造物神と至高神
造物神は至高神の目を盗み、この物質的宇宙世界を創造した。これこそが地獄の誕生だった。死、暴力、病、闘争、腐敗、生殖。正視しがたい惨劇の数々が、造物神の掌上で繰り広げられた。奴はそれを楽しんでいる。ゲームを楽しむように外側から眺めている。そして我々は奴を楽しませるために、苦しみ、泣き叫び続けなければならない。善良な者ほどその憂き目にあう。それが真の地獄たるゆえんだ。
被造物である我々には、造物神の宇宙を自分の好きなように作り替えることはできない。死病は治せないし、130才までは生きられない。肉を食べないで、他者を傷つけないで生きることはできない。だが、我々の知性は理解している。糞と血と精液と呻吟にまみれたこの下劣な世界は、本来我々の魂が求めたものではないこと。別の世界を我々のうちなる精神が求めてきたこと。
この知性の言語を至高神に送ろう。その知性の表現によって、悪しき造物神の力を少しでも殺ごう。絶食、自殺、禁欲、不妊、孤絶、不動。この苦行の真価を知るのは至高神だけだ。その時、至高神は我々の邪悪で脆弱な身体に埋もれる、光の魂を救いだし、プレーローマへと至る道筋を示してくれるだろう。私たちが造物神に誘拐される前にいた、輝かしい不滅の世界だ。
この戦いはまだ終わらない。あなたはどちらにつくか。中立はなしだ。
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