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2024年ワダデミー賞

皆さんこんにちは。
明けました。
今年もよろしくお願いします。

24年は大分更新が滞ってしまい、6本の記事のみとなりました。
(結局ダニール書いてない)
しかし、ビュー数は合計1,230回となっており、平均すると1本あたり200回と23年よりも増しました。

おそらくクオンの特別クラスの記事をクオン自身がシェアしてくれた影響が大きいのかと思います。

普段はあまりビュー数は気にしていないのですが、年末に1年の記録が送られてくると少し気が引き締まります。
意外な人が読んでいて、声をかけられることもあるので、書くからにはある程度ちゃんと書かないとなと思う次第です。

さて、24年を少し振り返ると、テーマに挙げていたのは「関係性の修復」でした。

これは具体的に誰かとの関係を修復したいという話ではなく、例えば誰かと対峙した際に相手に注目してしまうと窮屈になってしまうところ、自分や周りも含めた関係性に気をつけて動くと抵抗なく動きやすいというような話でした。
視点を少し変えるだけだったので、あまり長いこと取り組みませんでしたが、この視点をもてたことはとても良かったと思います。
今回のテーマに当たって、「世界は「関係」でできている ~美しくも過激な量子論 カルロ・ロヴェッリ著、冨永星訳」と「セラピスト入門 〜システムズアプローチへの招待 東豊著」は参考になりました。

25年のテーマは今のところ特に思いつかないのですが、最近気になっている言葉は「精力善用」。これは柔道の創始者の嘉納治五郎が掲げたものですが、“with great power comes great responsibility.”とほぼ同義なのかなと最近は考えています。

「大いなる力」というと限られた人のものとして捉えてしまうのですが、持っている力を最大限に使うという解釈で捉えると、自身の力を最大限に発揮することで自他共にいい状態にあれるのではないかと思っています。

というか、そうでないと状態が悪くなるのかなと。

在るべきところで成すべきを成す。

少なくとも必要なタイミングでコートを肩にかけられるようにはなっておきたいなと思っています。

ただ、これは自分にとっては少し大きなテーマなので、年単位のテーマにはできないかなとも思っています。

なので今年のテーマはなんか思いついたら次くらいで。

節約・・・?

さて、ワダデミー賞の発表です。

「音楽賞」
“カラオケ行こ! 山下敦弘監督”

X JAPANの紅を1つのテーマ曲として進行する物語。
原作のマンガも読んでいる間ずっとニヤついてしまう面白さですが、実際に音楽が流れると、音楽の良さと相まって面白さをより一層感じました。
主演?の齋藤潤のカラオケシーンはかなり限定的な設定だったので撮るのが難しそうでしたが、しっかりと実写するに当たってクリアしてきたなと思いました。
切ないはずの物語もギャグに昇華してしまう和山さんのマンガを、映画として改めて作り上げてくれたことには感謝しかありません。


「午前10時で賞」
“Gloria ジョン・カサヴェステ監督”

こちらも午前10時の映画祭で上映されたわけではないのですが、旧作から。
※午前10時の映画祭から選ぶことが多かったのでこの名前になっていますが、今年観た旧作からという賞です。

ブックス部門の候補作に入っていた、「女の子が死にたくなる前に観ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画 北村紗衣著」に載っていた一作。
肝っ玉の据わった中年の女性グロリアと、自分以外の一家を惨殺されたある組織の秘密のノートを持つ少年の物語。母性と言えば母性なのでしょうが、組織から逃げる中で2人だけに通ずる関係性が出来上がっていき、それぞれが成長していく姿がとても良かったです。
グロリアが目玉焼きをフライパンごと捨ててしまうシーンは、とても性格を象徴していて面白いシーンでした。
もっとオマージュされていても良さそうですが、そこまでぶっ飛ぶのも難しいのでしょうか。


「配信賞」
“Carry On (セキュリティ・チェック) ジャウム・コレット=セラ監督”

Netflixの作品。
クリスマスイブの空港を舞台に、テロリストと空港の荷物検査場で働くタロン・エガートン演じる職員との闘いを描いた映画になっています。
綿密に計画を立てている犯人に対して、知能と即興で対峙していくタロン。
裏をかいたかに見えて少しずつ追い込まれていく様はとても緊張感がありました。
今後、クリスマス映画の定番の1作になる作品ではないでしょうか。

「アニメ賞」
“Robot Dreams パブロ・ベルヘル監督”

スペインの監督が作ったアニメーション映画。
ニューヨークを舞台にした、少し切ない愛と人生の物語です。
”Robot Dreams"は無声映画と言ってもいいくらいにセリフがほぼありません。
とはいえ、音楽は常にかかっており、earth wind and fireのSeptemberが一つのテーマ曲として大きな役割を果たしています。

アニメ版のチャップリンみたいだなと思って観ていると、明らかにバスター・キートンのオマージュの場面が。
よもやと思いパンフレットを覗いてみると、監督のインタビューでチャップリンやキートン、ハロルド・ロイドを参考にしたと書いてあり、大好きな作品を共有できた気がして嬉しくなりました。
セリフが多すぎるとしばしば問題に挙げられる昨今の映画には珍しく、画と動き、そして音楽のみで感情が語られており、セリフがないことでより一層感情に働きかける映画となっていました。
アニメに対して抵抗がある方々も十分に楽しめる映画になっていると思います。
運命のいたずらに翻弄されても、その人といた記憶は心に身体に刻まれている。
Do you remember~♪

「アクション賞」
“ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ  阪本裕吾監督”

1作目で21年の「アクション賞」を受賞してから、3年ぶりの戴冠です。
正直2作目はラストバトルで満足しきれなかった感、1作目を越えられなかった感があったのですが、その不満をすべて払拭してくれた池松壮亮!
身体からしっかり作りこんでくれ、狂った敵役として最適解だったのではないでしょうか。

またいつでも続編待ってます!


「コメディ賞」
“Jackpot! ポール・フェイグ監督”

オークワフィナとジョン・シナのW主演映画。
アマプラでの配信です。
宝くじの当選者を当選日のうちに殺すとその権利を奪えるという、若干パージ的なとんでも設定をシリアスにならずにコメディに変えてしまうオークワフィナ。
”Crazy Rich Asians(クレイジー・リッチ!)”の時からキャラが好きでしたが、あのしゃがれ声に何とも言えずハマってしまいます。
ちなみに僕の一番好きな声をしているのは”Wreck-it Ralph(シュガーラッシュ)”のヴァネロペです。映画としてもディズニーの中で好きな作品の1つです。
W主演の1人である、ジョン・シナは元(今も?)スーパースターなのにおふざけキャラが多いですね。
異色なコンビのように思えて、観てみると違和感なく、というかその異色さを上手く使った物語になっていて、観終わった後には名(迷)コンビのように思える作品になっています。

「主演賞」
鈴木亮平 From  “シティーハンター”

惜しくも、「配信賞」を逃した”シティーハンター”。
それでも鈴木亮平の真価を観ることができた1作だったと思います。
ドラマに映画にと幅広い活躍を見せていますが、できれば映画を撮りまくって後世まで色んな作品を残してほしいと思います。

「助演賞」 
池松壮亮 From “ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ”

「アクション賞」の中でも書いたように、今回の”ナイスデイズ”の完成度の高さはこの人の存在感あってこそだと思います。
身体作りもしっかりしており、画的に自身でアクションを演じている場面も多かったのではないでしょうか。
候補作の際にも触れたように“宮本から君へ”から好きな俳優さんです。
今後はアクションを含めた演技にも期待したいです。

「特別賞」
“ゴールド・ボーイ 金子修介監督”

片山慎三監督の“雨の中の慾情”は未だに訳が分からないので、外しました。
どうにも他の賞に入れられなかった”ゴールド・ボーイ”に「特別賞」を送ります。
大人のサイコパスvs少年のサイコパス。
シンプルな対決なら勝ち目のない少年の、少年であることを逆手に取り、仲間と協力しながら、何とか勝利を手繰り寄せようと試みながら、あと一歩のところまで追い詰めていき・・・
そこからさらに展開していく物語は、最後まで息もつけません。

「作品賞」
“Past Lives セリーヌ・ソン監督”

"Robot Dreams"とどちらにするか、直前まで悩みました。
というのも、どちらも縁のあるニューヨークを舞台にしており、離れ離れになってしまった2人のありえたはずの未来と辿ってきた現実の物語でした。
ありえたはずの未来も素敵だったはずだけど、今いる現実も悪いものではない。
過去の結果が未来を作り、未来の選択が過去に影響を及ぼす。

人生に後悔はつきものですが、過去は過去で大切にしながら、自分で選択をして前に進んでいく姿が良かったので”Past Lives”を24年のワダデミー賞にしました。

”Robot Dreams"の最後のダンスはアニメでしか表現できないもので、こちらもかなり良かったので是非劇場で鑑賞を。
(多分年明けも公開しているはず)

心身に刻まれた思い出によっても人は成長するのでしょうか。
小さな絶望だけが、人を大人にするわけではないのかもしれません。

以上、2024年のワダデミー賞でした。

さて、25年はシステマでいうと、1月のエリックに始まり、4月のヴラッド、そしてダニールも2回来日とのことで嬉しいです。
怒涛のセミナーラッシュなので、参加できるセミナー、できないセミナーとあると思いますが楽しんでいければと思います。

ではまた。

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