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Harley Davidson JD Vol21続突然の別れ

相変わらず良いところでTo be continued にしちゃいましたが、続けます(笑)
帰り道、ゆっくり走って居たつもりですが、そこまでは結構なペースで走って居たのでそのツケが急に現れたんでしょうか?
上り坂で急にパワー不足を感じて何と無く嫌な予感がします。いつも元気なJDがさっきの売却の話を聞いて居たのか?擬人化するわけじゃ無いけど、機械って大事にしてあげるとそれが伝わるのか調子が良いんですよね。
そう、これは私がよく知っている焼き付く直前のエンジンの特徴。たまにアクセルワークが下手で失速してドキッとする事も有りますが、今回はそんなミスでは無く馴染みのある嫌な感覚…。
さっき売る事を聞かれちゃったから??
それでも騙し騙し走っているとついに信号で止まった時にエンジンストップ…。軽いオーバーヒートかな?と思い再スタートの為に蹴ってみると嫌な感じにキックが重いのです。
もう半ば諦めてはいますが、取り敢えず冷えるのを待ちます。GWとは言え天気も良くむっちゃ暑いので、待ってる間も汗だくです。幸い近くに自販機が有りますが、買いに行く気力も無く立ち尽くします。頭の中は何がどんな状態で何を買わなきゃいけないのか?と思考が高速回転をしています。
時間を置いてキックすると、キックが下りなくなっちゃってます。経験上、冷えるとシリンダーとピストンのクリアランスが出来てキックが下りるのですが、今回は違います。やはりヘソを曲げちゃったんでしょうね…涙
一緒に居た友人も立ちゴケで元気ない…何となくしんみりとしちゃいます(笑)

待ってても良くならないので友人が家にトラックを取りに行ってくれる事になりました。幸い家から片道40分程なのでJDと語り合うには十分な時間ですね。
さて、何が気に入らなかったのかい?などと話し合いです。
お漏らしを叱責したからなのか?今日はお漏らしもなく走ってくれて居ました。なのでまずはケースのオイルを確認します。道端ですが、オイルを受ける容器は持っていたので、確認すると残念ながらオイルが殆ど無い…。あれだけオーバーオイルに悩まされつつ少しづつ調整していた。しかも道中手動ポンプを活用して適度に補充をしていたにも関わらず。

やがて友人がトラックで迎えに来てくれました。近くのコンビニでチキンを食べても胸がいっぱい。それ以上の食料も必要なく飲むヨーグルトで隙間を埋めつつ帰路に着きます。たかが40分程度でも長い、もう何がどうなっているのか?せっかくのオファーで売れそうだったのに売れなくなった…。もうウキウキ気分は台無しで、トラックのスピードの遅さにイラつく。 

程なく帰宅しすぐに分解に入ります。こういう時って自分でやるって言う最大のメリットが発揮されます。性格的に待てない私にはバイク屋さんにお願いと言うのは土台無理な話なのか?もうこうなったら精神的に異常なのかも知れません。
とにかく今日の疑問は今日解決!
サクサクとバラしていくのです。

いつの間にか慣れてしまって素早くなりましたw

そうなったら無心で進めます。面倒とか言う気持ちより早く原因を知りたいと言う気持ちが勝つと苦行が苦にならなくなる。まさにゾーンに入っていくのでしょうか?

ふむふむ

少しづつバラバラにして行きます。組む時にわからなくならない様に写真を撮りながら進めます。でも汚れた手でスマホを触るのでカメラがベトついてぼんやりしますね。
進めて行ってシリンダーを抜いてみると、軽く傷はある物の抱きついては居ない。何でだろう?この疑問をスッキリさせるには、このままどんどん進めていくしか無い。まさに探検隊(笑) とは言え、その時はそんな余裕など無く進めて行くのみ。
このJDと言うバイクはクランクケースの合わせは普通の六角ナットでは無く特殊なナットで締まっています。

拡大するとこんな感じ

何というか筒に2つ対面で突起をつけたツールが必要です。使わなくなった小さめのソケットを加工してツールも自作します。こう言う事って何事も経験ですよね?何か道具があれば解決出来るのに!って事を解決出来る力は仕事にも非常に役に立ちます。
そう、ただ遊んでいる訳では無いのですよ(自己弁護?笑)。物事を3次元で立体的に考えると言うのは出来てそうで出来ていない。CADで設計しようが、元々はこう言う原始的な事を簡単に出来るようにしただけ。
完成度は低いもののちゃんと機能してケースの分解も完了。そこでやっと原因がわかります。オイルポンプから送ったオイルはピニオンギヤに直接オイルを注ぎますが、ハンドポンプで送り込んだオイルはケースに直接行ってそれがフライホイールの回転によって掻き上げられてシリンダーを潤滑させます。
なので、オイルポンプの絞り過ぎはピニオンシャフトへのオイル供給を減らしたと言う事になります。心配でハンドポンプで送ったオイルはクランクケースには行きますが、ピニオン側には行かなかったのです。
それによりピニオンシャフトがブッシュと焼き付き、クランキング出来なくなったと言うのが事の顛末。なので、シリンダーが冷えてもクリアランスが広くなる訳もなくキックは下りないままだった…。

結果としてはスッキリしました。出来れば何もなって居なければスッキリしなくても良かったのに…でも経験値はUPしました。
フライホイールからクランクを抜くにも工夫してプーラーを作る!などと言う様な事をやりましたが、特に工業高校に言った事たある訳でもない全くの素人。我ながら大したもんだ!と自分を褒めてあげました(笑)
ここまでの所要時間は3〜4時間。お店にお願いしたら多分半年は順番待ちでしょうからこれ待っていたら眠れなくて死んでいたかも…。

さあ、原因がわかったところでせっかく売れたバイクが今回は保留となってしまいました。しかも乗るものが無い。そんな時にはそうです!モトクロスの練習をするしかありません(笑)
それでさらなる悲劇が訪れるとはその時は知る由も無かったのでした。
To Be Continued. 

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