CTスキャンの恐ろしさ

 それは他のどの要因よりも、現代日本において発ガンに寄与していた。医師も含めて誰もがそのことを知らないか、知らないふりをしていた。運よくCTによる引きずり込みを免れた人間だけが、早発ガンを回避することができた。
 殺戮のロシアンルーレット、その銃弾として、CTスキャンは現代日本にそびえ立つ。それはガンを発見することではなく、ばらまくほうにもはや舵を切っている。被害者は一度CT地獄に巻き込まれれば、死ぬまで早発ガンにおびえ続けなければならない。むろん、医療ファシストたちは彼を脅迫し続けるだろう。ベネフィットリスクを名目に、できるだけ民衆に高線量率放射線を浴びせようとするだろう。むろん、後のことは知らんぷりである。
 私は被害者の一人として、CTスキャンが現代日本において最も悪質で戦慄すべき死をもたらすことを体感している。それがなければ、「約束された死」を人々は恐れる必要はない。加速するガン化におびえる必要もないのだ。
 CTを駆使する者たちは、私の目からすれば、現代日本でこのうえなく悪魔的な所業に及んでいる。ガンのばらまきは、余命宣告の完成への接近である。そして死刑宣告を受けることは、人間にとって最悪の死だ。犯罪者に対してはよかろうが、市民に対しては許されるものではない。もちろんCT撮像は、最終的には個人の責任ではなく、社会システムの責任に帰せられねばならない。
 核なき世界を叫ぶ国よ、君はなぜ核の真の恐ろしさが放射線の恐ろしさであることを訴えないのだ? 核がなくなろうとも放射線があるかぎり、つまりCTスキャンがあるかぎり、核は不滅だ。殺戮は続くだろう。
 真の平和を叫ぶ人々よ。どうか、CTスキャンの落とし穴を封じ、民衆を最悪の死から救いだしてほしい。医療放射線を駆使する人々よ、自分が手にしている道具が、核そのものであることを強く自覚してほしい。君たちがたとえ、無数の早発ガンをのどから手がでるほど欲しているのだとしても。

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