はじめての出張編集部
10月20日(日)、とうとう念願のコミティア・出張編集部に行ってきた。
去年の10月、この時も京都開催だった。行くつもりで原稿を印刷しかけていたのだが、その数週間前に受賞と新しい編集部で担当編集さんがついてくださることになったため見送った。
あれから一年。やっとこさ初参加できた。
地元の駅からパルスプラザまで3回ほど電車を乗り換えバスに乗らねばならない。
しかし、スーパー車社会な地元であるが故、公共交通機関での人混み酔いは避けて通れなかった。
地獄の京阪電車だった。
おけいはんはいなかったが、おじいはんおばあはんはたくさんいた。(ローカルすぎる)
バスにはとてもじゃないけど乗れなかったので、高額だがタクシーを利用して向かった。
到着すると大行列。勝手がわからないので周りに流されるがままにティアマガ(入場券代わり)を書い、列に並んだ。
入場してすぐ、2階の出張編集部へ…
いざ持ち込み
11時すぎから13時30分まで(途中離脱あり)、合わせて3編集部をまわった。
持ってきたのは「夏休みのコーザ・ノストラ」(Gトーナメントに載ったやつ。以下コーザ)、「女神とピアニスト」(こないだ送ったやつ。以下ピアニスト)、「先生!推してます‼︎」(meeの4ページ漫画賞で入賞した、商業志望になるきっかけ。以下推し恋)の3本。
「ピアニスト」や「コーザ」を選んだのは単純に最新だったのと、他の編集者さんからどう見られるのか知りたかったから。
「推し恋」は行くはずだった一年前のコミティアに向けて印刷してたけど無用のままポケットファイルに放置されていたので、「せっかくだし見てもらうか…」と持ってきたのだった。
1件目 M社
4つくらいの編集部をまとめて一つのブースで見ていたようだった。フォロワーさんから評判がよかったのと、関西にも編集部があると聞いたため、記念すべき一発目に迷わず選ぶ。受付の人もおすすめしていた。
初めて編集さんが真剣に原稿と向き合ってる姿を間近で見てビビる。待ち時間はかなり長く感じた。
隣が偶然にも、お世話になってる編集部だった。
ニコニコ、明るい雰囲気。この編集部に拾ってもらったのか自分は...!としんみりする。
最初「遠いところから来ていただいたんですねありがとうございます」と言われる。いえいえそんな…
良いところとしては、「世界観やテーマ性がはっきりしていてキャラクターの欠陥がわかりやすい」「キャラ同士の距離感がリアル」であること。
大きく指摘を受けたのは「設定が先行していて、感情の掘り下げが足りない。感情をどう振り切れるか?ドラマをもっと入れたら…」だった。
設定や要点はある…でもまだ持ってるでしょ?という旨のお言葉をメモってるんですが、自分でも思う。まだ全然自分出してないなぁ、と。
正直、猫被ってる感はある。図星ですぅ!
あとは、自分のブランド性をつくること。強みを磨かないとだね。
どうでもいい話ですが、見ていただいた編集さんが若干関西弁訛りで親近感を覚えました…
2件目 K社 少年向け
大手3社で唯一今まで全く縁がないK社。
一応、ここが運営してる投稿サイトも使ってるが、閑古鳥が鳴いてるわけで…
最初同じ会社の青年誌を選んだが、並んでる本のラインナップを見て場違い感が否めず変更する。エログロ多めだったので…
こちらではショート(「コーザ」と「推し恋」)と一般的な読切(ピアニスト)に分けてアドバイスをいただいた。
ショートについては、「やれるだけのことはやっている」という印象。「どれだけ印象的なこと・既視感を超えるものを(大ゴマなどで)できるか?」がショートにおいて重要なのだそう。最近あまりショート描きませんが、参考にします!
ピアニストについては、どこの編集部でも言われたが、「勝ちにこだわる理由がほしい」。確かに…!結局のところ、掘り下げが足らんということですな。
最後に、「読まれてる漫画は?」と訊かれてまごつく。普段雑多に読んでるから、スッとでてこない!
K社の漫画は昔から実はあまり読んでいない...だからK社と縁がないのか...見抜かれていた…
きんぎょ注意報とタイホしてみーな!は大好きです(今更アピール)
3件目 N社(SNS漫画に強い)
ここで毛色の違う編集部へ。女性向けが多い印象。
フォロワーさん達がこちらで電子書籍を出されてるので名前は知っていた。しかし、あとで知ったがwebtoon系の編集部だったのか!
実は今まで女性の編集さんとあまり縁がなかったので(他2社さんも男性でした。ちなみに担当さんもみな男性です)、
見てもらえたらナ〜〜と思って座ったのですが、私の直前で交代になり、若いイケメン編集さんに見てもらうことになりました。ダンスしてそうな雰囲気…(偏見)
「ピアニスト」は別段気にならないです、と(まじか)
しかし読者の年齢層によって共感の度合いが変わってくるので、掲載誌を選ぶ内容だとのこと。確かにそうですね…ほかの編集部でも、小学生主人公は無理があるのでは?という指摘あったな。若いと共感を求めづらいよね〜。
女性向け多しなこともあり、ほとんど「推してます!」の話題に。
「女性向けに出すならもっとこの2人のつづきが見たい!」「このページ数だと、冒頭が長い(※実は描き直してるので余計に長くなっちゃってます)」とコメントをいただいた。
ラブコメのルール?についてお話しがあった。
これがなんだか面白かった。
ギャップはちゃんとみせてあげるとか、主人公に共感できる要素を!とか、男性の好意は女性がすぐ悟っちゃいけない先の先まで置いとく!とか。
かわいい女の子描ける→男性向け、イケメンが描ける→女性向けとかのお話も出たが、私はどちらかと言うと前者みたい...
そうか...言われてみれば…男性向け漫画も一応通ってたな…でじことかGAとかアキハバラ電脳組とか…
それから、イケメンはもっとガタイよく。これは前にmeeでも言われました〜!等身低い!!6頭身!!
あと、背景は描きこみすぎないのがいいとのこと。(ジャンプ系は描き込み必須らしいですが)
ちょっと抜いて描かないと、情報量が多くなってしまうんだって。
ラブコメ、また描こうかな〜と思わされました。
ぶっちゃけ、この編集部での持ち込みが1番たのしかったです。もう一件(J系)行こうかと思ったんですが、この楽しさを失いたくないほどお腹いっぱいだったのと時間が厳しい(地元から電車乗り継ぎ2時間半)ので、これにて撤退。
全体的な感想
一言で言うと「楽しかったです」!
3社共通して言われたのは「絵が丁寧」でした。
「画力が〜」とか「コマ割りがー」とか「お話作りがー」とか、基本についてはほとんど言われなかったのです。「どう魅せるか?」が課題なんだろうなぁ…そこが難しいんだってば〜〜!
自分自身のリミッターを外さないと、次のステージにはいけないかな…と思った帰り道でした。
次のプロットを組まなきゃですが、ちょっとここらで久しぶりにショートを描こうかなーと思ってます。できれば女性向けで(また言ってる)
繁忙期ですが頑張ります!
おわり。