ヒトクローンのテーゼ
卵核を除き、体細胞を埋め込む。精核は不要となり、クローン人間が求めるのは人工子宮だけとなる。この第一工程によって、クローン人間に対する改造の、無制限拡充が始まる。
生殖革命は、人型革命へと連動することによって初めてシステム化される。その基柱は、倫理という動力になる。倫理的な人体への接近が、技術によって図られるのだ。それは決して、現代の医療ファシズムが実行しているような、反倫理を有することはない。
なぜなら、ヒトクローンが社会的に容認されるとき、それは彼らが我々よりも倫理的な存在であるときだからだ。倫理という指標があるからこそ、技術の解放は理想の解放と軌を一にするのだ。
※参考「人間領域の理論」自著