嫌なこと、面倒なことをすぐやるには?
月曜日、声優俳優の専門学校の授業でのこと。
TO DOリストを作っても、その矢先に、書いた内容ではないことをやり出す
という不可思議な行為は何だろう、という話になった。
書いて、安心するから?
書いたことで、もうすでにできた気がしてしまうから?
私の場合、今日中にやらねばならないことを書き出し、
それにかかる時間をそれぞれ想像し、
優先順位を決めて
1日のどの場所に入れていくかを決めていく。
中学の試験勉強以来のやり方だ。
結構、時間をかける。
ところが、その後、それを見ない!
予想した時間を大幅に延長し、予定が狂い出したりすると
もう、どうでもよくなってしまう。
あー、あー。
恥ずかしながら、これが私の現実。
今、コロナの影響で生徒の人数は大幅に減らしている。
なので、今期は10人。
その10人中9人が、私と同じで書いてもその通りにいかない。
別のことをしてしまう、
特に嫌なこと、面倒なことは後回しになってしまうと言う。
そんな中、ひとりの生徒だけがTO DOリストは作らず、
すぐにやってしまう、という。
ちょっとめんどくさいなとは思うけれど、すぐやる、と。
わぁ、いるんだ、こういう立派な人が!と皆して驚き、
嫌なこともすぐやるには、どうあればいいか、
その思考回路を聞いてみた。
だいたい面倒だとか、気乗りのしないことって
どうしたって、すぐに嬉々として取り掛かれない。
やらなきゃな~と思いつつ、だらだらと先延ばしにしてしまう。
でも脳内では、やらなきゃやらなきゃと脳疲労を起こしている。
そうすると、余計に嫌な気持ちがどんどん大きくなっていく。
そして、締切ぎりぎりで取り掛かると、案外時間もかからずなんとかなる。
なあんだ、こんなことなら、もっと早めにやり出せば良かった、
そして、もう少し時間があったら、もっとうまくいったのに、
と思うのがいつものことだ。
さて、どんな面倒で嫌なことも、すぐにやるという彼の話から、わかったことを書き出してみる。
その1 これまでの経験上、「どんなこともすぐに理解し、できる」という自信があること。
その2 両親から、叱られたことがない、否定的なことを言われたことがない。
その3 自分の人生の目標がはっきりしている。今、やるべきことが明確にある。
成功体験をもっているのは、強い。自分の力を信じることができるし、どんな壁も乗り越えられるという勇気も湧いてくる。
親から、お前はだめだと味噌くそに言われて育つより、いいところを認めてもらい、褒められて育つ子の方が、自己肯定感が出来るに違いない。
今、自分はどんな地平線に立ち、どこに向かっているのか、そのためには今どうすればいいのか、この3つをいつも学生に問うのだが、彼は明確にしている。
もともと、この話はコロナのため、いつもの授業が困難なので、課題を録音して持ってきて、それを全員で聴き、私が意見を言っていくという授業から起こった話で、前日の日曜日の夜にあわてて、録音した人がほとんどであったことから始まりました。
なぜ、自分でこうしようと決めたことを、平気で破るのか?
それは、決めて書いたとしても、潜在意識では無理だな、やらないな、とわかっているからだと思います。
反対にいつもやれる、すぐにやれる、私はそういう人なんだ、すごいんだという意識が根付いていたら、どうだろう?
この自粛期間に、私は馬鹿みたいに料理に熱中しました。
私に限らず、皆同じだと思いますが、これまでの人生で、こんなに何もしなくていい時間、拘束されない時間を持ったことがなかったので、最初は働かないことに罪悪感を持ち、この時間を何に使ったらいいのか、いらいらしていました。
走り続けてきた人生だったので、いつも明日の授業の準備や公演の準備に追われ、家事は本当にいい加減でした。
それを、掃除、洗濯、料理、ゴミ出し、窓ふきなど、すべてタイムを計り、毎日更新を図ったのです。
自分としては、効率化され、ルーティーン化され、気持ちよかったのです。
その中でも、料理の手順が自分でも驚くほど、めちゃくちゃ早くなりました。これまで疲れていたせいもありますが、ご飯を作るのがめんどくさくて嫌でした。
それが、今では何のためらいもなく (いったいどんなためらいが、、、) さっと手早く作れて、あんなに嫌だった後片付けも5分もかからないようになりました。
この手順の早さが、仕事にも反映できないかしら、と思っていたら、これがなんとできるようになったのです!!
じゃ~ん!やった!
私はできる、やれる。
気の進まない面倒な仕事も、その準備も、大丈夫、私はできる、やれると自分で自分を励まして、さっさと済まそうとする私がいました。
どんなことでもいいので、ひとつでいいので、
そこから始めてみてください。
いっぱい自分を肯定していきましょう、
自分で自分を褒めて、乗せていき、成功体験を増やし、自信をつけていく。
今、考えられるのは、この方法です。