見出し画像

F家の人々 その6 守護霊を見てもらったら

10年くらい前、知り合いの役者から紹介された占い師の方に見てもらったことがある。
対面で占ってもらったりしたのはそれきりなんだけど。それが結構笑い話。

その占い師さんは守護霊も見ることができるって話だったから、
「あ、守護霊気になるー」って思ってみてもらった。

僕の予定としては、
飼い犬のジュウベエさんか、父親が守護霊っていわれるつもり100%でいた。

それで、所定の場所に行くと、優しそうな女性が待っていた。
軽く挨拶をして、「何からみましょうか」って言ってもらったので、さっそく守護霊を教えてほしいって話した。「守護霊ね。じゃあみてみるね」って言って、かけていたメガネを外して僕を見つめた。しばらく沈黙があった。

占い師さんが、うーんと言いながらちょっと首を傾げていた。
僕は「え、誰でしたか」って聞いたんだけど、
「えっとね、ちょっと珍しいんだけど・・・。あなたに守護霊はいませんね
って言われた。
内心、そんなことあるのかー?って思いながら、
「ええ。てっきり小さい頃に亡くなった父親だと思っていたんですが」
っていうと、
「ごめんなさい。変なことを言うようだけど、それは本当のお父様?」
っていう予想もしてない話になった。
「え、いや、多分。いや、僕の本当の父親・・・な、はずですが?」
「そうなの?守護霊はいないんだけど、ものすごい強い念があなたを守っているの。生きている、男性の念なんだけど・・・。心当たりある?」
「いやー、どうだろう」
って僕が悩んでいると、占い師さんは続けて
「すごくパワーのある男の人。生命力とか、エネルギーが」
って言われて、わかった。

あ、おじいちゃんだ

って。
当時はまだ生きていて、とても僕のことを気にかけていてくれたから。
って書くと、いい話みたいだけど、前の記事でも書いているように結構な変人だった僕のおじいちゃん。喜ぶべきかどうか悩むけど、守護霊を見てもらいに行ったのに、守護霊がいないって何よ。って思う。

占いが終わって、面白い話だと思って、お母さんに電話してみた。
守護霊がいなくて、おじいちゃんの念らしいって伝えると。
「やだ。あんたじいさんの生き霊背負ってんの。だからあんたも訳わからない人間なのよ。あー、やだやだ。お父さんはじいさんの念があったから、こりゃたまらんって逃げたね。きっと」
って言ってた。

うちの家族、全然優しくない笑

いいなと思ったら応援しよう!