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【サプ本27】一人の時間がふと寂しくなったら、心が満たされる温かな絵本を「いっしょだよ」
2月は一番寒いと言われるとおり、毎日寒い日が続いていますね。私は秋の初めの11月が一番突然寂しく感じますが、イベントが終わった今の時期もふと一抹の寂しさを感じます。しかし、土の中では生き物たちが着実に春に向かって準備しています。題名のように一緒に絵本を開いていきましょう。読み終わると温かい気持ちになること間違いなしの癒し絵本です💛
『いっしょだよ』
小寺 卓矢 写真・文
2012年 アリス館
1400円(税別)
対象年齢:年齢に応じて読むことができます。
(読んでもらうには)2歳から
(自分で読むには)4歳から大人まで
●○あらすじ●○
表紙を開くと霧のかかった森林の写真が広がります。遠くからささやくような声が聞こえるようです。「いっしょだよ」。
森はとてもとても広いです。その森の中で小さな木の芽を見つけました。白い背景に小さな丸い写真。そこに写る小さな木の実。「ひとりぼっち…なのかな?」
全体を見ると、たくさんの小さな木の芽たちが枝に並んでいます。「ちがうよ いっしょだよ」
苔が生い茂る地面を見てみましょう。小さな白い花がちょこんと並んでいます。「お花はいっしょ。ふたりでいっしょ」
もっと草の中を見てみると、低いきのこが高いきのこにもたれかっています。「きのこはいっしょ。よにんでいっしょ」
倒木や枯葉の狭いところではとげとげとした細い葉っぱが伸びようとしています「ぎゅうといっしょ。ぎゅうぎゅう。ぎゅう」。
大きな木の陰で湿った地面には一面に広がるきのこたち。「わいわいがやがや森はいっしょでいっぱいだ」
森には元気な太い木も高い木も倒木も落ち葉も共存しています。「大きいのちいさいの生きてるの死んでるの色々いっしょ」
暖かい森の写真に添えられる短い作者の言葉が私たちを包みます。「色々だから今ここでいっしょ」「目に見えるもの見えないもの。すぐ近くにもずっとずっと遠くにも―」「ちゃんといっしょだよ」
*****
ページいっぱいに広がる写真と言葉。この絵本は2013年の低学年の課題図書に選ばれていますが、大人のためのような絵本です。雪山に注ぐ温かな太陽の光、柔らかなことばが私たちを包んでくれます。眺めるだけで温かくなれそうです。あわせて心も💛
人生には落ち込むことはもちろんあるもの。
だからこそほっとできる場所や物を身の回りに用意しておきたいですね
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