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自分が悪くても素直になれない

人は注意されると素直に受け入れられないものだ。と思う。わたしもそうだし、妻もそうだ。昨日、わたしが鼻をかんだティッシュを台所に転がして注意された。
本当にどうでも良い事だが、わたしは不愉快のあまり、やる気がゼロになって大の字になってしまった。
2歳児の娘がいるにも関わらず、大人気ないという神経も働かず、40すぎのおっさんがゴミを散らかして怒られた、という冗談のようなものだ。

というのが脳の中で浮かんだ内容である。
このアウトプットは確かに気持ちがいい。
今までは推敲、訂正、計画、そして1文字1文字に気を張って使っていたし、句読点をつけるかつけないか、初めて数行しか経ってないのに神経を使っていた。
どうでも良いのだ。詰まるところ、わたしが満足すればそれで良いのだ。この方法は坂口恭平さんの「継続するコツ」という本で学んだ。その時わたしは面白いyoutube動画の企画を考えていて、一つはオリジナルタロットで良いことだけ占う動画、もう一つは自分が読んだ本の書評動画。ご存知の方も多いと思うが、YouTube動画の投稿は毎日やるにはわりかし面倒くさくて、継続するにはコツが必要だろう、物事を継続するコツを知りたい、と思ってAmazonで色々調べて見つけた本のうちの一つが「継続するコツ」であった。
この本は継続するコツを確かに書いていた。画期的だ描く時間そのものが重要で何を書くのは重要ではないのだ。いやー本当に気持ちが良い、坂口さんには感謝してもしきれない。

人生を楽しむこと、人に親切にすることが人生の目的だと、生まれてくるときに神様とした約束であると、斎藤一人さんは言った。
わたしはこの言葉が頭の中から流れ出る言葉を書き留めるだけということが、こんなにも気持ちが良いのか。斎藤一人さんは、存命の中でわたしが尊敬できるただ一人の人である。
ああ一人ではなかった、坂口恭平さんも、尊敬している。尊敬しているし、なんだっけ、こうトレースする対象として、彼の思考の形は、とてもわたしが納得できるものだから最適だ。
わたしも彼と同様に、世界のルール、決まりごとに対して疑問を持っていた。わたしと彼の違いは、私は私がおかしいから私を変えるべきだと考えたのに対して、彼は自分が正しいことを最初からわかっていたようだ。彼の強さは彼の個性である、躁鬱病とも関わりがあるのかもしれない。
聞くところによると躁状態は万能感に満たされており、なんでもできる気になっている、おそれがないという状態なのだそうだ。
おそれがない人間、それはスーパーマンではなく、弱点だ。子供の頃、テレビで痛覚がない海外の少年のドキュメントを見た。彼は痛覚がないので、自分がいつ骨折したのかもわからないそうだ。彼は建物から飛び降りても何も問題がないので、自分をスーパーマンだ、と認識していた。
それは個性であり、恐れ知らずという強みでもあるが、致命的な弱点だ。なぜ私が弱点の話になるとこの少年を思い出すのかというと、彼はその後、心配する母親を見て、母を傷つけてはいけないと反省したからだ。
幼いながらも、人を思って自分を変化させようとする人間の美しさというものを僕はそこに見る。
意固地で利己的であることは現代における必須スキルとなっている。
なぜならそうでない人間はそうである人間に搾取されるからだ。という思い込みから、意固地で利己的な人間は、接触した人間を意固地で利己的にしてしまう。
わたしがどうしても軽やかによく知らない人間と打ち解けられないのは、意固地で利己的とは真逆の特性である素直さについて、未開の森でナイフや猟銃を持たずに彷徨うような迂闊さを感じるからなのかもしれない。しかし他の部族とのいくさの前に強いアルコールを飲んで恐怖心を殺す原始人さながらに、意固地さ・利己的さという毒をいくさ化粧に用い続ければ、我々の身はボロボロになってしまうだろう。
素直さ、とは従順さと混同されがちなものだ。また素直さは純粋無垢とも思考停止とも誤解される。斎藤一人さんは単語法と言って、己の身につけたい特性の単語を唱え続ければやがてその真の意味をしり会得できるとおっしゃっていた。勇気なら勇気、勇気と毎日言い続ける。するとある瞬間、そうか勇気とは言う気持ち、なのだ、いうべきことをいう気持ちなのだ、ということが明らかになる。
だとすれば素直を繰り返してみるとどうだろうか。
素直、素直すなおすなおスナオすなおすなおすなおすなお、すなお、すなお、素を治す、元となる自分を治す、己を鍛えて直す、つまり自己陶冶ということになるのではないか。
だとすれば、素直さとは、個人的な特性ではなく、自己向上の姿勢。
つまり元来頑固な自分、人の意見を受け入れらない自分を認めて、そんな己を高めていこうという態度であり、頑固な人間が成長してい姿勢が素直さなのだろう。わたしのような頑固者こそが素直さを発揮した時に、また人生が楽しくなるのだと思う。

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