お別れ
[週末里親とは?]
児童養護施設の子どもに月1〜2回お泊まりに来てもらい一緒に遊ぶ里親さんを週末里親といいます
毎回同じ子が来てくれるので 親戚のおばちゃんの様な立場で子どもの成長を見守ります
週末母ちゃん
第23話/全40話 「お別れ」
こんにちは!
大阪で週末里親をしているみよです
この漫画は私と里子のBOWがただただ遊んでるだけの育児漫画です
小4でウチの里子になったBOWも今は中3になりました
23話はちょっと切ない【お別れ】のお話
施設で暮らす子ども達は 普通のご家庭の子どもよりも沢山の【お別れ】を経験します
施設で暮らしている=親が亡くなっている と思われるのですが それぞれの事情により子どもと一緒に暮らせないだけで 殆どの子に親は居ます
今から80年前の戦後の日本には 親を亡くした孤児が沢山居ました
そこで孤児院を作り 子ども達は孤児院で集団生活をして生き延びました
それが今の児童養護施設に繋がっています
そのイメージがあるので「親が居ない子」と思うんでしょうね
時代は変わり 今は殆どの子に親が居ます
それぞれのご家庭の事情は様々なので「子どもを捨てるなんて!」「親はどうした!」みたいな感情は私にはないです
できる人がやればいいや~ん
(*´꒳`*)
色々な事情で親と一時的に もしくは長期で【お別れ】を経験している施設の子
これだけでも心の傷は大きいのですが 職員さんとの【お別れ】や 同じ施設で暮らす仲良しの子との【お別れ】も沢山あります
別の施設に行く子・親元に帰って行く子・養子縁組や養育里親さんのお家に行く子
BOWと一番仲が良かったのは 2歳下のカイ君でした
カイ君は同じチームの子で 大人しいタイプのBOWもカイ君には怒ったりしていたので「気を許せる存在なんやなあ」と微笑ましく思っていました
BOWはカイ君の文句を言う割には お菓子やおもちゃを見ると「カイ喜びそう 見せてあげたいな」なんて言うんです
可愛いやっちゃな~(笑)
ところがある日 いつもの様にBOWがウチにお泊りに来ると どことなく声も小さくて元気が無い 下を向いてぼそぼそと喋っています
「どうしたん?何かあったん?」と聞くと カイ君が奈良に住む養育里親さんのお家で暮らすことになり 施設を出て行ったと教えてくれました
(養育里親の説明は1話をご覧ください)
カイ君にとっては家庭で暮らせるとっても良いことですが ずっと一緒に暮らしていたBOWにとってはツラい【お別れ】です
ツラいけど「良かったなあ 里親さんと暮らせて」と笑顔で送り出さないといけない
里親さんと一緒に暮らせる嬉しさで喜んで施設を出て行ったカイ君を BOWは複雑な気持ちで見送ったそうです
それはつらいね…
それしか言えなかった
それから数か月後
大阪と奈良の間の 生駒山の山頂にある絶景ポイントに行こうと車を走らせていると BOWが急に大きな声で喚きだしました
「あの看板奈良って書いてる!この道奈良に行くの?!この道ずっと真っ直ぐ行ったらカイに会えるの?!」
数か月経ってもこんなに会いたいんやなあ 会わせてあげたいなあ ごめんな…カイ君家知らんねん
家何処か知らんのにBOWは「カイに会いたいからこの道ずっと走って!」とか言うし(。-_-。)
「道沿いには住んでへんと思う」と説明してるのに「良いからこの道ずっと真っ直ぐ」
おいおいおいおい…
何とか言いくるめて山頂にある絶景ポイントに到着
夜になっていたので夜景がとっても綺麗です
右を見ればキラキラがいっぱいの大阪
左を見ればキラキラがやや少なめの奈良(ディスってるんじゃない)
「BOW こっちが大阪でこっちが奈良 カイ君はもう2度と会われへんくらい遠くに行っちゃったと思ってるかも知れへんけど こう見たら奈良と大阪は隣や」
夜景を見渡しながら説明すると
「ホンマやーーー!めっちゃ近いーーー!」と大はしゃぎ
(≧∇≦)
「こんなに近かったら 大きくなったら何処かで会えるかも知れへん 会える様な気がして来た♪」
ご機嫌になったBOWはテンションMAXで山頂で騒いだ後 四つん這いで展望台の階段を下りていきました(高所恐怖症w)
今は学校のお友達も出来て 毎日楽しく遊んでいるみたいです
【お別れ】の経験が多いBOWだからこそ『今』を大切にできるはず
高校生になればバイト代でケータイが買えます
「ケータイがあれば連絡先を交換できる これでもう会われへん…なんて事にはならんで済む」とBOWが言っていました
今まで沢山の【お別れ】をして来たBOW これからは沢山の『出会い』に恵まれます様に(*´꒳`*)
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