいっぱいが……肌色に……なったの……
へ…? な、? は?
なんで……??
あれなに……??? ゆめ……???????

関係ないですけど、はぃどちゃんの腹筋はほんとうにほんとうにミケランジェロの彫刻よりも美しいので(上野の美術館でダビデアポロ、バチカンでピエタを鑑賞し、比較検討してきました)早く石膏で型取るとか、現代の最高峰の彫刻家の方に彫刻にしてもらうとか、何らかの形で後世に遺さないと世界史的な損失になると思います。ご検討ください。

(彫刻はまだだけど、今年SOCIAL VIRUSのMVを残していただき、ほんとうにありがとうございました。SOCIAL VIRUSのMV最高。きっとあと10年くらいしたら、あのMVから腹筋の石膏像がつくれる日が来ると思うので生きます/2024年12月追記)

LINK

明るくポップな曲なのに、歌が情感に溢れすぎていて、優しすぎて泣く。
今までのラルクのライブでこの曲好きだと思ったことなかったけど(ごめん)大好きになった。

たとえば、不治の病や戦禍の下にいるのに無邪気な笑顔を見せてくれる子供とか…その笑顔が陰りなく明るければ明るいほど、胸が苦しくなるじゃないですか。そんな感覚なんです、もう。

「たとえこの身体がいくら燃え尽きてもいいさ
 君に捧ぐなら」

やめてくれ…そんな優しく美しい声で、そんな気持ちのこもった歌を、この明るいメロディで歌わんとってくれ…
包容力がヤバすぎて泣く。

「傷つけ合うのをやめない 堕ちてゆく世界だけど
君に出会えたことだけでもう 何も怖くはない」

「やめない」を極めてさらりと流し、「堕ちてゆく世界だけど」がまろやかに深い。
そして「何も怖くはない」、過去には「何も!怖く、は、なーいっ」って元気いっぱい怖いもの知らずな感じだったのに、なんか違うの…言葉にできないけどなんか違う…
なんでこの重い歌詞をそんなに優しく美しく歌うの。泣く。好き。

前日、大事なとこでジャンプでお歌が乱れて入り込めなかったけど、この日はジャンプ多少してたのにお歌が乱れなかった。ありがとう。天才。

【MC】

練習してるって言ってた。昔の音源聴くと恥ずかしい、今ならもっとかっこよくできるなと思ったりするとか(曖昧)
はぃどちゃんが歌を良くしよう、上手くなろうってしてくれてる話を聞くと、生きる気力が湧いてくる。時が経つのが楽しみになる。

My heart draws a dream

もう歌い出しの声であかんかった。
マイハーの歌のバリエーションの豊富さがヤバい。

個人的に黑ミサアジアツアーのときの、オケ演奏を背景にした、空気にふわっと綿毛を浮かべるような優しい歌い出しが大好きなんですけど、この日の歌い出しはまた全然違っていて、

「ほら 風が動き出した」

なんという厚みと深みとあたたかさ。
もう胸にぶっとい杭をぶち込まれた気分。
もう脳内グズグズになったのであんまり記憶ないんですけど、歌い出しがこれだったのにオーディエンスのコーラスに合わせた
「Our hearts draw a dream」
が、対照的になんという軽やかな美しさ。おなじひと?

「降り立った彼方で目を開けたら
 あぁ 笑顔のままの君に 逢えるといいな」

この部分とても好きだから、どんなに情緒が乱れていても全身を耳にして聴くんですけど、この日の丁寧さの結晶のようだった。心を込めて、細部まで神経を行き渡らせて歌ってくれている感じがした。

前日、声量や声質は決して調子悪くなさそうなのに、楽しさや勢いが先行して語尾の伸ばし方とか消え方とかの処理が荒かったり、繊細な表現が後退して画素数が荒いようなイメージの歌だったので(贅沢者でごめんなさい…こんなふうにぶよぶよに俺の耳を肥えふとらせてしまったはぃどちゃんが悪いんや…)あんまり集中できなくて、
「こんなふうに比べてしまって、目の前の音に集中できないくらいなら良かった記憶なんか失くしてしまいたい……みんな楽しかったって言ってるのに……ダメな私……グスングスン」ってウジウジしていたのですが、全部吹っ飛んだ。
記憶失くしたいとか嘘です。嘘でした。
素晴らしかった記憶を失くさず、大切に胸に抱いて生きていく。

ほんとうに最高のライブだった。ありがとうございました。


はい。情緒がジェットコースターすぎてごめんなさい。

本日もここまでレンガ🧱を読んでくださった方、すごい!ありがとうございました!