いざゆかん

画像1 私、もしかすると冒険する事が好きなのかもしれない。偶に夜の帳がすっかり下りた時間に街を往く散歩に、妙に足取りが勇ましくなる節がある。ゴールは設けず進む限りずんずんと。時折風景を眺めて「このお店ってここにあったの!」と感動したり、月が光る方角だけを目指して進んでみたり。普段保守的というか、誰かと一緒だと何も決められない程人として小さいのに、夜はなんだ、人格の輪郭を大きくする気がするのだ。本当の自分がぷわぷわ膨らんで、勇ましく、ちょっと胸を張って夜の街を闊歩している感覚になる。そういう魔法が、多分夜にはある。

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