第5期から指す将順位戦に参加した者として
指す将順位戦クラスタ界隈で議論になっているはなし。
私は前期(第5期)に初めて指す将順位戦に参加した身ですが、その時に感じたことを書きます。私は大学生のころから将棋を始め、大学時代は将棋にのめりこんでいました。といっても大学将棋部に入るわけではなく、当時ニコニコ生放送が大流行していたので、その将棋放送をずっと見ていたんですね。特に好きな生主さんの配信はアラームを設置して絶対見逃さないようにしてました。大学にもろくに行かず成績も交友関係も諸々と壊滅的でしたがそれくらいハマっていましたね。今から考えると友達を沢山作って勉強もそこそこ頑張っていわゆるキャンパスライフを謳歌しておけばよかったなとは思いますが、当時は楽しかったんですねぇ。あの頃に戻りたいか?と聞かれると言葉に詰まりますが、ぬるま湯に浸かっている気持ちよさはありました。苦笑
しかし、大学を卒業して社会人になり、多忙になるにつれてどんどん将棋に触れる時間が減っていきました。超ポンコツな新入社員だったこともあり、上司にそれはそれは怒られる毎日で、将棋をやる元気が全く出ませんでした。あんなに好きな将棋でしたが不思議ですね。将棋世界や定跡本は本屋で見つけたらたまーに購入していましたが、パラパラとめくる程度で盤に並べて研究するという時間はとっておりませんでした。真剣にやる気もなくなっていましたね。休日はぽーっと過ごしていました。将棋界では何やらエルモ囲いなるものが流行っているらしいという情報は風の噂で知っていますが、どうやって指せばいいのかは知らない、そんな感じでした。
それが昨年4月、緊急事態宣言が出ることで生活は一変しました。会社はテレワークを推奨し、大幅な出勤抑制がかかり、下っ端の私は当然テレワークをすることになったのです。出勤も2週間に1、2回程度になり、テレワークは会社に行った時のように残業を強いられることもなければ、急に飲み会に誘われることもありません。定時になりパソコンをシャットダウンすれば後は自由時間です。
自由時間が増え、はて何をするかと考えたときに出てきたのが将棋。思えば忙しさにかまけて将棋できてなかったなと。だいたい2016年くらいまででしょうか。買って読んでいなかったエルモの本や横歩取りの本を読んで勉強しなおしました。また、大学のころはtwitterもやっていたのを思い出しました。NHK杯とか見ながら、ニコ生将棋関係の人たちとリプ飛ばしあってたなぁと思いながら同時に復帰してみました。こういうのって急に思い出すんですよね。さすがに5年以上たっているので当時絡んでいた人たちはほとんどいなくなっていましたが、それでも残っている方はいて、懐かしい気持ちになりました。
そんな中、twitterを見ていると「指す将順位戦」といいうフレーズがTLに流れてきました。読んでみるとtwitterの人たちとリーグ戦を組んで、プロの公式戦さながら対局をするそうで。昔twitterでベトベターの人(ゆーてんさん)が提案して色々やってたやつだなぁ、まだ続いているんだなぁ凄いなぁと。面白そうだと思いつつも、抵抗はありました。というのも久しぶりに将棋に復帰した自分がここで戦えるのかという懸念はどうしてもありましたね。twitterで将棋アカウントを作って、リーグ戦に参加するぐらいだからまぁ普通に考えたら将棋が好きだし強いですよね。学生も多そうだし。そう考えると足踏みする期間は正直ありました。
そんな中、某参加者のフォロワーさんから「指す将順位戦は楽しいよ。」えというエアリプをもらいました。正直かなり前にフォローした方ですし自分のことなんか当然覚えてないと思うんですが、迷っている自分の背中を押してくださいました。あのフォロワーさんがいなければたぶん指す将順位戦には参加してなかったし、今こうしてnoteを書いていることもなかったと思います。そう考えると縁って不思議なものだなと思います。
実際に参加してみると、それはそれはとても楽しい棋戦でございました。初対局は緊張して前日からずっとソワソワしてるし、観戦者いっぱいくるし。なかなか普通じゃ体験できないことだと思います。対戦相手が分かっているので、やろうと思えば相手の棋譜を調べて対策を練って、こうしてやろうと考えることもできるわけです。例えば本屋さんで石田流の本を見つけてパラパラめくっていい対抗策が書いてあれば、これ○○さんにぶつけたいなって思えたりするんですよね。上達にも効果的だと思います。それ以外にもいろんなフォロワーさんと話すことで将棋の輪が広がったような気がします。自分は本当に参加してよかったなと。そう思います。
指す将順位戦の新規参加者のハードルとして、やはりその敷居の高さがあるような気がします。皆強いから。負けたら恥だから。迷惑をかけてしまうんじゃないか。などなど。交流が大事大事といいつつも、指す将順位戦はやっぱり皆強いし手ごわい。負けると辛いことも沢山ありますよね。
でも違うんです。対局はとても緊張するんですが、それよりも何よりも指す将順位戦は本当に交流が楽しいのです。正直、真剣勝負だけをやりたいなら野良でもリアル道場でも何でもできます。指す将は同じリーグを戦っている者同士、また他リーグで奮闘している同士たちだからこその交流があるんです。「今日は勝てた。嬉しい。」「負けた。悔しすぎるので雁木勉強する。」などなど。
何をもって交流と呼ぶかは人それぞれだと思います。積極的にリプするのもよし。あの人がこんなこと呟いてるなとクスッとするのもよし。そこは参加する側の好きなスタンスでいいんです。無理してあいさつをしあったりする必要はないと思います。ただ、指す将順位戦に参加すると、この人は同じ指す将順位戦という棋戦に参加していて、こういう感じの人なんだなーっていうのがだんだん分かってきます。分かってくるとtwitter楽しくなりますし、将棋もなぜか一緒に楽しくなってきます。なぜでしょうね。交流を強要するものではありませんが、交流したもの勝ちだと本当にそれは思います。「どうせネットだし、仲良くなってもしょうがなくね?」と思う方もいるかと思います。私も最初はそうでした。でもやってみると面白いんですよ。これは本心でそう思いますね。
なので、他の方も書いていましたが、新規参加者の方のハードルを下げることはとても大切なことだと思います。敷居の高さがどうしてもあるので、そこをなんとかしていけたらいいなと。運営サイドもスローガンを作って交流を促進していましたが、参加を迷っている人からすると、実際に参加する側からのコメントが心を動かすものとも思います。
指す将はもっと開かれたもので、敷居は低いんですよー。強くなってから参加しようなんて勿体ないよーってことを少しでも伝えていくことが大事だと思います。いや、もっというと、指す将の正直な感想などでもいいのかもしれないです。いいことだけじゃなくて、リアルな感想を書くことで、そこから興味を持ってくれる人もいるかもしれない。だからどんどん指す将関係のツイートしましょうね、皆さん!(強調)
棋力に関しては、本当に初心者の人のためにも、自己申告制で「初心者リーグ」を作ってもいいかもしれません。リーグで〇勝できたら、次からはB4に参加!という形で。実際にリーグを開催できるかは人数次第ですが門戸を開くためにもそういった自己申告制によるリーグを作ってもいいかもしれません。その場合「B5リーグ」という名前よりも、「初心者用リーグ」という名前のほうがいいと思います。対象が分かりやすいですし、言葉も柔らかいですからね。こういったリーグを作っても心無い人たちが過少で参入してくる可能性はありますが、門戸を開くメリットの方が大きいかなって気はしますね。
あと、ゆーてんさんのnoteは大変感動しました。ゆーてんさん仰るように負けるのは恥ずかしいことじゃないです。負けるのは悔しいことですが、強い人に挑まなければ負けることもできないんです。真剣に将棋を指して、振り返りをして、昨日の自分より少しでも強くなる。その過程を積み重ねることで十分なんです。ってゆーてんさんと同じこと言ってるかもですが。ゆーてんさんのnoteは参加を迷っているすべての方に読んでほしいです。
簡単に書こうと思っていましたがつい気持ちが高まって長々と書いてしまいました。とっちらかってるかもしれませんが、今の気持ちをそのまま書いたものなのでご容赦ください。自分語り失礼いたしました。
(追伸)
・・・というnoteを島ノ葉尚さんやとよしさん、ゆーてんさんのnoteを見た3月下旬頃に書きましたが、公開が何故か遅れてしまいました。時期を逸した感もありますが、せっかくなのでお気持ち表明。