ヒロヘリアオイラガ再来(末尾に画像有り)
毎朝、飼い犬ウーゴくんは近所のドッグランで排便する。
一日に一度だけ、ドッグランで排便する習慣なので、
台風でも、雲の腕の間を縫って何がなんでもドッグランに行く。
そのドッグランに4メートルほどの植木が2本だけある。
そのうちの1本に、毎年5月と9月、ヒロヘリアオイラガの幼虫が付く。
イラガの幼虫は毒針毛を持っている。
触れてしまうと電撃の痛みが走り、ただれ、水ぶくれになり、
しつこい痒みに襲われる。
ドッグランは公園の一部である。
公園管理事務所がやることは、
毛虫が出たと通報を受けたら、貼紙をしたり、
せいぜい、木の周囲に柵を設けるくらいだ。
柵なんか犬たちはヒョイと飛び越える。
飼い主たちはヒヤヒヤと騒ぐ。
※
去年の9月、こいつらに立ち向かった。
気付いた時には既に、幼虫たちは何度かの脱皮を経て大きく育っていた。
枝を見上げて、虫喰いの有る葉っぱをよーく見て、幼虫を探す。
なかなかに首が疲れる。
数日後には、状況が変わった。
終齢の幼虫が、繭を作るために幹を這い下りて来た所を、
トングで摘まんで回収。
こちらのほうが楽だ。
地面の際や、支柱の組んである陰などで好んで繭になる。
ヒロヘリアオイラガの幼虫の気持ちになって探すと、見付かる。
毎日、何十匹もの幼虫を捕まえては、
分厚い紙袋に入れて、畳んで踏み潰して、の繰り返し。
※
それが功を奏したのか、
翌年の5月には、毛虫の姿を見ることは無かった。
万歳。喝采。
※
ところが、9月初旬、
「すーさーーん、これなんのむしーー?」と
朝のドッグラン友達が私を呼ぶ。へいへい
見ると、
低い細い枝に、白いフワフワの虫がたくさんいる。
あー。これは、カイガラムシか、それともなんちゃらハゴロモか。
私はチラッと見ただけではその判別は付かない。
眼鏡が要る。
いづれにしろ、木が弱るかもしれないけれど、
かぶれたりはしない。
と伝えると、みんな安心した様子だ。
しかし直後、中の一人が、
「イガラがまたいるよ」と高い枝を指差している。
イガラじゃなくて、イラガね。刺蛾。
※
見れば、まだ初齢か二齢の幼虫だ。つまり、
小さくて、一枚の葉に密集している。
(記事の最後に密集している写真を載せます。)
高枝切鋏でその葉だけ、あるいはその枝だけを切る。
分厚い紙袋や厚手のポリ袋に入れる。
最近だと、配送用の紙袋がちょうどいい。
ドッグフードの空き袋も、分厚い上にジッパーが付いていて
まるでイラガの幼虫を入れるためのようにお誂え向きだ。
幼い幼虫は、葉っぱの柔らかい部分だけを食べるので、
葉脈だけが残っている。
そうやって葉っぱが透けている周辺を探すと、
大勢さんがいらっしゃる。
一網打尽の快感は有る。
しかし、下に掲げる写真には、数えられる分だけでも100匹は写っている。
一枚の葉に、200近い幼虫がひしめき合っている。
※
さて。
どうしても虫が嫌いとか、集合体恐怖だとかの方は、
ここでサヨナラするが良いさ。
ヒロヘリアオイラガの幼虫の密集写真までカウントダウン。
5
4
3
こうしてカウントダウンすると、知人の小学5年生が作った歌をいつも思い出す。
〽屁っ屁っ屁が出る5秒前、3、2ブッ!
という歌だ。
ひどい。
「ごーびょおーまえっ」の「え」の所がちゃんとカウント4のタイミングなので、
「3、2」と続くのは非常に正確なのだ。
なんだが、
2の裏拍でブチかまされる。
ひどい。
そんなことしない。
あらためて、カウントダウン。
5
4
3
2
ブッ!
1
さらに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?