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小言のこころ その5

小森隼くん、君の綴った1週間に感じた心の動きをここに記しておきます。相変わらず私は遅刻しながら追いかけていますが、気が付けば5週目となりました。私の方は大遅刻だけど、いかがお過ごしですか。

私は変わらずここで今週も、思いを言葉にする為の練習をしているよ。

https://m.tribe-m.jp/diary/detail?id=376711&table_type=1&comng_id=332&group_id=40&before=2023-05-08%2020:10:06

29日

きっと覚えてやいないだろうけれど、君の特別な感情が乗ったフェスの開催が発表されたのは、奇しくも2023年2月14日だったんだよ。
「こんなに嬉しいバレンタインの贈り物なんて早々無いよ」と、通勤中のバスに揺られながら自分の表情の綻びを感じた事を今も昨日の様に思い出せる。

飛行機で向かった大阪。
ちょっと迷子になりかけた事、待ち合わせた友達とくだらない話をしながら頬張ったご飯。(鶏料理屋さんだったんだけど、とにかく量が多くて皆で笑ったなあ)
雨が降る大阪城ホールの前で、ごったがえす観客の波。指定された座席まで歩いた時間、無意識に自分が「転がる岩、君に朝が降る」をずっとひとりで口ずさんでいる事に気が付いたこと。

MCを務めるFM802のパーソナリティさんのお喋りを聴きながら、「ああ、話す事を生業にする人は、言葉だけじゃなく心や気配りまでもが堪能なんだ」とあらためて実感したこと。

開演を今か、今かと待ち侘びる沢山の観客。
年配のご夫婦、Perfumeのティシャツを身に付けてひとり静かに座席に掛けている人、バンドのカラフルなラバーバンドやタオルを手に会話に声を弾ませてる人、「ここにいるからね」と言わんばかりにちらほら光るGENERATIONSのペンライト達。
「1番に好き」が違うあらゆる人があの場に集まったけれど、きっと音が響くその瞬間を楽しみに待つ希望いっぱいの心は皆絶対的に等しかった。

2022年のツアーの衣装でステージに駆け出したGENERATIONS、とっても格好よかった。

あの頃ステージでめいっぱい踊る隼くんのブルーグレーのジャケットには天使の羽みたいな形に汗が滲んでいたけれど、久しぶりに見た君の背にはそれらは無くて。
努力したり、苦しんだり、そういうのを経てして至った身体の形の変化の表れなのかもね、とそんな事をぼんやり考えてた。

腕の先、つま先までしなやかで、豊かに。誰もがつい目を惹かれてしまう踊り方。思い切り口ずさむところ。ステージの端の席の人を決して置いてけぼりにせずに、「一緒に!」と言わんばかりに大きく振る手。
バラードコーナーでは一変して、表情は凛と、踊り方はより丁寧に。あの日GENERATIONSを、隼くんの踊り方を初めて観た人はどう思ったろう。私がもしあの日君を初めて見た立場だったとしたら、どんな感情を抱いたかな。そう考えたくなるくらいうつくしかった。

大粒の汗をきらきら光らせながら踊って、大切な6人と笑って踊ってまた笑って!
めいっぱい生きてる隼くんの姿に、憧れのASIAN KUNG-FU GENERATIONとの共演という事実が心にあるであろう事を感じながら、ああ今日の君の事を私は絶対に忘れないで居ようと自分と約束してたのよ。

ねえ、きっと知らなかったでしょう。私の前の席はPerfumeのファンの、GENERATIONSよりも恐らくずっと年上の男性だったんだけど、あなた方のステージ中ずっと立ち上がって大切に観てた事を。沢山の、いつもは違う素敵を見つめている瞳達が7人に夢中になるあの景色、なんだか勝手にずっと誇らしかった。
あなた方には、そういうあらゆる隔たりを無にして他人の心を惹く才覚があるよな。


「君はどんな気持ちで観るのかな」「私はどんな気持ちになるだろう」とずっと、ずっとその時を待っていた、君の青春の音ことASIAN KUNG-FU GENERATIONのステージ。

正直私の10代にアジカンは無かったし、隼くんの10代からの日々に付随したアジカンの音楽との記憶は殆ど知らないに等しい。
だけどそれでもこの特に苦しかった3年間にあまりにも寄り添ってきた思い出があり過ぎて、大切過ぎてどうすれば良いか分からなくなった。

初めての相方「さかた校長」こと坂田さんの退任の日では途中まで、翌日涙声の君が乗り越えた独りぼっちの生放送で全てが漸く流れた「ソラニン」。
コロナ禍を経て漸く再び旅を始めた2022年のライブツアーWONDER SQUAREでも、隼くんが自ら選曲していた「You To You」。
大好きだから聴いて欲しいとプレイリストに入れて、何度も口ずさんできた「転がる岩、君に朝が降る」。(実はね、君が流行病でお休みした時、「帰っておいで」の気持ちを込めて聴いてた私の思い出の歌でもあります)
緊急事態宣言が出る寸前の世の中が不穏の最中、きっと沢山悩みながらもたった独りでステージに立った2021年の第1回の小盛りのハナシ。あの公演を思い出した時に思い出しがちなのは「マーチングバンド」だけれど、実は1番最初に流れていたのは別の歌だった。
そんな大好きで、大切で、忘れられない、あの日からずっと聴き続けている「君という花」。
リライトも、Re:Re:もそう。全部があまりにも大切で、思い起こされる感情が溢れかえって困った。色んな事があったし、君はそれだけ乗り越えて来たのだ。

ステージに立つ4人の存在の大きさ。
観客の背筋がどこかすうっと伸びた様な感覚になったこと。
君が憧れるゴッチさんが、会場で光るGENERATIONSのペンライトに「その、サイリウム?綺麗だしね、皆好きな色を付けて下さい」「誰かの真似じゃなくて良い、皆其々の楽しみ方で聴いて」と、淘汰されたとて可笑しくないものを穏やかに肯定したあの瞬間。
頬を緩めた唇から生まれた「小森くんにも、だいぶ愛してもらって」というひとこと。

偶々テレビを観ていた時にアジカンに出逢った10代の君は、こんな未来を想像していたろうか?
2年半前、「こもり教頭」として初めてラジオの中の学校で憧れの人と邂逅を果たした君は、同じアーティストとしてステージに立つ日が来ると考えた事はあったかな。
きっとアジカンの音楽と共に乗り越えて来た日々には、辛いことや悲しいことも付随していたはず。そんな過去の隼くんに教えてあげたくなった。
君は未来で、君を報う日が必ず来るから大丈夫だよと。


30日
5年前だったろうか。
隼くんが日本酒に詳しい芸人さんに「三重の綺麗な水の様に、爽やかな人」と、そんな風に称えられた事が確かあった。
そんな清い君が含む清いお酒、いったいどんな口当たりだったろうか。知りたくなる。

(ちなみに私の源流を辿った時、隼くんの好きな「四畳半タイムマシンブルース」の、あの登場人物達が通い暮らす場所が自分自身が生まれた場所だなとふと思い出したりしました。奇遇ですね)

5月


1日
ああ、5年前は金曜を「スーパー小森デー」と称して、君は1日を走り回ってたよな。気が付けば時と共に月曜日に引っ越して、多分あの頃より更に忙しくなった。

月曜日の昼にテレビ画面の中で笑い、夕刻は武道館のステージでパフォーマンスしたこと。
大粒の汗に瞳を何度も瞬かせながら踊る姿、優しいまなざし。5年経ち続けてきたTOKYO FMが新たに始めたフェスの出演を託された事、グループを代表して君がコメントを出したこと。MCとして茶目っ気たっぷりに、観客も出演者も誰も置いてけぼりにせぬ様に進行したこと。
22時からは当たり前に半蔵門に立って、生放送で声を届けたこと。そしてまた、地上波で姿を見せたこと。

隼くんはね、よう頑張りよるよ。
わたしは何にも知らないけれど。それでも随分とよう頑張りよる。無理はしないで、自分を大切にしてと、いつもいつでも思ってる。

でもね、君を見ていると、初めて君を知った日に「この人はなんで面白くて格好良いのに、一歩引いたところにいるんだろう」「脇役じゃあないのに」と抱いた7年前の疑問が昇華される感覚になるのです。
あの日の私よ、その疑問はなんにも間違ってなかったよ。今あらためて思うもん。
この人は、どうしたって主人公なのだと。

主人公よ、格好良いぜ。望むままに居てね。でも自分にも優しく居てね。長い1日、本当にお疲れ様でした。


2日
聞くところによりますと、最近歴史ある、民藝品や骨董に惹かれているそうじゃあないですか。

隼くんが手に取るそれらの外見に光る、経年変化の燻みや名誉ある傷達のように、君の思う「しみ」というものは、歳を重ねる度にこの先も魅力のひとつになる。そんな気がしてる。
もう消えないや、いつ付いたんだろうと憂鬱に思うそれすらも、きっと君の内の光が乱反射してより他者の心を惹く力にすらなり得るはず。
君が経年のうつくしさに惹かれているのと同じ。

しかし洋服のシミというやつは、どうしてこんなにも憂鬱になるんだろうね。
私は5月1日におろしたばかりの真っ白なワンピースに早速醤油を溢しました。南無三。


3日
隙間時間を私だったら何に使うだろうと考えた時に、最初に出て来たのは「どうせスマホを見てぼんやり」だった。

原動力である好きに素直に、自ら時間と心いっぱい趣味の海に浸る君は、人としてとても豊かだと思う。
地平線の向こうに海の終わりが見えず、地球がまあるい事を実感するのと同じ様に、隼くんが歩みを進めるその海は多分うんと広い。身体の中から悪きものが出ていく感覚と共に君に入り込む情報達は、きっとこの先も無限にあるんだろう。
君の中で循環を繰り返し、アップデートし続けるそれら達がどんな風にこの先の人生で光るだろうか。支えになり得るだろう。第三者ながらに、なんだか勝手に楽しみだったりします。

そして黒のパンツはまあ、こう、やむなしよ。

4日
「EXILEになる」という、小さな君が光の様に抱いた夢を思い出した。夢は幾重にも変容し続けるものなのだと私は思う。

いつかGENERATIONSが、君が大好きな運命共同体達とスタジアムでライブをする日が来れば良いなと思ってる。もし叶ったその時、君の幼い頃の道標の様な夢はある種変容した形で成就する様な気がするのだ。

5日
快適を得る為には旅のお供がちと増えるというのが難儀かもな、とちょっと思う。どうするのがベストだろうね。分からないけれど、可能な限り身体を大切にしていて欲しいな。身体と心はイコールではないけれど、互いが互いを生かす面は必ずあると思うもの。

今週もお疲れ様でした。
私も隼くんを追って長旅に出た1週間、へとへとだけどちゃんと見守れて嬉しかったな。
君の言葉を変わらずくれて有難う、また望む限りに。



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