企画書で編集者を味方につけよう
どうもです。
古川書房の古川創一です。
今日は表題にある通り、
企画書について、思うところを書いてみようかと思います。
あ、出版企画書の書き方を紹介する内容ではありません。
どちらかと言ったら、出版企画書への心構えといったものに
なるかと思います。
まず、皆さんとの周波数を合わせるために、
お聞きしたいことがあります。
出版企画書を書く理由
そもそもなぜ、出版企画書を書いた方がいいのでしょうか?
「出版企画を出版社に審査してもらうため」
人によって、いろいろな回答が出ると思いますが、
このように答える方も多いのではないでしょうか。
決してこれが不正解だとは言いません。
ただ、「出版社の審査のため」と考えているのなら、
もう一歩踏み込んで、このように考えて欲しいところです。
「編集者を味方につけて、企画の審査を有利に進めるため」
おそらく、どういうことかピンと来ない方が多いと思いますので、
解説していきましょう。
前回の私の記事を読んでいない方のほうが大多数ですので、
おさらいがてら、書き方のポイントを確認したいと思います。
その書き方のポイントは、
「編集者にウケるように書くこと」です。
編集者が「これは面白そう」と関心を持ち、
ぜひ我が社で出したいと思わせるかがポイントになります。
改めて、出版企画書を書く目的に沿って、
企画書を書くことをお勧めします。
出版社でどう企画の審査を行うのか?
では、なぜ編集者を味方にするように書くべきなのでしょうか?
実は、これについては答えが明確です。
出版企画の審査に通る確率を上げるためであり、
その出版社対策を講じてくれるのが、
他ならぬ編集者だからです。
ここで深く理解いただくには、
前提のお話を知っておく必要がありますので、
少し説明しましょう。
通常、どの出版社にも企画会議とか、
社内での企画プレゼンの場が設けられています。
企画プレゼンをする編集者に対し、
編集部長や営業部長、書店現場の営業部員などが
審査する方にまわります。
最終的には、必ず決裁者がいますので、
その方が企画の合否を決めるわけですが、
特に営業サイドの意見が合否に左右されるケースが
少なくありません。
営業は書店現場の情報をたくさん持っています。
「どういうテーマが今、売れやすいのか」については、
日頃から書店担当者と話をしている営業の意見は、
かなり強く説得力が伴っています。
企画会議の決裁者が
営業の話を参考にするわけもわかるのではないでしょうか?
また、その出版社によって、
必ず通りやすいテーマと通りにくいテーマがあります。
他の出版社でよく出版されているテーマであっても、
その出版社では出すのが困難、
ということはあり得ます。
他社では売れるけど、
自社で出すとなぜか売れないテーマって、
結構あったりするものですが、
社内の共通認識で外に出ることは、
あまりありません。
・営業の審査員の対策
・どういうテーマが通過しやすいか、テーマの得手不得手
これらはその出版社のホームページを隅から隅まで見ても、
つかめないものと考えていいでしょう。
そのため、編集者を味方にする必要があるのです。
出版企画が通りやすいよう、
編集者の力を借りるという意識が大事になります。
出版企画書を提出して、編集者に企画に興味を持ってもらう
↓
編集者に社内での企画プレゼンに通りやすいように、
企画書を整えてもらう
このステップこそが
出版を実現させるための有効な戦略だということを
是非とも覚えておいてもらいたいところです。
編集者を味方にするには?
すべての審査員に対して受けのいい、
完璧な出版企画書を作るのは容易ではありませんし、
得策でもありません。
審査員それぞれ立場が違えば、
企画を審査するポイントが違うからです。
編集者にいかに刺さるものを作るかという観点で作成し、
編集者のみの一点突破で考える方が効率も良いでしょう。
あなたの企画を最初に目にするであろう、
編集者を味方にできれば、
社内での企画会議で通りやすくなるよう、
色々と動いてくれます。
「企画書のここはこう変えてほしい」
そんな提案もあるでしょう。
面倒に思うかもしれませんが、
そんな編集者の提案をできる限り、
受け入れていきましょう。
編集者と一緒に企画会議に向けて準備を進めていけば、
出版がぐっと現実味を帯びてくるわけです。
そのため、編集者が関心を持ちやすい企画書の項目のみを
しっかりと書くことに、こだわって欲しいのです。
何が大事な項目なのかは、前回の記事の中盤あたりを
ご確認くださいませ。
※前回の記事はこちら。
それぞれどのように書くといいのかについては、
近日中に記事を書こうと思います。
ただ、これだけでは納得されないかと思いますので、
ワンポイントアドバイスをします。
企画書の中で大事な項目を挙げましたが、
特にプロフィールの書き方にこだわりましょう。
「この人、面白い」と思われれば、
多少企画書が甘くても、
編集者がリカバリーしてくれることもあります。
「何を言うのか」の内容よりも、
「誰が言うのか」の権威性の方が大事
こんな話を聞いたことがあるかと思います。
しっかりとプロフィールを作り上げていきましょう。
かなり大事になってくるので、
次回、プロフィールの書き方を紹介します。
お楽しみにしてください!
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