蟲毒

Twitterの抱える毒 ~拡散される猛毒~

この記事を読む前に

この記事を読む前に、この記事の前段となる記事を読んでいない方は、前段となる記事を読んで欲しい。

前段の記事で、Twitterは蟲毒に似た毒熟成させやすい仕組みになっているという話を書いた。

蟲毒に似た毒が熟成される流れの中、それに嫌気を持ち抵抗しようとする力もあるのだが、抵抗しようとする力はTwitterの中では圧倒的少数派だと言える。

前段の冒頭にて

前段記事の冒頭にて、私は「Twitterは問題提起には向いているが、問題解決には向いていない」というツイートを紹介した。

こういう主旨の事を述べる人は時々現れる。

拡散力のツール、「1ツイート」という単位

Twitterは、現在「拡散力のツール」となってしまっている。
解り易い言い方をすれば、そのツイートの内容の善し悪し問わず、目立てば拡散される

この時どうやって拡散されるかと言えば「リツイート」又は「引用リツイート」が主だろう。つまり、拡散される際の拡散の単位「1ツイート」という単位になる。

そのツイートが何らかの文章の途中だったりした場合でも、目立っている1ツイートだけが文脈を無視して極端にリツイート(又は引用リツイート)される事は少なくない

そして拡散の単位が「1ツイート」であるために、拡散された内容に間違いがあった場合に訂正ツイートを行ったとしても、拡散した人達は訂正のツイートには見向きもしないという事は往々にしてある。

ここに、「Twitterは問題提起には向いているが、問題解決には向いていない」理由が存在する。

「問題提起に向いている」何故?

上述の通り、Twitterは「拡散力のツール」で拡散時の単位は「1ツイート」だ。

それゆえ、「1ツイート」で何らかの問題について意見を述べれば、それが目立つ意見であればどんどん拡散されていく。

このため、Twitterは問題提起に向いていると言える。勿論、ある程度拡散を狙うなら、ツイートの仕方に工夫が必要だが。

「問題解決に向いてない」何故?

そして、Twitterは「拡散力のツール」で拡散時の単位は「1ツイート」であるため、拡散する側の人間の興味の単位も「1ツイート」となる。

問題提起のツイートを拡散した人間が、その後もずっとその問題について興味を持っていて問題解決に繋がるツイートまで拡散すれば良いが、そうなる事は稀で、大抵は問題提起のツイートを拡散した人間は、問題提起のツイートを拡散しただけで満足してしまい、問題解決に繋がるツイートには興味を持たない。このため、問題解決に繋がるツイートは、問題提起のツイートに比べて拡散されない

Twitterで社会問題、政治問題を解決できると考えている人がいるならはっきり言おう「その考えは幻想でしかない」。

それは蟲毒に似た、拡散される猛毒

前段の記事で述べた様に、Twitterは蟲毒に似た毒を熟成させやすい

①,Twitterという空間の中で目立ちたい(承認欲求を満たしたい)と思う気持ちが、パクツイやデマツイ、政治系過激ツイを生む。
②,Twitterは相互承認型ツールではないため、自分の興味のある分野しかフォローせず、(その分野の中で)自分の思想が肯定されていると錯覚する人が増える
③,①×②=より過激なツイートが生まれる土壌が出来る。(蟲毒化)
④,Twitterの拡散力の単位は「1ツイート」であるため、過激な問題提起ツイートほど、拡散されていく。
⑤,しかし、問題解決に関するツイートは興味を持たれないため、問題提起だけが永遠に広がり続ける。

問題提起ツイートというのも、熟成された蟲毒に似た毒の一種として生まれる物である事が、こうして流れを見ると良く分かる。

熟成された蟲毒に似た毒×拡散力=殺伐や対立・虚飾が称賛される世界

これが現在のTwitterのマジョリティ(多数派)の住環境だろう。

では、どうすればいいのか?

殺伐や対立・虚飾が称賛される事がマジョリティ(多数派)となった世界で生きるにはどうすれば良いか。

①自分もそれら(殺伐や対立・虚飾)に染まる。
②それら(殺伐や対立・虚飾)に染まらない様に、それら及びTwitterから少し距離を置く。

どちらの生き方をするかを選ぶのは他の誰でもない、個人個人だろう。

私は、②の生き方がしたいなと思う。

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