医療放射線でガン芽を叩き込んでおいて、その発ガン者の安楽死は拒絶するという生殺し

 安楽死を拒絶する医療集団の理念である「命の尊厳」は、イコール「医療放射線の尊厳」であることを忘れてはいけない。彼らの機先を制する放射線検査がまごうことなき人体実験であることを、彼らの安楽死お断りの態度が明示する。これはアウシュヴィッツや731部隊と同じ実験様式であり、最初にガン芽を注入したあとに、最後の最後まで患者を延命させて、その観察レポートを症例化する全体システムである。しかも現代では医療費まで余計に請求されることになる。
 ともあれ、医療放射線によって削減された寿命を、延命治療が取り戻すことができないのは確かだ。現代医療は、ある意味では戦時よりも酷薄な苦痛増大を患者に強いている。少なくとも、戦時の忘れ形見たちが支配するこのおぞましき国では。

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