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認知症検査
出張が続く。
70代から「眠れない」とのご相談。
電話で遠距離恋愛みたいに、夜ごと30分ほど話していた。
電話越しに疑っていたのは認知症だ。
しかし実際に行ってみて、杞憂だった。
野口整体だと、認知症は頭頂部を叩いて打音検査する。
腐ったスイカのような音がしたらとてもまずい。
今回のクライアントはどっちかというと、高い音がした。
緊張しているということなので、まだマシだ。
状態がよくないと「弛緩」といって、頭にも力が入らなくなる。
指で叩くとボソボソいう。
高齢なので時間と回数がかかるだろうが、回復の見込みの有無は早めに伝えたほうがいい。
なければやってもナンセンスだから。
なってしまった認知症そのものを回復させる技術は、今のところ整体にもない。
でも予防なら得意で、頭と神経系統の操法を50代から徹底的にやる。
官僚や大学教授に認知症は多いが、それはそういう仕事が頭ばかり使うからだ。行政職の公務員もリスクは高い。
頭の疲れというのは見落とされがち。
でも現代人はみんな、これに苦しんでいる。
人を診る側の医者や精神科医だってそうだ。
認知症になる前に、頭のケアをこころがけたい。