生きた写真【しゃしん日記】
すきな服は何ですか?
好きな本は?
好きな食べものは何?
と、山口一郎さんにiPhone越しで聞かれる今日この頃、窓を開けた窓際で今日も私は写真のことについて考えています。
今日は、私が東京都写真美術館の展示を見に行ったときのしゃしん日記です。
深瀬昌久 1961-1991
「作品としての写真を見たい」そう思い行動に移した日は突然でした。
東京都写真美術館にいくのに恵比寿をさまよいました。
わかりやすいはずの恵比寿でさまよう人間は私くらいなんじゃないかと、方向音痴な自分と、暑い日差しに憤りを感じながらもなんとかついた時には、安堵感とわくわくとで不思議な気持ちでした。
私が生まれる前の写真たち、だけど今でも確かに息をしていました。
私写真の先駆けの写真。
心をがっしりとつかまれた写真たちは、一種の怖ささえ生まれました。鳥の写真では自由に空を飛べるような気持にもなるし、深瀬さんの撮る私写真たちは、見ているわたしたちを丸裸にするようなそんな巻き込む力がありました。
上記のサイトにも書かれていますが、展示中の説明にて…
-同年6月、深瀬は行きつけのバーの階段から転落し、重度の後遺症を負います。以降は特別養護老人ホームで介護を受けながら過ごし、二度とカメラのシャッターを切ることはありませんでした。
とあり、子供のように泣きわめきたい気持ちになりました。
理由はわかりません。
だけど「二度とカメラのシャッターを切ることはありませんでした」その一文が、ひどくひどく悲しかったです。
それくらい、深瀬さんの写真に、写真を通して見ていた深瀬さんの人生に引き込まれその渦中に私もいたことに、驚きました。
まだ、写真は生き続けている。私の中で、写真を見た人達の中で…
そんな写真を私も撮りたいと、心から強く思いました。
写真をプリントすること
今年、大きな写真コンテストに写真を出しました。
印刷して、強い思いと願いを込めて郵送する。その作業、選別する作業、何もかも初めてでした。
送ってからというもの、印刷物になった写真には、大きなパワーがあるような気がしてきました。
作品として写真を撮りたいと決意した日から今日まで、たくさんの写真を撮りましたが、段々と自分の内にある気持ちを写真という形で表現できている気がしました。
アイデンティティ
苦しみ喜び、シャッターを切りたいのです。
良ければ、Twitter・Instagram見てください。
またこんど。
私のアイデンティティは写真でした。
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